赤川の蝶と展翅の練習
2015.5.9 |
今日の野外活動は対馬先生と部長は欠席。
2年生のMさん、1年生のYさん、Y君、N君、W君と自分の6人での活動となった。車に乗りきれないためN君とY君はY君のお爺ちゃんの車で集合することとなった。
※1年生部員のY君は、同じく1年生部員のYさんとイニシャルが同じで紛らわしいという理由で、本人から「今度からJ君にしてください」と言われたので、今後はJ君と書くことにする。
集合場所は赤川の笹流れダム。日本初のバットレスダムとして有名な笹流れダムやその上流にある新中野ダム付近で蝶の調査をすることにした。
現地到着前に対馬先生より電話があり、「昼位からなら自宅で羽化したミヤマカラスアゲハを使った展翅を部員達に見せることが出来る」と言われたが、「人数オーバーで車に全員乗せられない」と言うと、「それなら迎えに行ってあげる」という事で、蝶の調査が終わったら対馬先生に新中野ダムに来てもらって参加部員全員で対馬先生宅に行き蝶の展翅を見てもらう事になった。
笹流れダムに全員集合し、6人のチームを3人ずつに分けて調査することにした。自分はN君とW君と3人。もう一チームはMさん、Yさん、J君だ。
約50分後に元の場所に戻るという事にして別れて出発した。
ウスバシロチョウなとの蝶が見られるか期待したのだが、調査が始まってすぐに曇りだしてきた。そんな中でも主にシロチョウ類が飛んでいるので採集の練習や種類の区別の練習をしてもらうことにした。
最初に網に入ったのはツマキチョウだった。
網の中のツマキチョウを見ながらその特徴などについて説明してから逃がした。自由になって飛んで行ったツマキチョウを見ながら、
「ツマキチョウってのはな、なかなか止まらないんだ」と偉そうに説明した。部員達も「そうなんですかー」と飛んで行ったツマキチョウを見ながら言った。
次の瞬間、ツマキチョウが止まった。
あらら、今「止まらない」って言ったばっかりなのに止まっちゃったよ!
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止まったツマキチョウ |
ちょっとした広場のような草が生えている場所があり、ここでウスバシロチョウが飛んでくるのを待つことにした。だが、飛んでいるのはほとんどシロチョウばかり。エゾスジグロシロチョウ、スジグロシロチョウに混じり、少しだけモンシロチョウやオオモンシロチョウも確認することが出来た。
N君、W君がそれぞれカエルを見つけて持って来た。茶色くて痩せているのと緑色のカエルだ。見た目同じ種類には見えないが、多分同じ種類なんじゃないかな? |
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捕まったカエルたち
(多分ニホンアマガエル) |
部員達は網を持ち、自分はカメラを持っていた。あまり撮りたい蝶もいなかったのだが、スジグロシロチョウがイラクサに止まった。イラクサに止まるのはあまり見たことが無かったので撮影してみた。 |
イラクサに止まるスジグロシロチョウ
イラクサのとげがよく見えるが、刺されないのかな?
刺されたら痛痒いよ! |
時々日が差す瞬間もあり、そういう時にはシロチョウが飛ぶが、曇るとぴたっと見られなくなる。そうこうしているうちにもう戻る時間になり、最初の場所に戻った。Mさん達のチームは既に戻っていて、「ほとんど面白い蝶は見られませんでした」という事だった。だけどYさんが「変なおじさんに話しかけられました」と言っていた。
変なおじさんと言われると、志村けんの変なおじさんしか頭の中に浮かばない。
次に新中野ダムに向かう事にした。全員は乗れないので2往復。
最初に女子部員を新中野ダムまで運び、次に男子部員を運んだ。
女子部員を新中野ダムに待たせ「ちょっと待っててね」と言って笹流れダムまで戻り男子部員を乗せ新中野ダムまで来ると、女子部員はまたおじさんと話をしていた。どうやら大きな網を持っているのでオジサンたちに「何採ってるの?」って聞かれているようだ。確かにこの時期に山に入るのはほぼ山菜採りの人が多いだろうから、女子高生が大きな虫取り網を持っていたら珍しくて話しかけたくもなるなと思った。
今日は最初から新中野ダムの横にある林道に入ることを考えていた。林道に入るには川を渡らなければならないので、長靴を持ってくるように言っていたのだが、J君とW君は、「素足で渡る」と言い、長靴を持って来ていなかった。
川を渡るとき素足になって、とても冷たそうだったが、自然環境を五感で感じるにはいい経験だと思う。 |
みんなで川を渡る |
川を渡るとさっそく蝶発見!Yさんがダッシュで捕まえに行く。
Yさんは生物部に入ってから虫採りにはまりだしているようで、木古内から汽車で来るのだが、「車窓から蝶が飛んでいるのが見えると捕まえたくなる」と言っていた。いいぞいいぞ〜その調子! |
ダッシュで蝶を追いかけて行ったYさん |
見られるのはほとんどシロチョウばっかり。しかもエゾスジグロシロチョウとスジグロシロチョウが多く、この2種では5対1位でスジグロシロチョウの方が多いように感じた。
とにかく蝶が飛んでいたら採集させ、それが何と言う種類の蝶か答えさせる事にした。
スジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウは見分けが難しく、自分も絶対の自信は無い。だが特に去年この2種の判別に関してはかなり勉強したので、この2種の見分け方、オスとメスの見分け方を教え、とにかくたくさん網に入れさせどっちの蝶なのか考えてもらった。
たくさん見るとだんだん違いが分かるようになってきたようで、ほぼ正解を答えられるようになってきていた。今後夏型が発生するとまためんどくさい事になるが、とりあえず春型の区別は出来るようになったので良かった。
Mさんはスギタニルリシジミを網に入れた後、手に乗せて遊んでいた。
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Mさんの手に止まるスギタニルリシジミ |
30分程度林道を歩いただろうか?天候が曇りでたまに日が差す程度。蝶の種類も少なく、引き返すことにした。林道を進んでいた時には合計3つの川を渡ってきたのだが、当然帰りも川を渡らなければならない。
W君は下り坂の林道をダッシュで走り、勢い余ってそのまま川に突っ込んでいた。 |
ダッシュで走り |
川に突っ込んじゃった |
J君は川の中にある石をぴょんととんで川を渡っていた。 |
ぴょんと渡るJ君 |
車の所まで戻り対馬先生に電話をすると、ちょうど近くでワラビ採りをしているという。15分程度で迎えに来てくれると言うので部員達は持参したおにぎりなどを食べていた。
男子部員は乾燥した土の地べたに座って食べている。すぐ横に草の部分があるのでそこで座ればいいのに!と言ったのだが地べたから移動しない。(案の定、その後車のシートが汚れて、帰ってから妻に怒られた)
15分で来るはずの対馬先生は10分もしないで到着したと思う。
女子部員は対馬先生の車で、男子は自分の車で対馬先生宅に向かった。
早速対馬先生宅で展翅の講習。まずは対馬先生が展翅のやり方を見せる。次に部員達に体験させることになった。2年生のMさんは「やりたくない」と言ってやらなかった。
N君が最初にミヤマカラスアゲハを展翅。その後、J君のお爺ちゃんが迎えに来たのでJ君とN君はここで今日の活動終了となった。
次に挑戦したのはYさん。蝶の展翅は最初のうちはかなり難しく、自分も高校時代、何頭の蝶を練習台にしてボロボロにしただろう?という感じ。
その割には上手に出来ていたような気がするが、当然Yさんは「難しい〜!」と言っていた。最初から簡単にできる人なんていない。 |
展翅を初体験するYさん |
次にW君が体験。当然なかなか上手には出来なかったが、W君も初めての割には上手に出来ていたように思う。 |
展翅初体験のW君 |
そのうち、自分の標本箱と展翅の道具を買って、自分の標本を作るようになってくれたら嬉しいんだけど。
また、昨年も行ったが、夏休みには蝶の標本づくり教室を小学生対象に行う予定なので、その時に子供たちに教えてあげられるようになっていてほしい。
それぞれ蝶の展翅を体験して今日の活動は終了となった。
最後に対馬先生が「うちのネコの写真を撮ってホームページに載せて!」と言うので猫の写真を撮影した。 |
対馬先生宅のネコ |
「何で猫の写真をホームページに載せてほしいの?」と聞いたら「わかんねっ」と言われた・・・。
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