オタマ地獄
2015.5.31


 今日も対馬先生と二人での活動となった。
 朝8時半に対馬先生宅に行く約束。時間通りに着いたが昨夜降った雨が残り、まだ天気が回復していなかったので、「ここで少し話をしてゆっくり出発しよう!」と言われた。

対馬先生宅の半地下ガレージ

 対馬先生宅の半地下ガレージはとても広く、上の画像で見えない部屋もある。いろんな工具や船の物、バイクなどが置かれていて、まるで所ジョージの世田谷ベースである。

 しかし、半地下のため、ここに車を入れるのは大変。自分のCX−5でも試してみたが、坂がギリギリで突っかかる寸前という感じ。普通の乗用車は無理だと思う。


 ここでゆっくり話をしようと言われても、何を話したらいいかわからない。だって、いっつも一緒に活動しているし、職場も一緒。いっつも二人で話しているので、あらためて話をするような事もない。それなら出発時間を遅らせた方が良かったんじゃない?と思ったけど、結局すぐに出発する感じになった。

 昨日は鉄山でアサギマダラの卵を発見したので、今日もアサギマダラの卵探しをしようという事になっていた。桔梗あたりの林道に入り、卵を探すことにした。

桔梗の林道に到着してアサギマダラの食草(イケマ)を探す

 イケマを探しながら歩いていると、オナガアゲハ発見!道南虫の会の原さんが昨年の懇親会で「オナガアゲハの生きたやつを欲しい」と言っていたので、なんとか採集しようと追いかけた。

 オナガアゲハはすぐに木の葉に止まった。だけど高すぎて網が届かない。そこで、石を投げて脅かすことにした。

オナガアゲハに石を投げる対馬先生

 なかなか上手に石が飛ばない。最初自分は対馬先生が投げていたのを黙って見ていたが、けっこうおもしろかった。ほとんどオナガアゲハ付近に石が飛んで行かない。

 それでもようやくオナガアゲハ付近に石が飛び、オナガアゲハも飛んだ。飛んで近くの違う木の葉に止まった。

 自分は写真を撮ろうと思ったが、一眼レフを車に置いてきてしまっていたので、コンデジで撮影。しかし、望遠があまりきかず、ほんの小さくしか撮影できなかった。

木の葉に止まるオナガアゲハ。これでもかなりトリミングした画像

 次に自分がオナガアゲハに石を投げることにした。対馬先生同様、なかなかオナガアゲハ付近に飛ばない。でも、だんだん慣れてきた。投げる石がだんだんオナガアゲハに近づき、最後はほとんど命中したんじゃないかと言う感じ。これにはオナガアゲハも驚いたようで、ビューン!って飛んで行ってしまった・・・。
 原さん、採れなくてごめんなさい。

 気を取り直してイケマ探し。イケマは少しあるものの、さすがに卵の発見には至らなかった。

 そこで、今度は横津の方に行き、ウド探しをすることにした。

 

横津に流れる川を渡る対馬先生

 ウドはちょっと伸びすぎている感じになっていたが、芽の部分を少し採ることが出来た。
 
 対馬先生はここで、同僚の先生に頼まれたという事で、オタマジャクシの採集をすると言う。ちょっとした水たまりみたい所にごっちゃりオタマジャクシたいたので、ビニール袋で掬うように採集していた。

 ウドが少し伸びすぎだという事で、もう少し標高の高いところでウド探しをしようという事になった。確か、スキー場付近まで行くと、20年くらい前に自分がウドをたくさん採った場所がある。が、結局そこがどこかわからなく、ウドの発見は出来なかった。スキー場付近は雲がかかっていて、結構寒かった。

 標高を下げ、適当な林道に入り、ウド探しをした。対馬先生が採ったオタマジャクシは車の中に入れておくと水温が上がり死んでしまうかもしれないという事で、車の後ろのワイパーにひかっけておいた。

 ウドはそれなりにあった。だが自分はなかなかウドを見つけることが出来なかった。対馬先生は「あった」「あった」とウドを採っていて、自分も少し分けてもらった。
 「俺、もう十分だわ」と対馬先生が言ったが、対馬先生はここからが長い。十分だと言ったのにどんどんウドを探して採って行く。ここら辺はもう去年の対馬先生の生態を観察していてわかっていたので、どんどんウドを採集する対馬先生を見ていて吹き出してしまった。「何笑ってるのよ」と言われた。

 車に戻り帰る準備をした。ここで事件発生。

 対馬先生が「うわぁ〜!」と叫んだ。

 何かと思ったら、車の後ろワイパーにひっかけていたビニール袋に入ったおたまじゃくしを車に入れようとしたとき、どっかにひっかけたのか、思いっきり中身をまき散らしたのである。

 自分も「うわ〜」と思った。車の後部座席の足元が水浸しになっていた。そしてこそをオタマジャクシが泳いでいる。

 もう笑うしかなかったが、対馬先生はとりあえずアスファルトに落とした大量のオタマジャクシをなんとか拾おうとしている。

オタマジャクシをまき散らした対馬先生
ズボンもベチョベチョ

 オタマジャクシは柔らかいので道路から摘まんで取りだして救出することは難しい。潰してしまうのだ。
 なので、薄っぺらい紙を用意して、そこに指でピョン、ピョンと弾くようにして乗せていき集めることにした。
 アスファルトは太陽光でけっこう暖かくなっていたので、死んでしまわないか心配だし、ピョンって弾くときとか、オタマジャクシがアスファルトに擦れてボロボロになったりするかもしれない。

 多分、死んでしまったものもいるし、擦れてボロボロになったものもいたと思う。だけど、出来る限りオタマジャクシを拾い上げて救った。
 車の中にこぼされたオタマジャクシも救うことが出来た。

 アスファルトにまき散らかされたオタマジャクシに蟻が寄ってきて持っていこうとする生態も観察することが出来た。

 救い出したオタマジャクシを車に乗せ、水も無くなりかけていたので川で補給した。ビニール袋がちょっと破けていたのか、補給した水が助手席の足元にぼたぼたこぼれ、水浸しになったが、足元には水を通さない材質のマットを敷いていたので助かった。

オタマジャクシを救い出している対馬先生。

 オタマジャクシにしたらとんだ災難。アスファルトでもがく大量のオタマジャクシを見たとき「これはオタマの地獄絵図だな」と思った。

 その後、救い出されたオタマジャクシたちは無事に必要とした人にあげることが出来たのだろうか?

今日採ったウド(芽の部分だけ採集)

 対馬先生を自宅に送り、今日は妻と母と外で焼肉をすることになっていた。
 二人を乗せ新中野ダムに向かい、炭をおこして焼肉。炭に火をつけるところは写真に撮ったが、肉が焼けると食べるほうに夢中になり写真を撮るのを忘れてしまった。

炭をおこす

 実家のトイプードルを連れて行った。いつもならお留守番させられて寂しい思いをしていると思うが、今日は好きなだけ走ったりできて楽しかったんじゃないかな?川にも入ったし。

実家のトイプードル。メスで名前は「ぷー」

 焼肉を食べ終わって実家に戻り、オタマジャクシがこぼれたので洗車をすることにした。林道を走り泥もけっこうついていたので。

 中を掃除してから外の掃除。2時間くらいかかったがピッカピカになった。焼き肉を食べ過ぎたのか、洗車が終わるころからお腹が痛くなって大変だった。