戸井のゴマシジミと夜間採集
2015.8.4 |
先日、東山でゴマシジミを見つけることが出来なかったので、今日は確実であるポイント、戸井方面に行く事にした。
このポイントでは標高の低い方でゴマシジミを何度も見たことがあるが、対馬先生によるとゴマシジミが多いのは上の方らしい。しかもごっちゃりいるって。
それなら撮影だけでなく、少しだけ採集してこようかなと、カメラと網を両方用意した。
戸井のポイントではミヤマカラスシジミも見られるので確認してみたが、見られたのは1頭だけだった。 |
ミヤマカラスシジミ♂ |
標高の低い方ではあまりゴマシジミが見られなかったので、歩いて上の方に向かった。天候がとてもよく、汗だくになりながら歩いた。
山頂近くになるとゴマシジミの姿が多くなってきた。対馬先生の言うとおりだった。
山頂まで行かなくてもかなりの数のゴマシジミが見られたので、対馬先生は採集をすることにした。自分はかなり疲れたのでひと休み。
ひと休みでだいぶ体力が回復した。その間にも対馬先生はかなりの数のゴマシジミを採集していたようだ。
自分はまずは撮影をすることにした。
機材が重いので、一眼レフは持たず、コンデジだけ持って来たのでどのくらいちゃんと写真が撮れるか自信が無かったが、思いのほか近寄っても逃げないゴマシジミも多く、マクロモードで撮影することもできた。 |
ゴマシジミ |
どうにか風景と蝶を一緒に入れた写真を撮りたいと思ったが、なんとか撮影できた。ちょっと生息環境を画像で説明するには難しい写真になったが、山の中にゴマシジミがいるのはわかると思う。 |
ゴマシジミ |
自分は3頭だけ採集した。対馬先生はもっと採集していた。誰かわからないが、知り合いに送ろうかな?と言っていた。
さんざん採集した後は撮影もしていた。 |
ゴマシジミを撮影する対馬先生 |
自分はあたりを見回してみたら、交尾しているゴマシジミを見つけたので撮影した。 |
交尾するゴマシジミ |
せっかくの交尾中、お邪魔かと思ったが指を出してみた。何度か逃げられたが近くに止まるので、また指を出してみた。そしたら観念したのか手乗りになった。 |
手乗り交尾ゴマシジミ |
かなり暑い中山を登り、ゴマシジミの採集などをしたので対馬先生は自分より汗だくになっており、シャツを脱いで絞ったら、ビチャビチャと汗が道路に落ちた。
先ほどちょうど登り始めようとしたときに、何か工事の車がいっぱいいたのだが、の車が山頂付近まで来ていた。自分たちが帰ろうとしていた時に、その車も山から下りるところだったらしく、「乗ってくかい?」と声を掛けてもらった。汗だくになりけっこう疲れていたので超ラッキー!と思い、お言葉に甘えて車に乗せてもらい下山した。
その後一度解散し、夕方からは蛾などのライトトラップに参加することにした。
道南虫の会の小松さんと名越さんのライトトラップ採集を見学する形で、生物部の部員4名も参加することになった。本当は5名参加希望だったが、4名までしか参加できなかったのでじゃんけんの末、一人は諦めてもらった。じゃんけんで負けたのは1年生部員のW君だった。(じゃんけんは昨日行っていた)
ライトトラップに関しては去年も見学させてもらったので、凄い数の昆虫が来るのはわかっていたが、今回は部員も参加するという事だったのでクワガタが飛んできたら採集して持ち帰って飼ってもらおうかなと思っていた。しかし、4名のうち、3名は「そんなもの持って帰ってきたらダメ!」と家の人に言われてしまったようだ。
待ち合わせの場所に6時少し前に到着。ほどなく名越さんと小松さんもやってきた。まだ暗くなるには時間があったので、そこら辺の木の枝を叩いて落ちてくる虫の採集を見学した。 |
|
だんだん暗くなってきたのでライトトラップの準備をし、真っ暗になってきたらいよいよ虫たちが集まりだしてきた。 |
ライトトラップの準備完了 |
|
今回は生物部員が参加という事で、安全のため橋の上でのライトトラップにしてもらった。
(熊対策) |
暗くなるとどんどん虫たちがやってくる。蛾はやっぱり綺麗である。普段は蝶ばかり見ているし、蝶に関しては見ればほぼ種類も分かるし模様も知っている。だけど蛾に関してはほとんど知らないし、模様も見慣れていない。それぞれの種が進化の過程で何故こんな模様を選択したのか、どうしても偶然できた模様には思えない。 |
蛾1 |
|
蛾2 |
蛾だけでなく、小さな虫もどんどんライトにおびき寄せられる。フラッシュを付けて撮影したらこんな感じになる。 |
虫の星 |
去年もたくさんやってきたヘビトンボを今年も見ることが出来た。大きくて迫力もあり、形もなかなかカッコいいというかちょっと気持ち悪いというか。去年は触らなかったが、今年は触ってみた。 |
ヘビトンボ |
虫の多さに部員達は若干引き気味。それでも見たことが無い虫ばかりなので、しっかり観察しろと言った。今日来たくてもこれなかったW君の分までしっかり観察してほしい。 |
観察する部員達 |
蛾以外にカミキリムシなどもやってくる。 |
ノコギリカミキリ(指を噛ませてみたらかなり痛かった) |
|
蛾3 |
|
蛾4 |
|
蛾5 |
|
蛾6 |
|
蛾7(エゾシモフリスズメ) |
|
甲虫 |
|
蛾8 |
|
蛾9 |
|
蛾10 |
|
蛾11 |
|
綺麗な甲虫 |
|
蛾12 |
|
蛾13 |
|
蛾14 |
|
蛾15 |
|
わからん甲虫。カミキリムシの仲間? |
今日はどの位クワガタが飛んでくるか調べようと思った。8:30分頃からたくさん飛んでくるようになり、飛んできたクワガタはとりあえず全部採集して匹数を調べることにした。 |
ミヤマクワガタ |
クワガタは8:30分頃から多くなったが、同じ時間帯でドクガも多く見られるようになった。 |
蛾16 |
|
蛾17 |
|
蛾18 |
|
蛾19 |
|
細い甲虫 |
|
蛾20 |
|
蛾21
|
クワガタは全部で25匹くらいだった。ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、アカアシクワガタを確認できた。もしかしてオオクワガタが飛んでくるかもと思ったが、そううまいこといくはずもなかった。 |
ノコギリクワガタとアカアシクワガタ |
|
ミヤマクワガタ |
9:00になったので予定どおり我々はここで終了することとなった。名越さんと小松さんはまだ残って採集をすると言う事だった。
我々のために安全な場所を見つけてくれたり、ドクガを教えてもらったり退治してもらったり、かなり気を遣わせてしまったが、部員達は初めての経験で色々驚いた事も多かったと思う。
部活動では蝶の観察ばかりしているが、昆虫とは蝶ばかりではなく、むしろ蝶以外の昆虫の方が多い。そういうものに少しだけ触れることが出来て、昆虫に対する思いもまた深みを増しただろうと思う。
みんな「楽しかった」と言っていたので良かった。
また機会があれば、今度はW君を連れて参加したいと思った。 |
|
|
|