ダイミョウセセリがいなかった
2015.8.12


 おとついの日、道南虫の会で乙部在住の前田さんから連絡が入った。どうやら数年ぶりにダイミョウセセリを採集したらしい。自分もダイミョウセセリの写真が撮りたくて何回か松前〜江差方面を捜索したがまだ撮影できていないので、これはチャンスと思い、今日はアサギマダラのマーキング活動はいったんお休みにして江差にダイミョウセセリを探しに行くことにした。

 天候が心配されたがピーカンで、これは可能性が高いなとワクワクした。

 江差町の役場で前田さんと待ち合わせ、採集した場所に案内してもらった。うっそうとした植物だらけの場所で、かなり期待できるなと思った。

 前田さんは昨日もダイミョウセセリの捜索をしたが、自分で採集した1頭以外は見られなかったという。だけど、1頭しか発生しなかったという事は考えられないし、きっと他にも多数のダイミョウセセリが発生していると考えられる。

 この辺一帯ではこれまでたくさんのダイミョウセセリが生息していたらしいが、北海道ではこの5年ほど記録が無いようで、今回前田さんが採集したのは久々の記録となる。

案内してくれた前田さん

 しかしながら、そんなに甘いものではなかった。

 生物部の部員、YさんとW君も連れて行って、総勢4名でダイミョウセセリ探しをしたが、姿を現してくれない。みんなで同じ場所を探しても効率が悪いと思い、それぞれ分かれて探したりもしたが見つからない。

ダイミョウセセリを探す部員達

 ダイミョウセセリはほぼ黒いセセリなのだが、ベニシジミの夏型が飛ぶと一瞬「おっ!」と思う。案外黒っぽく見えるので間違える。

ベニシジミ

 この辺ではとにかくセミが多く、ミンミン鳴いていた。木や草には抜け殻だらけだった。

セミ

 分かれて探しているときにルリタテハを見つけた。一瞬採集したいなと思ったのだが、カメラしか持っていなかったので、撮影にチャレンジ。しかし。草が邪魔でいい写真が撮れなかった。もったいない・・。

ルリタテハ

 前田さんは先に帰ってしまったが、部員達と私の3名でダイミョウセセリを探した。前田さんが採集したという場所にゴザを敷いて、座りながら観察したり、その場を部員たちに任せて自分だけ歩きながら探したり。日差しも強く、もう汗ベチョベチョ。

 11:30まで粘ったがダイミョウセセリは姿すらあらわしてくれず、気温が上がってかなり大変になってきたので、残念ながら調査を終了することにした。今後また捕獲か採集の連絡が入ったら挑戦してみたい。

 諦めて帰るとき、関川家が江差に寄贈したアネロイド気圧計というのがあった。気圧によって天気が予想できるというもので、多分当時、漁師のオジサンたちは重宝していた事だろう。

アネロイド気圧計


 念願だったダイミョウセセリは残念ながら1頭も確認できなかった。帰りに上ノ国のゴマダラチョウを見ていこうか迷ったが、3時前までには帰らなければならない用事があったので真っ直ぐ帰った。