卵の殻探し?
2015.9.12


 ここ最近はウラナミシジミブームである。成虫の捕獲、卵や幼虫の発見など。

 そこで本日は1年生部員4名と顧問二人でウラナミシジミの卵探しをすることにした。たくさんの目で見た方が発見の可能性も高いだろう。

 捜索場所は前回来た場所に加え、その近辺のハギが咲いている所を広範囲に探そうと思っていた。対馬先生は後から合流という事で、私と部員4人でまずは前回卵や蝶中を見つけた場所の捜索に来た。

 ハギの花を見せ、どこに卵が付いているのかや、卵の大きさなどの説明をして捜索開始。ほどなくして対馬先生も現れた。

 皆で同じ場所を見るより、二手に分かれて捜索しようという事になり、J君とW君は対馬先生と違う場所に向かった。

場所移動のため出発する対馬先生チーム

 自分とN君、Yさんはこの場に残り卵探し。前回も感じた事だが、ウラナミシジミはこのハギの花の根元付近に卵を産む。ところがこのハギの花って、小さいのが無数に咲いているのではっきり言って気が遠くなってくる。

 捜索開始から少ししてYさんが「先生、これですか?」と言った。「どら!」と答え、花を見せてもらうと、花の根元に小さい白いものが付いている。しかし、小さすぎて卵かどうかわからないので、デジカメのスーパーマクロで撮影した。デジカメのスーパーマクロはちょっとした虫眼鏡か顕微鏡代わりになるので便利である。

Yさんが持って来た卵かもしれないと思ったやつ
画面左下には自分の指の爪が写っているので、その小ささがわかると思う

 しかし、よく見てみると、これはどうも卵ではないようだ。「似てるけど違う」と言うと、Yさんは少しがっかりしていた。

 その後またYさんが、「これは?」と持って来た。これはどうやら肉眼で見ても卵っぽい感じがする。でも小さいのでスーパーマクロで確認。

卵(抜け殻)

 確認するとやはりこれは卵のようであったが、残念ながら抜け殻であった。近くに孵化した幼虫がいないか探したいところだが、もう小さすぎて探す気にならない。見つけられる気がしないのである。

 その後いくつか卵の抜け殻を見つけたが、幼虫を見つけることは出来なかった。

抜け殻


未来大学付近から見た函館山


ハギの花には蜂も来ていた

 自分とYさん、N君も何か所か場所を変えウラナミシジミの卵探しをした。怪しいと思ったやつは小さな飼育ケースに入れて保管し、後からよく観察することにした。

探すYさんとN君

 1本のハギに、いったいどれだけの花が咲いているだろう?ハギの大きさにもよるが、もう数十分も探しているとやる気がなくなる。本当は一つひとつ手に取って、裏返したりしながらよーく観察すればいいのだが、やる気がないので全体をさらっと見る程度。そんな感じでも見つかるときは見つかる。(抜け殻だけど)

 ここで、今日の活動は終了して解散。自分は怪しいと思ったやつを持ち帰り、スーパーマクロで撮影した。
 卵の抜け殻を3個見つけた。

抜け殻


枝から外れてテーブルに落ちた抜け殻

 探しているときにYさんが見つけた抜け殻っぽい卵が枝から外れて地面に落ちてしまった。これを含めると今回の調査で抜け殻を4個発見したことになる。

 その後、恒例の「しごき」で、対馬先生と二人、また同じ場所に、今度は自転車でやってきた。
 二人で探したが、対馬先生も、これは相当めんどくさい作業だという事を実感しているようで、「これは効率が悪いよな〜」とか言っていた。

メガネを外して卵を探す対馬先生

 でも、ミズナラなどからミドリシジミの卵探しをするときも自分は同じような感じだ。多数のミズナラから卵を探すのがめんどくさい。そして、めんどくさいと思えば思うほど、見つからないし、やる気も無くなる。

 今日は対馬先生の方が自分よりめんどくさいと思っていたのかもしれないが、自分がハギの花をちらっと見た時に卵の抜け殻をひとつ見つけた。これで今日は全部で5個の卵の抜け殻を見つけたという結果になった。

 ただ、この抜け殻がウラナミシジミのものだとすると、今年はかなりの数のウラナミシジミが函館にやってきて、そして相当数の卵を産んでいるものと想像できる。これらの卵や幼虫が成虫になったとすれば、10月の初旬位から結構な数の成虫を観察することが出来るかもしれない。気温が低くなれば生きていけないので、この先1か月以上、異常に気温が低くなる日が無ければいいなと思った。