タイの蝶の展翅
2016.1.30

 1月にタイに行き、生物部の部員達からせがまれていたタイの蝶、今日はこれを同定し、展翅する作業を自宅で行った。

 参加したのは1年生部員3名、J君、N君、Yさん。対馬先生と安井さんも来た。

 まずは私がタイで採集してきた蝶の同定作業から始めた。

皆で同定作業

 私個人としてはタイの蝶なんて、まったく種類がわからない。アゲハの仲間とか、シジミの仲間とか、それくらいは大体はわかるけど、何の仲間かもわからないものもある。

 対馬先生が持って来た図鑑やプリントなどと見比べながら、「これは○○蝶だね」などと言いながら同定して行った。

同定作業中

 完全に種類がわかるものだけでなく、「○○の仲間」程度にしかわからないものもあったけど、わかった分だけ三角紙に赤ペンで種類を記入して行った。

種類記入中

 昨日東京のMさんから「部員達にどうぞ」と、肉まんとシューマイのセットが送られてきた。先週位に「送ります」と連絡を頂いていたのだが、この肉まんはレンジでチンするのではなく、しっかり蒸すのが美味しい秘訣だとメールに書かれていた。これは本格的な肉まんを送ってくれたんだろうなと思ったのだが、うちに蒸し器が無いのを忘れていた。なので、札幌モーターショーに行った時に蒸し器を購入していた。妻に言わせると、ちょうど蒸し器が欲しいと思っていたところだったので、購入するきっかけになったとの事だった。
 
 東京のMさんから届いた肉まんは普通の肉まんと比べるとひとまわりかふたまわり大きかった。買ってきた蒸し器には1度に3個しか入らないという事で、妻が蒸し作業をしてくれて第一陣が運ばれてきた。まずは部員達に食べてもらおう。

東京のMさんが送ってくれた肉まん


肉まんを食べる部員達

 かなり美味しい肉まんだった。ジューシーで、肉の味がしっかりしていて、ブタ臭さも全くなく。蒸し器で作ってもらったのも良かったと思う。お昼少し前だったこともあり、部員達はあっという間にたいらげてしまった。

 肉まんでひと休みして、また作業開始。蝶の名前を三角紙に書いていく。

名前を書くYさん

 そうこうしているうちに第2陣の肉まんがやってきて、安井さんと私で食べた。対馬先生の分も用意したのだが、「オレ、飯食ってきて腹いっぱいだから食えねぇ〜」と、言っていた。でも、「せっかくだからお腹が空いて美味しいと思う時に食べたい」と、最後自宅に持ち帰っていた。

肉まん


肉まんを食べる安井さんと同定作業をするみんな

 次にシューマイも運ばれてきた。これもあっという間になくなってしまった。

シューマイを食べる部員達

 ある程度同定作業が終わったところでいよいよ展翅作業開始。採集した蝶は冷凍庫にしまって保管するのがセオリーだが、カオラックのホテルの部屋に冷凍スペースが無く冷蔵庫にしまっていた事や、カオラックからバンコク、バンコクから羽田など、移動の時には当然冷凍できない。函館に戻ってきてからは当然冷凍していたが、シジミや小さいジャノメ以外のものは軟化展翅しなくても展翅できる状態のものが多かった。
 小さい蝶達は少し軟化してから展翅した。

展翅作業開始

 部員達は展翅するのが少し久しぶり。それ以前にもそれほど多く展翅していたわけではないので、翅の角度の決め方など、まだまだ一定になっていないというか、どのくらいの角度にしたら綺麗に見えるのかとかがわからない部分が多く、主に対馬先生が確認して「翅が上がり過ぎだ!」とか「左右のバランスが悪い」など指摘しながら展翅していった。

Yさんの展翅を確認する対馬先生


手直ししてあげる対馬先生

 J君とN君は違うテーブルで作業。J君はすぐに集中力が切れる。N君は黙々と作業していたが、蝶の羽を破いてしまったりもしていた。でもみんな概ねよく作業していたと思う。

J君が展翅した蝶

 もともと採集してくるつもりのなかった自分に無理矢理「採集してきて」と注文を付けてきた部員達なので、せめて展翅板2本(一人当たり)は作業してもらわないと、せっかく限られた時間を割いて採集してきた自分が可愛そうだと思い、部員達には2本やれと言った。

作業する1年生男子部員のN君とJ君


頑張って展翅するN君

 軟化展翅するときに触覚がもげてしまったり、翅が切れてしまったり、元々状態が悪い蝶だったり、70頭以上採集してきた割には半分くらいしか展翅できなかった。

みんなで展翅作業した成果
一番左のやつは私が展翅したもの

 展翅が終わり、自宅の標本室に保管、1か月もすれば降ろせると思う。

 軟化展翅した時には触覚がもげてしまったりするのもあったが、熱湯を注射することによってかなり展翅しやすくなっていた。

 ここから帰りの車を呼ぶまではちょっとしたフリータイム。J君はソファーで寝ていた。

慣れない作業で疲れたのか、ソファーで寝るJ君


Yさんはフリースペースで読書

 Yさんを駅に送って行く時間とN君のお母さんが迎えに来る時間がほぼ同時で、J君もN君のお母さんに送ってもらい帰宅した。
 この展翅を降ろすのは1か月後以降。3月の初旬位以降がいいだろうか。完成したら部員それぞれの標本箱に入れてもらおう。