春はまだか
2016.3.27

 今日はどこかに春を探しに行こうという活動になった。
 具体的に言えば、越冬のクジャクチョウやシータテハが見られるか、春に羽化したモンシロチョウなどのシロチョウが見られるか、先週ダメだったギョウジャニンニクはどの位成長しているか等の春を探す活動である。

 今日の参加者はYさんとJ君のみ。W君は参加予定だったが今朝になり体調不良という事で欠席、N君はインフルエンザにかかってしまい欠席だ。

 当初、対馬先生と関君も行動を共にする予定だったが、早朝に釣りに出かけ、間に合いそうもないという事で後から合流することになった。

 まず私とYさんとJ君が向かったのは戸井方面の日新という地域にある林道。これまで何度か来たことがあるがこんな春に来るのは初めてだ。

 何か蝶が見られるかもしれないので網を持ち、少し歩いてみることにした。今日は風がとても強く、林道にも吹き込んでくる。林道は谷になっている場合も多く、複雑に入り組んでいるため、海岸付近で風が強くても、林道をある程度進めば風が止まる事が多い。だけど今日は林道にも風が吹いている。強風ではなく時々風が止まる事もある感じ。陽が差すとあたたかく感じるが、太陽が雲にさえぎられて風が吹くとけっこう寒く感じる。

林道を歩くYさんとJ君

 何もめぼしいものが見つからない。フキノトウは出ているが、これは数週間前に確認済み。

フキノトウ

 300m位歩いても何も見つからない。蝶の姿もギョウジャニンニクも。カエルやサンショウウオの卵が産まれていても良さそうな水もあったが何も無し。こうなると全然面白くないので違う場所に行こうかという事になって引き返した。

岩の上でポーズをとるJ君

 ほどなくして対馬先生から連絡が入り、近くで合流することになったがなかなか場所がうまく伝わらない。対馬先生と関君がいる場所もよく把握できない。ちょっと時間がかかってしまったが、なんとか合流することが出来た。

 現役部員と関君は初めての対面であった。ちょっと挨拶をしてから、毎年ギョウジャニンニクを採っている場所の様子を見に行くことにした。

 歩いているとツチハンミョウ発見。いつも春に見られるお腹の大きいアリっぽい生き物だがディープブルーの光沢が美しい。

ツチハンミョウ

 そう言えばこのツチハンミョウって昆虫の名前は去年卒業した生物部部長の山下君に教えてもらったなぁ〜と思い出した。

 林道から谷を降り、川沿いに歩いて行くとギョウジャニンニクが生えている場所に到達する。到達するまでの間もギョウジャニンニクはチラホラ見られるはずである。でも今日は全く見られない。暖冬だった去年は4月12日にここに来ている。その時はけっこう採れた。
 今日はまだ3月だし、去年よりは寒い冬だったような気がするのでやはりまだギョウジャニンニクには早いようだ。

斜面を登るJ君

 今日はどのような活動になるか予想が出来なかったので、一応念のため長靴を持ってくるように言っていた。ところがJ君が持って来た長靴はお母さんから借りたもので、足のサイズが小さくて入らないらしい。入らない長靴を持ってくるって一体どういうことよ?とあきれたが、関君が折りたたみの長靴というのを持っていてJ君に貸してあげていた。

 J君、ちゃんと履ける長靴を持ってくるように!


斜面を登るYさん

 Yさんは林道でよくこける。林道でよくこけるのだからこのような道の無い場所ではもっとよくこける。今日も泥んこになるんだろうなぁと思っていたのだが、そんなに汚れずに一日過ごしていた。


みんなでギョウジャニンニクを探す

 探しているとJ君が、ギョウジャニンニクを見つけたと私の所に来た。見た目ではギョウジャニンニクには見えなかったが、匂いを嗅いでみると1年ぶりの懐かしいニンニク臭がしていた。

ギョウジャニンニク

 J君は嬉しそうに対馬先生にも見せに行っていた。

 なかなかギョウジャニンニクが見つからないので、Yさんはニホンザリガニ探し。対馬先生も探したが、今日は見つからなかった。もしかしてまだ冬眠しているのかも。

ニホンザリガニを探すYさん

 そうこうしながら歩いていると、だんだんギョウジャニンニクがたくさんある場所を見つけられるようになってきた。だけどやっぱりまだ採るには早い感じ。自分たちの気持ちが春を待ちきれなく、フライングして活動を始めているような気がしてきた。

ギョウジャニンニク

 結局今日はこれといった成果を上げることは出来なかった。蝶の方も1頭も目撃できなかった。ただ、日が差して風が無いと春っぽい陽気になるので、それで春を感じることは出来た。
 

戻るところ

 やっぱり蝶が出てくるのは4月10日位からなのかな?ギョウジャニンニクもその位から採れるようになりそう。冬は終わった感じがするが、春と言うにはまだちょっと早いのかな?と思った活動になった。

 ちなみに早朝から釣りに出かけた対馬先生と関君だが、サクラマスを4本釣ったという事で、1匹わけてもらった。ちょっとだけ刺身にして食べてみたら最高だった。