函館山ウォークラリー
2016.5.1

 毎年この時期、函館山ウォークラリーが開催され、大勢の親子連れなどで賑わう。自分が函館に帰ってきてからも毎年生物部でこのイベントに協力している。

 おととしは対馬先生の蝶に関する講演。去年は私が蝶に関する講演会。しかし去年はというと、パワーポイントで何時間もかけて準備したのにお客さんがたった二人と言う悲惨な結果。

 そこで今年はウォークラリーで行われているチェックポイントでのクイズに生物部で協力することになった。チェックポイントは5カ所あり、ハンコを押したりクイズに答えてもらったりするのだが、その第2チェックポイントのハンコ押しとクイズを生物部で担当することになった。

 問題は、函館からマーキングされたアサギマダラが再捕獲された地を問うもので、3択である。

 部で貼り紙などを準備し、それを見れば答えがわかる仕組みだ。

 今日は1年生部員3名と2年生部員3名、それにゴールデンウイークという事もあり、帰省していた生物部のOBである山下君、木村君、関君も加え、少し賑やかな感じの活動となった。

 7時半までに関君以外は集合。関君は9時くらいから来る予定。

 函館山のふれあいセンターから少し登山道を登った所に第2チェックポイントの小屋があり、そこで色々準備等を始めた。

この小屋でやる


貼り紙などを準備する


入り口はこんな感じ


クイズが書かれた紙


部員達が準備した貼り紙

 天候はまずまずだった。実は4月29日にやる予定だったのだが、雨のため順延して今日になった。天候の割に気温が低く、けっこう寒かった。


1年生部員も一生懸命準備

 準備が終わって、参加者が来るのをみんなで待った。8時半スタートで昼の1時半終了という予定らしい。

準備が終わって待っている所

 8時半少し前位から、参加者がやってきた。

やってきた参加者のみなさん

 外でハンコを押して、小屋に誘導し、クイズの答えを探してもらう。

クイズに答えている所

 日差しを浴びれば少しだけ暖かいけど、10度以下だったと思う。寒い中手がかじかんでいるようだが、一生懸命ハンコを押す。

ハンコを押すN君


ハンコを押すYさん

 時間帯によっては人でごった返す感じにもなっていて、ハンコ押しも大変だ。

ハンコを押すYさん

 函館山には珍しいコジマエンレイソウという植物があり、綺麗に咲いていた。

コジマエンレイソウ

 関君は9時過ぎに来て、ちょっとの間一緒にいたが、特にやることも無かったので少しして帰って行った。J君は参加者を誘導する係りを率先してやってくれたが写真に撮るのを忘れた。

 せっかくなので自分も記念撮影をしてもらった。

記念撮影

 今回のこの試みは初めてだったので勝手がわからなかったが、はっきり言えばこんなに部員を集める必要はなかったと思った。あまりやることが無い。ハンコを押す位で、これも部員がやる必要があるのかどうか。展示の資料だけ渡して、あとは主催者の方たちでハンコ押しとかをしてもらっても十分だったかな?と言う感じ。なにもやることが無いので、1年生部員やOBには「少し登ってリスでも探しておいで」と言って歩かせたり、麓の函館公園で桜が満開なので見に行かせたりもした。

 いよいよ自分も暇なので、YさんとN君を引き連れて函館公園の桜でも見に行くことにした。ちょうど1年生部員も少し前に函館公園に行っていたのだが、なかなか戻ってこなかったので探しに行くついでに。

 ふれあいセンターまで戻って、更に麓の方に歩いて行くと、エゾヒキガエル注意の看板があった。

エゾヒキガエル注意の看板。思いっきり車に轢かれている絵

坂を下っていると、1年生部員が戻ってくるところだった。

戻ってきた1年生部員

 1年生部員と入れ違いになる感じで、函館公園に着いた。

 函館公園は英国領事ユースデンが「病気の人には病院が必要なように、健康な人には公園が必要」と呼びかけた事から、函館の豪商渡辺熊四郎はじめ、多くの人が寄付をしたり、寄付が出来ないような人でも公園の造成工事の手伝いなどをして明治12年に開園した珍しい都市公園である。

 公園を作る時の監督をした浅田清次郎と言う人が、私費で作った洋式石橋のアーチ橋もあり、白川橋と呼ばれている。また、こどものくにと言う古い遊園地もあり、観覧車は国内最古のものである、小規模の動物園もある。

白川橋

 この公園の桜は約420本あり、五稜郭公園の1600本には及ばないが、大勢の人が花見に来ていた。

出店

 自分は幼少の頃、よくここに連れてきてもらっていた。動物園では狸に噛まれて指を怪我した思い出もあるし、遊戯施設では名前はわからないが、乗り物がぐるっと回るときに凄い遠心力がかかるやつがあり、思い出として残っている。中学生以上になってからは来た事も無く、函館に帰ってきてからも初めて来た。

 乗り物を見ていたら、私が幼少の時に思い出として残っていた、その遠心力がかかる乗り物がいまだに現役で動いていた。超なつかしく、また当時から35年くらいは経っているのに無くなっていなかったことにびっくり!

自分が幼少の頃遊んでいた、くるっと回るときに凄い遠心力がかかる乗り物

 乗っている子供たちも、遠心力がかかる時にはキャーキャー言っていて、当時の自分と多分同じである。ただ、今見ると、思ったほど遠心力はかかっていないようだ。でも子供の頃はこれでも凄いおっかなくて楽しい乗り物だったと記憶している。

 動物園も小規模ながら綺麗に整備されており、たくさんの人たちでにぎわっていた。オオワシや馬とか羊とか、白鳥とかもいた。子供の頃に来た時はもっと汚い印象があったので、綺麗になっていて少し驚き。

ウサギ

 ウォークラリーをやっている小屋はかなり寒かったんだけど、ここはちょっと暖かい感じ。桜もきれいだし花見客で賑わっているし、なんか楽しかった。

 そろそろ戻るかという事になり、坂を上って歩いている最中、さっきエゾヒキガエル注意の看板があった所に池があるのを見つけ、ちょっと見学に行った。

 池にはなにかの卵があった。多分これがエゾヒキガエルの卵なんだろうなと思った。エゾアカガエルの卵と違い、サンショウウオの卵のような感じで細長く産まれている。だけどエゾサンショウウオの卵は一列に並んでいるのに対し、この卵は細長いゼラチン見たいやつの中に、たくさんの卵が入っていた。

エゾヒキガエルの卵と思われる


ちょっと引きで撮影した卵

 ウォークラリーの小屋に戻ったが、終了時間まであと1時間以上あって、この時間になるとお客さんもほとんど来なくなりかなり暇だった。きっと部員達、OB達も暇だったと思う。

 ようやく1時半近くになり、片づけをしてもいいというお達しが出て、小屋を片付け、ふれあいセンターに戻ってきたところで記念撮影をして解散となった。

関君以外の参加者で記念撮影

 さて、ようやく今日の活動は終わった。暇だったけど、部員達はハンコ押しなどよく頑張ってくれた。みんなが頑張ってくれたから自分が暇だったという事も言えるかも。J君が参加者を誘導し、YさんやN君もハンコ押しなどをするときにはしっかり挨拶も出来ていた。J君は社交的な性格だけど他の部員達は少し人見知りな印象も受けていたが、参加者の方たちにしっかり対応していたので偉いと思った。

 そろそろ帰ろうかと思ったのだが、Yさんの汽車の時間がまだかなりあるという事がわかり、ちょうど今年もはこだて検定を受けると言うので、少し観光でもして函館山の山頂に行くことにした。
 石川啄木が住んでいたという場所を見学し、「石川啄木が函館にいたのは何日?」と問題を出したら「134日!」だって。
 134は函館八幡宮の石段の数である。はい間違い!と思って、「ブーッ!、正解は132日です」と言ったら「あっそうだった」的な返答であった。
 なんとなくはまだ色々覚えているみたい。

 その後、山頂まで行き、函館の景色を見ながら、

「あそこにあるのは何でしょう?」

「ハリストス正教会!」

「正解!」などと色々な問題をだした。

函館の昼の景色。個人的には夜景よりむしろこっちの方が好きかも

 山頂から見える麓の建物、道路や橋の長さ、建造物を建てた人、連絡船の名前、山の名前や標高など、けっこうたくさん問題を出した。今年は合格してほしい。

 自分はコンデジのミニチュアモードで撮影したら函館の景色が本当にミニチュアに見えるか気になったので、試しに色々撮ってみた。

ミニチュアの函館市街地全景


ミニチュアのハリストス正教会、護国神社、聖ヨハネ教会、カトリック元町教会

 実際に見てみると、確かにミニチュアに見える気がする。何でミニチュアというかジオラマ的に見えるのかよく見てみると、どうもピントが合っている前後がよくボケていて、色のコントラストも強いように感じる。そうするとミニチュア的に見えるのかな?

ミニチュアの市役所近辺
 
 あっちに汐首の野生の馬がいるところが見えるとか、反対側には木古内が見えるはずだとか、けっこう時間をかけて景色を見て勉強した。観光客の人もたくさんいて、賑わっていた。

記念撮影する人

 まだまだ汽車の時間は先だったのだが、もう見るところも無くなったので、山を下りて帰宅した。

 対馬先生は今年で定年を迎えるのだが、きょうの函館山ウォークラリーは対馬先生とふれあいセンターの人が打ち合わせをして、それにしたがって準備等も進めたし、貼った資料も対馬先生が作ったものが多かった。なので、来年は依頼が来るのかどうかわからないし、来たとしても必要な資料を揃えられるか心配ではある。

 だけど、この行事は生物部の春の定例行事的な感じもしている。来年はどうなるかな。