北斗の林道
2016.5.8

 GWも今日で最後。このGWはそれほど天候に恵まれなかったが、今日の予報は晴れで19℃。野外活動には条件が良さそうだった。

 今日の参加者は自分と対馬先生と、部員は部長のYさん、副部長のN君、J君、1年生のW君とK君だ。

 最初は上磯ダムの上流の林道に行くことにした。9時半少し前に到着し、何か面白いものはないか探したが、思いのほか風が強くて、エゾスジグロシロチョウとスギタニルリシジミ位しか見られなかった。

 山はだいぶ緑に覆われてきており、ウドがいくらか見られた。N君に斜面を登ってもらい、ウドを採ってきてもらおうと思ったが、斜面がけっこう滑っていて、後から対馬先生が登って行って採っていた。

斜面を登るN君


対馬先生が後から追いかける


シラネアオイも綺麗に咲いていた


フキを採る対馬先生

 風が強くてどうにもならないと思い、水無の林道に移動することにした。

 水無の林道に到着すると、ここでもけっこう風が強かった。この林道は沢っぽいところにある林道だから吹いていないかと思ったんだけど。
 林道の入り口に車を止め、少し歩いたところで車が7,8台位連続で通って行った。こんな林道に多数の車が来ることはあまり無いが、山菜採りだろうか?

 林道をしばらく歩くと、さっきの車たちが止まっていた。ちょうど祠のようなものがある所だったので、何かの信者の人達かと思ったんだけど、おばちゃん2人が川で何かを洗っていた。J君が挨拶をし、「何してるんですか?」と、まるで所さんのダーツの旅のスタッフのような感じで話しかけた。

 おばちゃんたちは「コウソ、コウソ」とJ君に言っていたが、コウソって何?って感じで意味が分からなかったので、近寄って見せてもらった。何かの植物を洗っているようだ。



 なんか草みたいのがいっぱい入っていて、それを洗っている。コウソとは、漢字で書くと酵素の事で、これらの植物と発酵する何かを混ぜて万田酵素みたいのを作るらしい。「万田酵素の酵素と同じことだよ」と教えてくれた。

洗うおばちゃん

 このふたりのおばちゃんたちは、山の中に入ることが出来ないらしい。虫が怖いとか。だから他の人が採る係りで、おばちゃんたちは洗う係りだそうだ。脇には蚊取り線香がたかれていた。

 この辺は以前に来た時にスギタニルリシジミが多かった場所だ。今日も風が強かったが見ることが出来た。コンデジのスーパーマクロで撮影することが出来た。

スギタニルリシジミ

 この春からスギタニルリシジミばっかり撮影してちょっと飽きてきた。でも、コツバメを見つけ、Yさんが採集した。

 1km位歩いた先に橋があり、ここで引き返す予定だったが、Yさんが「1年生に湧水を飲ませないのか?」と言った。そう言えば去年入部したYさん、N君、K君、W君は、この奥の湧水の出ている所まで歩き、湧水を飲んだ。(去年の4月25日の活動記録参照)

 今年の1年生部員に色々な経験をしてもらうのもいいなと思い、奥の湧水ポイントまで行く事にした。

 川の流れている水はエキノコックスの可能性があるから飲まない方がいいが、湧水は土の中を流れてくる過程で濾過されているので飲んでも大丈夫だという事を教え、湧水を飲ませてみた。

部長らしく先頭で1年生部員を導くYさん


湧水の所に到着


K君も続く


湧水を飲んでみるK君


私も飲んでみた(Yさん撮影)
動画

 ザ、湧水!って感じでとても美味しかったというか、混じりっ気のないただの水って感じだった。
 湧水の近くではヒトリシズカが綺麗に咲いていた。

 

ヒトリシズカ

 ここで一旦、対馬先生とN君とJ君は先に帰ることになった。自分と1年生二人とYさんは、Yさんの汽車の時間がまだしばらくあったので、万太郎林道の探索に行くことにした。

 万太郎林道も沢っぽくなっていて、風が吹いていないかなと思ったけど、風が少し吹いたり止んだりする感じだった。

 蝶の数は少なく、特にスギタニルリシジミは水無の林道に比べて5分の1か10分の1位。だけど、今年初めてサカハチチョウを見つけ、撮影することが出来た。

サカハチチョウ

 個人的にサカハチチョウはそれほど好きな蝶ではないが、羽化して間もないと思われるものはさすがに綺麗である。採集させようかと思ったが、残念ながら逃げられた。

 その他、ルリタテハとシータテハを網で捕まえたが、越冬個体で破損もあったので1年生部員達に見せた後逃がした。

 今日は本当に風にやられた感じがあった。風さえ吹いていなければたくさん蝶が見られたんじゃないかなと思うとちょっと残念。
 GWが終わり、明日からまた通常の日々に戻るかと思うと憂鬱だ。