新中野ダム付近での活動
2016.7.24


 本日の部活は参加者が部長のYさんと副部長のN君だけという少し寂しいものになった。

 活動場所は、昨日の標本教室の後に来たのと同じ新中野ダム付近となった。

 9時半頃に現地に到着。対馬先生と道南虫の会の安井さんは既に到着していた。

 私と部員二人はダム下の駐車場から歩いてダムの奥に行く道を歩き、何か面白い蝶などがいないか探す事にした。実は昨日、ダムの脇でアサギマダラの目撃情報が入っていたので、もしかして今日自分たちで探せばアサギマダラを見つけることが出来るのではないかと思っていた。

 ダム駐車場からダム堤体に行くための道路の始まりにはクサフジが咲いていて、昨日もコキマダラセセリが来ていたが、今日もたくさんのコキマダラセセリが蜜を吸いに来ていた。

コキマダラセセリ


歩き始めの所で何か採集したYさん

 コキマダラセセリやエゾスジグロシロチョウが多い中、ある地点まで来るとミドリシジミ類がかなり多い場所があった。Yさんは蝶の中でも特にミドリシジミ類が好きなので、かなり喜んでいた。実際よく観察してみると、縄張り争いがあちらこちらで繰り広げられており、一度に目に入るのは10頭以上はいる感じ。適当に網を振っても入るんじゃないかと思ったくらいたくさんのミドリシジミ類がいて、YさんもN君も数頭ずつ採集していた。

ミドリシジミ類を採集しようとするYさん


おなじくN 君

 自分はコンデジしか持って来てなかったので撮影したいけど遠くてなかなか撮影する感じでもない。それに近くに止まると採集させたくなってくる。これまでミドリシジミ類の綺麗な写真は何枚も撮影できているし、今日は少し傷ついている個体が多いけど、キラキラ光って綺麗なミドリシジミ類は今日は部員達の遊び相手になってもらおうと思った。

 

道路で吸水するエゾスジグロシロチョウ♂

 対馬先生がさっき「サカハチの夏型出てるぞ」と言っていたので見られると思っていたが、こいつは春型と夏型の中間っぽい感じかな?もう少しボロになっていた。

サカハチ

 Yさんが蝶の採集のために網を振ったら、とても可愛いイモムシが網にくっついたと見せてくれたのでマクロで写真を撮ってみた。彼女が言うようにとても可愛らしいイモムシだ。たぶん蛾の幼虫なんだろうけど、真っ黒な目に水玉模様だった。

可愛いイモムシ

 ミドリシジミ類が多い場所は歩いているうちに何カ所かあり、特に2か所では凄い数のミドリシジミ類が縄張り争いをしていた。全部♂で、♀を見ることは無かった。
 一度縄張り争いが始まると、いろんなところからミドリシジミ類が飛び出してきて卍飛行をしているが、争いが終わるとぱたりと見えなくなる。
 すぐ近くに止まる奴もいて、何枚か撮影することも出来た。

ミドリシジミ類のオス

 ミドリシジミ類以外のシジミとしてはルリシジミがけっこうな数見られたが、これも成虫は写真を何回も撮ったので、あまり撮影する気になれなかった。だけど、産卵している感じの♀がいて、飛び立った後に確認してみたらやっぱり卵が付いていた。かなり小さい卵で、産んでいるのを見たからこそ見つけられたと思うし、偶然見つけたとしても、ほとんど何の種類か判別するのも難しいと思う。

ルリシジミの卵

 蝶以外のやつでは、まるでニジイロクワガタなんじゃないかと思うような甲虫も見つけてマクロで写真を撮ってみた。動くので、自分の指に乗せて撮ってみたが、自分の指の指紋の溝と比べてみるとその小ささがわかると思う。何ていう甲虫なのかはわからない。

虹色の甲虫


横から見たところ。けっこうかっこいい!けっこう毛が生えてるね

 ダムの少し奥まで行って引き返してくるときに驚きのものを見つけた。

 なんと、アスファルト上にザリガニが!!何で??

 しかも絶滅危惧種のニホンザリガニ。
 びっくりしてとりあえず写真を撮ってみたが全く動かないので死んでると思った。だれかが小川から採ってきたのを捨てたのかな?と思ったんだけど、触ってみたら生きていた。

アスファルトにいたニホンザリガニ

 それにしても何でこんな所にニホンザリガニがいるのかさっぱりわからない。アスファルトの上だよ!それなりに熱くなってるし。
 ニホンザリガニって水温の低いきれいな水の小さな川にいるという印象だったので、アスファルトの上なんて、ニホンザリガニが絶対にいない場所ベスト3に入りそうな場所である。

触ってみたらまだ生きていた。

 生きていると言っても相当弱っていて、そろそろ死ぬんじゃないか?という感じである。どうしようかと思ったんだけど、ザリガニがいたすぐ近くの道路脇に、チョロチョロと流れている水があったので、もしかしたらそこから出てアスファルトに来てしまったのかもしれないと思い、道路脇のチョロチョロ流れている所に放してあげた。だけどほとんど動かなかったので、きっと死んでしまう運命かもしれない。

道路脇の水に戻したところ。

 その他にもよくわからない虫や夏によく出るアブ、クワガタの♀などを見つけることが出来た。

名前わからない甲虫


ミヤマクワガタの♀
そこら辺にいた子供にやった


トンボの顔アップ


トンボ

 駐車場の所まで来て辺りを見回すと、何かタテハが飛んでいるのが見えた。多分コミスジかフタスジかと思ったが、安井さんも対馬先生も、フタスジはこの辺あまりいないよといっていた。
 採るのに苦労したがN君が採集に成功。フタスジだった。

 その後ミスジチョウも確認し、今日の確認した蝶の種類は15種類くらいだと記録を付けていたN君が言っていた。

ミスジチョウ(ボロだったのでこのあと逃がした)

 この後、東山の方にウラナミアカシジミを探しに行ったが、どんより曇っていてルリシジミ位しか見つからなかった。

 学校も夏休みに入り、蝶の季節も終盤になってきた。夏休み中はけっこう部活が出来る時間もあると思うので、天候が良いといいなと思う。
 8月に入ればアサギマダラも出てくると思うので、部員達も積極的に部活動に参加してくれればいいんだけど。