発狂の??アサギマダラ祭り
2016.8.14


 今日は父の命日である。というわけで活動はお休みにして、実家にお坊さんが来るのでお参りをする事になっていた。この日は山に行ったらダメだよと妻にも言われていた。

 お坊さんは午前中に来るけど何時に来るかはわからないというので、10時前に妻と実家に行きお坊さんを待っていた。
 お坊さんが来てお経をあげ帰って行った。
 自分たちはこれから母と私夫婦、妹と子ども達で食事に行くことになっていたが、お昼にはまだ少し時間が早いので実家のリビングでまったりしながら妻は甥っ子とポケモンgoをしたいと言って家の周りを甥っ子と散歩したり、自分は実家の犬と遊んでいたりしながらお昼を待った。

 11時18分に電話が鳴った。対馬先生からだ。電話に出ると対馬先生は若干興奮気味で、アサギマダラがたくさんいる場所を見つけた!と。
 「どの位マーキングしたの?」と聞くと、50以上と返答が返ってきた。それは凄い!

 一旦電話を切り、お昼になったのでみんなで食事に行った。
 その場で解散して私たち夫婦は帰宅。
 最近は活動ばかりしていたので、そろそろ妻の機嫌も若干悪くなってきている空気を感じたので、今日は家で何かして過ごそうと決めていた。で、帰宅後は車の洗車をしていた。

 13:03に再び対馬先生から電話が来た。
 一旦自宅に戻ったが、再びアサギマダラがたくさんいたポイントに行くので一緒に行かないか?という内容だった。一瞬どうしようかなと思ったが、そんなに長くならないだろうから一緒に連れて行ってもらう事にした。しかし、自分は車を洗車中(しかも2台)だったので、すぐには行けないと思い、2:30頃がいいなと言った。

 2時少し前に対馬先生が迎えに来た。早く来そうだなとは思っていたのである程度片付けも済ませていたが、自分の着替えなどの準備ができておらず、少し待ってもらった。

 準備を終え、車に乗り、対馬先生の運転でアサギマダラがたくさんいたというポイントに向かった。

 何故その場所を見つけたのか、どういう風にアサギマラだがたくさんいるのか、安井さんと午前中にマーキングした事など、対馬先生はかなり興奮気味に話していたが、自分は朝からお坊さんのお経を聞いたり、実家で静かに過ごしていたり一人で洗車していたりしたので、あまり気持ちが盛り上がっていないのがわかったし、対馬先生の興奮に飲み込まれている感じがした。
 昨日、ダイミョウセセリの撮影に成功し、燃え尽き症候群気味になっていたのかもしれない。

 とはいえ、一度にそんなにたくさんのアサギマダラを見たのは経験がないし、対馬先生もこんなにたくさんのアサギマダラを一度にマーキングするなんてのは初めてに近いのではないだろうか?
 林道に入り、しばらくいくと虫の会のSさん(おとつい横津の山頂で会った)親子がクワガタ採りをしていた。
 ここでSさん親子も一緒にアサギマダラのポイントに行く事になった。

 ポイントにはかなりたくさんのヨツバヒヨドリが咲いていた。
 車を降りた瞬間、アサギマダラが飛んでいるのが見えた。

 これはどうしようかなと迷った。何を迷ったかと言うと、自分自身としてはマーキングよりも写真撮影がしたかったからだ。みんなで同じ場所に行き、ヨツバヒヨドリに止まっているアサギマダラを自分が撮影していたら、その間捕獲を待たせることになってしまうからだ。撮影したい人と採集したい人。この人たちはあまり一緒にいない方がいい。
 でもこのポイントはけっこうな面積のある斜面にヨツバヒヨドリがたくさん咲いている感じで、自分が少し離れた場所で撮影すれば問題ないなと思った。そして、撮影した後は捕獲しようと。

ポイントに到着しアサギマダラを探す対馬先生

 午前中はかなりたくさんのアサギマダラがいたらしいが、それに比べれば今はそうでもないと思った。そうでもないと言ってもそれは午前中に比べての事で、目の前に数頭のアサギマダラがいる状態は自分には今年初めて。

 今年もヨツバヒヨドリで吸蜜している北海道生まれのアサギマダラを撮影することが出来た。

アサギマダラ

 撮影している時には気付かなかったが、どうも何か書かれているっぽいアサギマダラも写していたようだ。上の羽の水色の部分にローマ字で何か書かれている気がする。何て書いてあるかはよくわからないけど、きっと午前中に対馬先生か安井さんが捕獲したアサギマダラなんだろう。

何か書かれているっぽいアサギマダラ

 対馬先生やSさん親子に迷惑にならないようにアサギマダラを探して撮影し、網には3頭位入れたまま何カ所かでアサギマダラを探した。
 網に入れていたアサギマダラは対馬先生に預かってもらった。

 その後自分は林道を逆戻りする形で歩き、道路脇に咲いているヒヨドリバナに来ているアサギマダラを探した。1頭捕獲したのと、1頭は逃げられた。

 しばらく歩いてちょっと疲れたので、対馬先生たちが車で戻ってくるのを待つことにした。
 待っている間暇なので捕獲したアサギマダラのマクロ撮影をして過ごした。

顔のアップ

 アサギマダラの翅のマジックでマーキングする部分は鱗粉が無いと思っていたが、マクロ撮影したらどう見えるのか気になって撮影してみた。すると、鱗粉が無くなっているという事ではなく、鱗粉自体がちょっと細くなっているのか退化しているのか、一つひとつの鱗粉はあることはあるけどトゲっぽくなっていることがわかった。

アサギマダラの水色の部分の拡大

 また、しっかりとした鱗粉に覆われている場所もあり、翅の場所によって様々なんだと言う事がわかった。

普通に鱗粉がある部分


更に拡大


普通の鱗粉と退化したような鱗粉の境目が見えた。

 しばらく待っていたら対馬先生とSさん親子が車で戻ってきたので、ここでマーキングして放す事にした。自分が捕獲した4頭のアサギマダラには、今日が父の命日という事もあり、父のイニシャルであるHSと対馬先生が記入してくれた。

マーキングされたアサギマダラ

 Sさんの息子さんも自分でアサギマダラを捕獲し、数頭は標本用に持ち帰ると言っていたが、残りはマーキングして放す事にしていた。

マーキングして放した瞬間

 今日は山には行かないつもりだったが、対馬先生が新しく見つけたアサギマダラが多い場所で観察することが出来た。午前中はもっとたくさんのアサギマダラがいて、そこに自分はいなかったけど、きっと対馬先生も安井さんも大興奮しながら捕獲していたんだろうなと想像できた。
 自分はこの場所(対馬ポイント)に連れてきてもらえて写真も撮れたし、午後からだったので数もそれほど多くなく興奮もしなかったけど、今年のアサギマダラの写真が撮影できて良かった。本当はこういう時に部員がいれば一番いいんだけどなぁ〜と思いながら自宅に送ってもらった。