展翅
2016.9.4


 今日は天候もイマイチの予報だったので、蝶の展翅をする事にしていた。参加者は部長のYさんと副部長のN君の二人だけだったので、妻に頼んでお昼ご飯も用意してもらう事にした。

 今シーズン、結構な数の展翅をしていて、自宅の私の部屋には部員達の展翅した展翅板がたくさんあるし、学校祭での生物部の展示は、部員達の作った蝶の標本箱の展示もしたいと思っているので、自宅にある展翅板から蝶を外して標本箱に入れたり、まだ展翅していない蝶を展翅したりする作業をしようと考えていた。

 対馬先生は今日のために、いくつか外国の蝶も提供してくれたりしたので、そういうのも展翅して学校祭で展示しようという事になった。


N君がこれまで作った標本


部長のYさんが作った標本の一部
尾状突起があるシリーズとか言ってまとめていた
彼女はもう3箱作っている

 最初は対馬先生が提供してくれた蝶の展翅をしてみることにした。当然乾燥しているので軟化展翅である。三角紙の日付などを確認し、自分が生まれたよりも先に採集されている事などに驚きつつ、慎重に展翅をしていた。

展翅するN君

 大きな蝶の軟化展翅はなかなか柔らかくならず難しかった。

N君が展翅した蝶

 Yさんも大きな蝶の展翅に挑戦したり、中くらいの蝶の展翅にも挑戦。そして今年の活動で大きな成果と言える江差のダイミョウセセリの展翅もしていた。さすがに江差のダイミョウセセリの珍しさは私から何度も聞いているので、緊張しながら展翅していた。

ダイミョウセセリを展翅するYさん


展翅した蝶

 なかにはどうしても柔らかくならず、それを無理矢理展翅しようとして、翅の根元から折れ曲がってしまい、もうどうしようもなくなってしまったものもあり、ちょっと申し訳ないような気がした。多分、数十年間三角紙の中で眠っていて、ようやく展翅されようとしたところで失敗なんて、自分がこの蝶ならぶちキレるだろう。

展翅に失敗してしまった蝶

 そうこうしているうちに対馬先生がやってきた。触覚が外れてしまった蝶の標本を直してくれるという約束だったからだ。今年道南虫の会に入ったKさんを連れてやってきた。Kさんとは自分は初対面である。

 対馬先生が来たのでYさんは早速触覚を直してもらったり、尾状突起の外れてしまったミヤマカラスアゲハも修理してもらっていた。
 ミヤマカラスアゲハの尾状突起は翅の裏側に細長い紙を貼り付け、それを骨組み代わりにして尾状突起を木工用ボンドでくっつけるという方法だった。とてもうまくいっているように見えたのだが、後で展翅板から外そうとしたら尾状突起をつないでいる紙のボンドが展翅板にもくっついてしまっていて、結局また羽がやぶれてしまった。

ミヤマカラスアゲハを修理する対馬先生
画像一番左側がKさん(初対面)

 ちょっとして対馬先生はウラナミシジミを探しに行くと言って、Kさんを引き連れて去って行った。

 だんだんお昼が近づいてきたので、いったん休憩することにした。妻がドリアを作ってくれたので、それが完成するまで蝶の本でも見ながらひと休み。

二人して蝶の本を読む

 妻が作ってくれたドリアと、これも手作りのパンのようなカステラのようなもの。そしてフルーツとヨーグルトを混ぜたようなものが完成した。

妻が作ってくれたお昼ご飯

 これを3人で食べた。部員達も喜んで食べてくれて、全部完食していた。美味しく食べてもらってよかった。

 お昼ご飯を食べた後も、展翅作業をして、大体もう集中力も無くなってきたようだったので今日の展翅は終了することにした。Yさんの汽車の時間の関係もあるので、1時間近く私の部屋でダラダラすごしていた。

私の部屋のソファーをベット代わりにするN君


じゃれあって遊んでいる二人


現在展翅中の蝶その1


現在展翅中の蝶その2

 多分70〜80匹位は展翅中だと思う。今日展翅したものはまだまだ外せないが、以前展翅してもう展翅板から外せる蝶は、さっさと外して標本箱に収納し、また新しく展翅したり、学校祭の展示用の標本箱として綺麗に整理する必要がある。
 学校祭での一般公開は10月1日だった気がするので、近いうちにまた展翅できれば、ギリギリで展示に間に合うかもしれない。