新中野ダム付近での活動(裸足で川を渡る)
2017.4.23


 昨日は天候が悪い予報だったので部活は休みにし、今日の日曜日だけの活動となった。日曜日に参加すると言ったのは3年生のYさん、N君、J君、2年生はW君のみ。1年生はK君が参加予定であったが足を怪我したらしく欠席となった。

 実はこの前の金曜日に新たに二人新入部員が入ってきて、今年度の新入部員は4名となった。全部男子。
 金曜に入ってきた新入部員はこの土日はまだ活動させないことにしたので、次位から野外活動を一緒にしようと思う。

 というわけで、3年生3人と2年生1名の部員、そして大人は私と対馬先生と言う事になった。

 昨日は予報通り天気が悪かったけど、今日は朝から天気が良かった。ちょっと気温が低いかなと思ったけど、これから昼に向けてどのくらい暖かくなるだろうか。

 自宅前のチューリップはつぼみが出てきた。

チューリップ
いつ咲くのかな?

 今日は最初、活動場所を決めていなかったので、みんな揃ってから対馬先生と自分で相談して決めた。新中野ダム近辺で蝶を探そうという事になった。ちょっと風が強そうだったので、谷になっているような風があまり吹かない場所ということで。
 ところがこの場所で活動するには川をいくつか渡る必要がある。長靴を持って来たのは自分と対馬先生だけ。部員達は最初ブーブー言っていたが、「靴を脱いで裸足で川を渡れ!」と言って、強引に川を渡らせることにした。

 新中野ダムから放水される雪解け水はさぞかし冷たいんだろうなぁ〜と思いつつ、こういう冷たさを体験するのも自然と一体となるという事だ!と心の中で思った。(自分は長靴に守られて全く冷たくない)

裸足で川を渡る部員と長靴で川を渡る余裕の対馬先生


川を渡り終えたらまた靴を履く

 冷たいだのなんだの文句が聞こえてきたが無視した。

 でもこの川は最初の川。ここを進むとまた川がある。さて部員のみんなはどうやって渡るのかな?

 次の川に到着。ここの川は頑張れば石をピョンと飛んでクリアできるが、足を滑らせたらびしょ濡れになる危険もある。副部長のN君は石を渡る作戦。

ピョンピョン渡ってクリアするN君


今年から副部長のW君もピョンピョン作戦


部長のYさんは靴を脱いで川を渡る作戦。冷たいけどリスクはない。
ピョンピョン作戦やれよ!落ちるの見たいから・・。

 この林道には久しぶりに来たけど、多分去年の8月の台風でやられた木が倒れたりしている部分がたまにあったりしてちょっとびっくりした。

倒された木

 春の花は結構咲いていて綺麗だった。陽が差している部分のキクサギイチゲは花びらを広げていたが、日陰のキクサギイチゲは寒そうに見えた。

日向のキクサギイチゲ

 歩いているとまた川が登場。N君は網を対馬先生に持ってもらい、それを使ってバランスを取って川をクリアしていた。

川を渡るN君

 蝶の方と言えば、越冬明けのクジャクチョウが一番多く、10頭位見ただろうか。その次はシータテハを3匹位、そして一番の目的であったスギタニルリシジミであるが、なかなか見られずN君が一頭採集したのみであった。N君はその他にもう1頭目撃したと言っていた。
 スギタニルリシジミは今年羽化したものなので、この春羽化した蝶を初めて確認した。エゾスジグロシロチョウも見られるかなと思ったけど、見られなかった。

クジャクチョウ

 クジャクチョウはいくつも飛んでいて、写真にも獲ったけど、このボロのクジャクチョウの写真がお気に入りだった。羽が綺麗な越冬明けのクジャクチョウもいたんだけど、こっちの写真の方が越冬明け感が大きく感じられる。このボロのクジャクチョウをモチーフに絵を描きたくなった。

 道路脇の水にはカエルの卵やエゾサンショウウオの卵も見られた。サンショウウオの方は卵の下に親がいるかと思ったけどいなかった。水が凄く冷たくて、部員達はこんな冷たい水の所を裸足で渡ったのかと思うと面白かった。

カエルの卵

サンショウウオの卵

ツチハンミョウ


福寿草

 スタート地点が180m〜200m位の標高らしく、そこから函館山の山頂の標高と同じ334mまで進んで引き返そうという事になったんだけど、今の時代はスマホで標高がわかるらしい。計画通りそこで引き返す事にした。

 引き返して少しして、ちょっとした沢になっている部分があったので探検してみることにした。

沢を進む対馬先生と部員達

 50mほど進み、倒木で前に進めないし何もないという事で引き返したが、斜面にはエゾエンゴサクとかがたくさん咲いていた。時期になったらウスバシロチョウが見られるかもしれない。

エゾエンゴサク

 キクサギイチゲには白いタイプと紫のタイプが見られるが、かなり紫の色が濃いやつがこの辺には咲いていた。

紫が濃いキクサギイチゲ

 今日はこの春初めてシータテハを見ることが出来て写真にも撮れたが、今日のシータテハはけっこう敏感だったというか、近づくとすぐに飛んでしまい、ちょっと写真に撮るのが大変だった。こういう時のために一眼レフがあればいいんだけど、最近はコンデジばっか。次から久しぶりに一眼レフ使おうかなとちょっと思った。

シータテハ

 行きに川があれば帰りにも川がある。裸足作戦と、ジャンプ作戦を同時に写真に撮ることが出来た。あと0.1秒遅くシャッターを切ればN君が空中にジャンプしている所を撮れたけど、一瞬シャッターを切るのが早かったみたい。

裸足で渡るW君とYさん。ジャンプするN君


裸足チームは川を渡ったら靴下をはく


ずっこけたJ君。汐首でもこけてたっけ・・・

 この近辺にはアイヌネギも生えているのでちょっと採って帰ろうと思ったけど、思ったほど生えてなくて残念だった。

アイヌネギ

斜面のアイヌネギはJ君が採ってくれた。

斜面のJ君

 N君はツルっぽい感じの天然ブランコを見つけて遊んでいた。

天然ブランコをして遊ぶN君

 Yさんは、木の根元から生えている一輪の福寿草が可憐で綺麗だと、妙に乙女チックなことを言い出し、私に写真を撮れと言うので、仕方なく撮った。

Yさんに好感を与えた福寿草

 ここは我々がスギタニの沢と呼ぶ、スギタニルリシジミが多いポイントなんだけど、今日はここでは見つけることが出来なかった。この場で小休憩と記念撮影をする事にした。

小休憩


今日の記念撮影

 帰り途中、道端にけっこうゴミがあるので拾いながら帰ることにした。せっかく雪が融けて春の花が咲き、蝶も飛び始めた最高の景色にゴミはふさわしくない。みんなで拾ってたら結構な数になった。

捨てられたコーヒーの缶を拾うYさん

 そんなこんなで新中野ダムまで戻ってきて、ここで解散となった。

新中野ダム

 蝶はクジャクチョウとシータテハ、それにスギタニルリシジミのみ。
 花はキクサギイチゲ、フクジュソウ、エゾエンゴサク、エンレイソウ。カタクリは見つけられなかった。

 ちょっと気温が低かったけど、日が差せばけっこうポカポカした感じもあって、楽しかった。川を裸足で渡る部員達を見て、頼もしかった。これから先輩として色々お手本になるように頑張ってほしい。