テングチョウ発見!ならず・・・
2017.4.30 |
この土日、予報ではどちらも天気が悪いという事だったが、結果的にはまずまずいい天気になった。天気が悪い予報という事で部活は出来ないなと思っていたが、もし天気が悪くならなければ二人で活動しようと対馬先生とは打ち合わせていた。
で、結局天気が良かったので、今日は対馬先生と二人で活動することになった。
家の前のチューリップの蕾もだいぶ伸びてきた。そろそろ咲くのかな? |
自宅前のチューリップ |
まず向かったのは東山方面。ワラビが生えているかどうかの調査。よくわからないけど、確かヒメオドリコソウ?だったと思うけど結構咲いていた。 |
多分ヒメオドリコソウ |
ちょっとした家庭菜園みたいのがあり、畑をいじっている人と対馬先生が色々話していた。本当に対馬先生は誰でもすぐに声を掛けて話す。人見知りの自分には出来ない行動力。見習いたくても見習えない。でも本当にうらやましい。
対馬先生が畑の人と話している時に、自分はオオイヌノフグリを見つけて撮影していた。
畑の人に「そんなもん、どこにでも咲いてる」と言われた・・・。
そりゃそうだけど、今撮影したかったから写真を撮ってるだけだよ!とは言わなかったけど、そういう風に、言われたことをネガティブに感じとってしまう自分がちょっと嫌。 |
オオイヌノフグリ |
畑のおじさんに別れを告げ、ワラビを探しに笹薮を漕いで行く。はっきり言うと、ダニが嫌なので笹薮には入りたくない。でも対馬先生はどんどん進んでいく。 |
笹薮を漕いで行く対馬先生 |
例年ここら辺ではワラビが採れるんだけど、今日はまだ少ししか出ていなかった。なのでワラビ採りはしなかった。 |
出てきたばかりのワラビ。今日はこんな感じのを2,3本見つけただけ |
笹薮を漕いでワラビを探して歩き、車を停めたところに出てきた。車に戻り次はテングチョウを探しに行く事にした。 |
車に戻ってきたところ |
ちょっと蝶の事を知っている人が「テングチョウを探しに行くことにした」と書いてある私の文章を見たら、けっこう「バカな事言って」と感じるだろう。
テングチョウはかつて北海道にも生息していたが、現在では絶滅していると考えられている蝶だ。幼虫はエゾエノキを食べるので、もしかしたら市街地のエゾエノキで発生しているかもしれないから見に行こうという事だ。
絶滅したかどうかなんて結局証拠があるわけではないし、特に蝶とか小さい昆虫は見逃している可能性だってある。実際、絶滅したと思われていた生物が存在していたとニュースになることもあるし。
北海道でも10年くらい前だろうか、テングチョウが採集されたと大騒ぎになった事があったように記憶している。詳細はよくわからないが、結局その後見つかっていないので、迷蝶のように偶然飛んできた個体だったのかもしれないし、もしかしたら土着しているけど人間が見つけられないだけなのかもしれない。
過去に生息が確認出来た場所なんかでは、もしかしたらまだ生き残りがいるかもとか考えられなくもないけど、案外市街地のエゾエノキなんてのは穴場なのかもしれない。誰もいると思って見ていないだろうから。
だけど自分は心の中で「いるわけない」と思っていたし、対馬先生も可能性が高いなんて思ってはいないだろう。だけどやっぱり絶対にいないとは言い切れないわけで、とりあえずちょっとだけ見に行くことにした。もし見つかればニュースだ。 |
エゾエノキが市の保存樹木になっている
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ねじれたような感じで樹が伸びていてかっこいい
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ここには結構な数のエゾエノキがあるようで、少し黙ってみていたが、蝶の姿1つすら見られなかった。天候も曇ってきて風も出てきて、結局「やっぱいなかったね」という結論になった。だけど絶対にいないとは言い切れないし、ゴマダラチョウもいるかもしれない。また機会があったら見に来よう。 |
エゾエノキ
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ここで天候が悪くなってきたので解散と言う選択肢もあったが、まだ少ししか時間もたってないので、低区の方に蝶を探しに行こうという事になった。南斜面で比較的暖かく、蝶が多い場所があると対馬先生が言うので、そこを見に行くことにした。途中、名越さんから電話があって、中野ダム奥の林道についての情報交換を対馬先生としていたが、名越さんは中野ダムから低区方面へ、自分たちは市街地方面から低区方面へ移動しているという事で、低区で落ち合おうという事になった。 |
低区の入り口
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名越さんは肉眼では良く見えないような小さな昆虫の専門家で、中野ダムの方で採ってきたという甲虫を見せてもらったが、はっきり言って虫眼鏡が無いと小さな黒い塊にしか見えない。
だけどホソカタムシだかという小さな甲虫を集めている人は全道にも数人位しかいないという事で、誰もやっていないような事をやるというのはアートだと思う。
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名越さんから見せてもらった黒い塊
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10分位名越さんとお話しして、夏の夜にまた生物部の部員にライトトラップを体験させたいからお願いしたら、「それじゃぁクワガタの採れる時期に」と快く引き受けてくれた。部員達も喜ぶと思う。
そして名越さんは帰って行った。小さな甲虫を吸い取って採集するためのチューブを首回りに巻いていたのが印象的だった。
低区の桜はまだ咲きはじめって感じだった。 |
低区の桜
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対馬先生が言う「蝶の多い南斜面」に来ると、キジムシロの花が咲いていた。これは帯広にいた時にチャマダラセセリの食草であり、多分吸蜜もしていたと思うんだけど、この植物を見るとチャマダラセセリがいるような気がして、ちょっと探してしまった。道南には生息してないことになっているが、それこそテングチョウの話じゃないけど、絶対にいないという証拠もないわけだから。
でも当然だが見つけることは出来なかった。 |
キジムシロの花
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自分は今年まだ越冬のタテハ類(クジャクとシータテハ)、副部長のN君が採集したスギタニルリシジミしか見ていなかったので、今日はエゾスジグロシロチョウあたりを見つけたいと思っていた。
南斜面に到着して少ししたら天気が曇りから晴れに変わって、更に快晴になった。白い蝶が飛び始めたので追っかけて写真を撮ってみたら、エゾスジグロシロチョウじゃなくてモンシロチョウのようだった。 |
モンシロチョウ
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越冬のタテハはクジャクチョウが少し見られた。 |
クジャクチョウ
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ちょっと嬉しかったのはコツバメの姿が見られたことだ。しかもしっかりモデルになってくれて何枚も撮影することが出来た。 |
小さい甲虫とコツバメ |
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大きく撮って更にトリミングした写真
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羽を開けばキラキラする群青色のとても綺麗な蝶なんだけど、羽を閉じてばかりいるのでなかなかその群青色が撮れない。羽を閉じると毛むくじゃらで、春にしか見れない蝶だから、朝晩はまだまだ寒い時期で、こういう毛皮に包まれて暖かくしているのかな?と思った。茶色い色も太陽の光を効率よく受けられるためなのか、それとも枯草とかに色を似させているのか。
斜面に止まっているところで、背景に対馬先生を入れて写真を撮ったつもりだったけど、どっちともピンボケの失敗写真になってしまった。 |
手前にコツバメ、斜面の上に対馬先生
どっちもボケてしまい失敗した写真
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あとは、ルリシジミを見たけど撮影まではもう少しと言う所でできなかった。
それから、対馬先生は白い蝶を追いかけて「多分エゾスジグロシロチョウだ」と言っていたけど、目撃に留まり、自分は確認もできなかった。
でもモンキチョウが飛んでいて、証拠程度の写真が撮れた。 |
モンキチョウ
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12時近くなって、そろそろ一旦解散するかという事になった。最後、すぐ近くの草原っぽいところで白い蝶が飛んでいたので採集して種類を確認しようと対馬先生が走って追いかけたけど逃げられた。 |
白い蝶を追う対馬先生
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ここでは小さいスミレが咲いていた。タチツボスミレかな?スミレはよくわからない。 |
スミレ
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いつの間にか雲一つない快晴になっていたんだけど、一旦解散し、4時からしごきに行く事になった。
ところが帰ってからすぐに急に曇りだして雨。20分くらい前までほとんど雲なんてなかったのに。しかも風も強くなってきた。
お昼ご飯を食べて昼寝をして、雨が降り出したらしごきも中止かなと思ったけど、なんとか雨は上がってくれたようなので4時過ぎからしごきに行った。
未来大学の所まで来て今日の記念撮影。背景に未来大学が写っていて「FUN]って窓に白い文字が書かれている。今日知ったけど、これはブラインドを使って書かれている文字だ。FUNが何を意味するのかはよくわからない。 |
今日の記念撮影。対馬先生と二人。
向かい風で私の髪の毛が変な風になっている。
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少し休憩して帰ることにした。 |
未来大学の校舎前を進む対馬先生 |
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自転車を漕ぐ対馬先生 |
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未来大学近くで咲いていた桜 |
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砂利道を進む |
オナガシジミが多い場所を教えてやると言われて自転車で後をついて行ったけど、こんな所に自転車で来るやつもいないだろうという感じの道とは言えないような場所を通過し、食樹であるオニグルミを確認した。夏が楽しみ。
今日はこんな感じで、テングチョウを探そうとか色々やったけど、この春羽化した白い蝶や黄色い蝶、ルリシジミやコツバメなどを今年初めて見れたので嬉しかった。
函館市赤川
モンシロチョウ1ex撮影 モンキチョウ1ex撮影 クジャクチョウ 数頭撮影 コツバメ1ex撮影 ルリシジミ1♂目撃 |
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