水無と万太郎
2017.6.18

 今日は天気が良く部活日和と言える。久しぶりに北斗方面の林道に入ろうと思った。

 なんで北斗の林道に入ろうと思ったかと言うと、部員にミヤマカラスアゲハなどの綺麗なアゲハを見せてあげたかったから。
 一般的な蝶とはいえ北海道のミヤマカラスアゲハは見た目が綺麗。自分が函館に来てからというもの、黒いアゲハにあまり出会えていないが、今日はある程度は見られると思っていた。

 自分の感想ではミヤマカラスアゲハは6月上旬位から集団吸水をしだす。特に6月3日か4日に多い。これはたまたま自分が黒いアゲハを多く見たことがある日付なだけで、実際に毎年3日と4日に多いというわけではないのだけど、ちょうどその頃は中間テストと重なっていて生徒は部活も出来ない。
 
 今日ならもう発生のピークは過ぎていると思ったけど、それでも見られる事は見られると思って、北斗市の水無林道に向かった。

 林道の入り口で網等を準備していると、いきなり黒いアゲハが横切って行った。まだ誰も網を準備していなかったので採集できなかったが、この後もきっとたくさん見られるんじゃないかと期待できた。

 林道の入り口にはコチャバネセセリがいた。何故か部長が手づかみに成功した。

部長に手づかみされたマヌケなコチャバネセセリ

 自分はコチャバネセセリを見れたらそこから「夏」という事にしている。なので、今日夏になった。
 今日は黒いアゲハを見せたいという裏目的があったのだが、実は見せたかったのは1年生にだ。ところが今日の1年生部員はS君1名のみ。ちょっと残念。
 でも2年生も3年生もあまりミヤマカラスアゲハやカラスアゲハを見たことが無い。

 林道を歩き少し行くと、黒いアゲハが3頭いるのが見えた。水を飲んでいるみたい。

黒いアゲハ3頭

 とても集団吸水と呼べるレベルではないが、それでもこういう光景すら部員はあまり見たことが無い気がする。これまで何度も山に行き林道を歩いているんだから、こんな光景珍しくもなんともないと言う位になっているはずなんだけど、何故か部活で集団吸水を見る機会がない。

 自分からしたら林道に3頭なんて屁みたいなもんで、面白くもなんともないんだけど、それでも1年生は初めてだろうし、自分も裏目的が達成できたのでまずまず良かったと思った。どうもオナガアゲハとミヤマカラスアゲハみたい。

オナガアゲハ

 採集させてみた。みんなボロ。やっぱり時期は遅かったようだ。

 ここでもゲンダカモッコが歩いていた。

黒とオレンジのゲンダカ

 更に歩いて蝶を探していると、3頭〜4頭位の集団吸水が2か所くらい、合計7〜8頭の黒いアゲハの集団吸水が見られた。

真ん中がオナガアゲハ、両サイドがミヤマカラスアゲハ

 「採ってみろ」と言って、部員達に前に行かせた。だが、7〜8頭の黒いアゲハが一斉に飛び立つと、どれを狙って網を振ればいいのかわからなくなるらしく、4人とも苦戦していた。誰かが採集したミヤマカラスアゲハを見たが、やっぱりボロだったのでその場で逃がした。

目移りして網が振れない部員達

 今日参加した4人はみんな網の色が違う。やっぱり赤が目立つ。

蝶を探す部員達

 黒いアゲハは時々姿を現すが、それほど多い印象は受けなく、むしろ「もっといてもいいのにな」と思ったが、それでも部員達にとっては「今までこんなに黒いアゲハを見たことは無い」と言う感じ。

 その他にも蝶は見られたが全体的には少なく、ごく一般的な蝶などを撮影したり採集したりした。

クロヒカゲ


サカハチチョウ

サカハチチョウ

 新入部員に見せてやりたくて、今年は林道を歩くときにエゾニュウに付いているキアゲハの幼虫を探していたが、なかなか見つけられないでいた。今日ようやく小さい幼虫を見つけたので、1年生のS君を呼んで「これがキアゲハの幼虫だぞ」って教えてあげたが、ほぼ反応なし。

 「持って帰って飼育して見ればいいべや」って言ったら、冷たく「いや、いいです・・・」だって。

キアゲハの幼虫


蝶を探す部員達

 水無から万太郎に移動した。が、蝶の姿は多くない。でもやたらとシロチョウが多い場所があったのだが、林道から少し横に入らなければならない感じで、ダニも怖いしどうしようかと思ったけど、N君とYさんが挑戦していた。ぬかるみもあってなかなかうまくいかず、採集は出来なかったが、N君はシロチョウじゃなくてダニを採集してしまったようで、帽子にダニが付いていたと言っていた。

 最後は記念撮影。カラフルな網が印象的になるように撮影した。

記念撮影