宿野辺林道と水無
2017.7.1

 今日は天気予報が曇りだったり、曇り時々晴れみたいな感じで微妙だった。だけど、コチャバネセセリが発生しだし、夏を迎えて気温は高めで推移しそう。というわけで、少しは晴れてくれるんじゃないかと期待して活動することにした。

 最近、山に入っても蝶の数が少ないけど、今日は七飯町と森町の境にある宿野辺林道と言う所に行くことにした。これまで数度来たことがある林道だ。

 林道ではチームに分かれ、自分のチームと木村先生のチームに部員が3名ずつ付き、反対方向に歩いて蝶探し。30分して戻って来るという作戦。今日の参加メンバー8人で一緒に歩いても効率が悪いから。

木村先生チーム出発!

 自分はYさんとW君とH君のチーム。歩き出してすぐに部長のYさんが小さいカエルを見つけた。こりゃぁオタマジャクシからカエルになって陸上に出てきてまだ間もない感じだなと思った。家でオタマジャクシを飼育すると、どうしてもこの辺で死んでしまう。
 水から陸に上がり、まだ小さい時期にエサをあげられないからだろうか?こんな小さい身体のカエルが食べる餌を用意できなくていつも死んでしまうのかもしれないと思っていた。

小さいカエル(指はYさん)

 蝶は少ないがトンボはけっこういた。イトトンボ系だと思うけど、種類は良くわからない。

トンボ

トンボ

捕まえてみた

 自分は撮影したりしながら部員達の少し後ろを歩いていた。

先に進む部員達

 Yさんはもう3年生で、今シーズンが終われば来年3月に卒業である。1年生の時からダントツで参加率も高く、熱心に部活動に励んでいて、展翅もかなり上手になっているし、蝶を追いかけるのも一生懸命。

 だけど、今日一緒に歩いている副部長のW君とH君は部長のYさんに比べたら蝶を追いかける執念みたいのが無い。
 蝶がいて、網を振る時もなんだか気合が入っていないというか。そして一振り目で逃げられたら「さようなら〜」って感じ。
 「もっと追いかけろ!」「力を入れて網を振れ!」と言いたくなる。蝶の採集はスポーツである!

 自分の靴にコチャバネセセリが止った。珍しくも何ともないけどW君が「写真を撮らないのか?」的な事を言うので、しょうがなく撮影した。

靴に止まったコチャバネセセリ

 普段コチャバネセセリなんか撮影しない。ハエみたいにうるさいし、綺麗じゃないし、いくらでもいるし。
 でも、他に撮影するような蝶がいなければ、「仕方ないからコチャバネでも撮るか」って気になる。

笹の葉と水滴とコチャバネセセリ


ムラサキツメクサとコチャバネセセリ

 写真は取れなかったが、エゾシロチョウを2頭、部長が採集した。なんか、エゾシロチョウを久しぶりに見た気がする。ここ数年、あまり見ていなかった。あまり見る機会が少なかったので、数も少なくなっているのかな?と思う位。他の地域ではどうなんだろう?

 特に成果も無く時間になり引き返した。
 引き返して元の場所に戻る途中に木村先生チームがいて合流した。
 J君は、コチャバネセセリを見て「ベニシジミ」と言っていたらしく、部長が私にそれを告げ口してきた。3年生になってコチャバネセセリをベニシジミと言うなんて!と思ったけど、自分が顧問としてもっと勉強させなければならなかったなと反省した。

 次に水無に行くことにした。困った時に水無林道である。とはいえ、どこも蝶は少なそう。
 歩きながら飛んでいる蝶を採集させるが、サカハチやスジグロ系はある程度見られたがやっぱりボロ。

 また8人で歩いてもしょうがないから、何名かずつ分かれて歩くように言ったが、すぐに合流してしまう。

サカハチ

YさんとH君

 いつもの橋の所まで来て休憩タイム。お昼ご飯を持って来ている人はここで食べたり、そこらへんに飛んでいる蝶を観察したり。ついでだからここで今日の記念撮影をする事にした。

 いつも記念撮影はデジカメをタイマーにして撮影する。今日はシャッターが切れる瞬間に蝶が飛んでいて、私がそれを見上げた瞬間にシャッターが切れてしまい、自分だけ変な方向を向いた写真になってしまった。

今日の記念撮影
 
 副部長のN君が「ルリシジミを採集しました」というので、一応見せてもらったらなんとカバイロシジミでした。
 「カバイロじゃん!」って驚いたけど、さすがにルリシジミとカバイロシジミは間違えないでほしいな〜、3年生なんだし・・・と、思った。

カバイロシジミ

 結構きれいな個体で、メスだった。

 じゃ、そろそろ戻ろうかという事になったが、やっぱりみんなで歩いてもしょうがないので、3チーム位に分けて歩かせた。
 自分は一番最後だったけど、エゾニュウにキアゲハの幼虫を見つけた。よく見ると、ちょうど脱皮している最中だった。

脱皮している瞬間のキアゲハの幼虫

 なかなか面白い瞬間だと思った。撮影して他にもいないかなと思い観察すると、結構な数のキアゲハの幼虫がいることが分かったので、全部手に取って撮影した。

ここら辺にいたキアゲハの幼虫

 本日はこれにて終了。天候の心配はあったが比較的晴れ間が多く、ラッキーだった。蝶の数は少ないけど久しぶりにエゾシロチョウも見れたし、来週くらいからはまた蝶の数が多くなってくるといいな。

 気温も高くなってきて、本当に夏らしい季節になってきたと肌で感じる。この先天候に恵まれて欲しい。

 その天候だが、明日はあまり良くない予報。また部員を家に呼んで展翅の練習をさせる計画である。