そう簡単に見つからないツマグロヒョウモン
2017.7.27 |
ここ最近、北海道では迷蝶であるツマグロヒョウモンの目撃情報が続き、自分たちでも見つけたいなと思い調査をする事にした。
戸井方面の山に行き、色々な蝶の観察に加えツマグロヒョウモン探しをするというのが今日のテーマだ。部員4名は9時頃に学校に集合し、戸井方面に出発した。
ツマグロヒョウモンは迷蝶なので本州から北海道にやって来る。それならまず考えるのは、津軽海峡を渡るにしても距離が短い大間〜戸井という移動ルートということで戸井方面を見に来た。
部員4名と自分がまとまって歩いても確率は低いから、部員2名の班を2つ作り、先頭チームが出発して10分後に2つめのチームが出発、更にその10分後に私が出発するという、3班編成で歩き、蝶の観察をすることにした。
自分たちが出発の準備をしていると、おばちゃん2人組もいて、挨拶をしたらアサギマダラの調査をしているのか?と聞かれた。まぁ違うんだけど蝶の調査というくくりを大きく見るとそうとも言えるので、そんなような感じですと答えると、去年だかにこの辺でアサギマダラを見つけたことがあるという。確かに自分もこの場所にはアサギマダラが渡ってくる可能性があると思い何度か調査に来たが、自分はここでアサギマダラを見つけられたことは無い。
それより、おばちゃん二人組がアサギマダラの事を知っていた方がびっくりして、何でアサギマダラの事を知っているのか聞いてみたら、おばちゃんの知り合いの人がちょっと熱心に関心を持っていて、その人からアサギマダラの話を聞いて自分たちも少し注意しながら歩いているというような事を言っていた。
おばちゃんたちは先に出発。我々の最初のチームも出発、10分後2番手が出発。更に10分して私も出発した。
私は蝶の撮影や採集をしながらゆっくり歩いた。 |
ヒョウモンチョウ |
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キマダラセセリ |
下の画像はサトキマダラヒカゲと思うけど、ちょっと自信がない。ヤマキマダラヒカゲかサトキマダラヒカゲか。はっきり言ってそっくりで分かりずらい。自分はズボラなので「どっちでもいいや」と思ってあまり気にしていなかったんだけど、ちょっと正確に区別できるようになりたいと思いだしてきた。普通種ではあるけど、来年たくさん標本を作って比較できるようにしようかなと思った。 |
サトキマダラヒカゲ? |
蝶の数は結構多く、スマホで記録を付けながら歩いた。採集と撮影をしながら歩いたのでちょっと大変だったけど、終点まで到着した。ツマグロヒョウモンのオスは山頂などに吹き上げられてくることがあると対馬先生から教えられていたのだが、山頂は物凄い暴風で、蝶の採集や観察が出来るような状態ではなかった。記念撮影も難しかったので、いつもはタイマーで撮るのだが、今日は自分が部員を撮影した。 |
記念撮影 |
風は北から南に吹いているように感じた。なので、南斜面ではあまり吹いていない。N君にカメラを渡し、南斜面の崖っぽくなっている所であたかも落ちそうで「助けてくれ〜」って言っているような感じの写真を撮ってもらった。実際には安全なんだけど。
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助けてくれー! |
N君に撮ってもらった画像を高校時代の同級生にメールしたりして小休憩し、下山することにした。
下山は2チームに分けた。私はN君とK君と3人で、後半グループで歩いた。
蝶の観察をしながら歩き、採集したり、コキマダラセセリとキマダラセセリの区別を教えたり、ルリタテハがちょっと多かったので採集したり、出来るだけ色々教えながら歩いたのでかなり充実していたように感じる。
途中、さっきの二人組のおばちゃんたちにまた出会った。そしたら「アサギマダラいたよ〜!」って。
「え〜っ!?うそっ!」って言うと、「写真も撮ったよ、さっきの子達(先に歩いて下山している部員達)にも見せたら、アサギマダラですって言ってたし」というので、自分にも写真を見せてくれと頼んで見せてもらった。
あれ?キアゲハじゃん!!
「これアサギマダラじゃなくてキアゲハって言う蝶ですよ」と教え、本当のアサギマダラの写真を見せてあげた。
それにしても、先に進んでいる部員はこのおばちゃんに「アサギマダラでしょ?」って言ってキアゲハの写真を見せられて「そうだ」と答えたということ?これは部員の恥である。
一緒に歩いていたN君とK君と、「あいつら後でヤキだな」と言いながら歩いた。 |
蛾の幼虫? |
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セミ |
今日はルリタテハがけっこう多くて、撮影したり採集したりしたかったけど、なかなかいい位置に止まってくれないし、素早くて採集も難しかった。それでも自分が3頭捕獲することが出来、1頭は3年生のN君にあげた。
1年生のK君はまだまだこれから時間もたっぷりあるので、今後の活動に置いて、是非自分で捕獲してほしい。
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木に止まるルリタテハ |
そんな事をしながら最初のスタート地点まで戻るとW君とH君の先発チームは当然自分たちを待っていた。「どのくらい待った?」って聞いたら「1時間くらい」だって。
10分早く出発したのに、ゴール地点で1時間も自分たちを待つということは、相当スタスタ歩いて戻ったんだと思う。反対に自分たちは色々観察しながら時間をかけて戻ったという事が言える。最初のチームも色々付近を観察して歩けば、そんな1時間も待たなくて済んだはずなのに。
ツマグロヒョウモンも見つけられなかったし、もうひとつ考えられるポイントがあるので、そちらに向かおうと思ったが、ちょうどさっきのおばちゃんたちもいて、みんなにメロンを少しずつ分けてくれた。とても甘くて美味しいメロンだった。
おばちゃんたちにも別れを告げ、自分たちはもう1か所違う所に向かった。その場所は自分も初めて来る場所だったが、ツマグロヒョウモンを探すつもりが、ミドリシジミ類が多い事に気づいた。しかも、自分はこれが見るの2回目のウラジロミドリシジミがけっこういてびっくり。でもなかなか採集できなくて、だんだん「意地でも採集してやる!」的な考えになってしまい、部員達に「このままでは帰れないぞ!」とか言って、みんなで頑張って採集することにした。
ウラジロミドリシジミ以外にも他のミドリシジミ類もいて、みんなで5頭位採集できただろうか。なかなか活発に飛び回っていたんだけど、来年は是非朝の早い時間に訪れて下草に降りているような状況でウラジロミドリシジミの写真撮影をしたいと思った。
結局最大の目的であったツマグロヒョウモンを見つけることは出来なかったが、まぁ見つけられる可能性何てかなり低いと思っていたから、その他の収穫が大きかった方が自分としては成果だと思う。
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