オオゴマシジミとプライベートビーチ
2017.7.30

 今日は朝早く出発し、松前方面のオオゴマシジミを見に行く事と、ツマグロヒョウモン探し、あとは今年初めて海で泳ぐ計画だ。

 松前のオオゴマシジミは高校生の時にも採集したことがあるし、大人になってからも何度か来たことがあるが、林道の距離が長いのと、最近は林道が通行止めになっているのでそこから歩くしかない。しかも、林道のどこがオオゴマシジミのポイントなんだか自分は久しぶりですっかり忘れているので、頼りは対馬先生だ。

 林道を進むと、通行止めのゲートがあり、ここからしばらく歩きながらオオゴマシジミを探すという。
 オオゴマシジミは北海道ではかなり珍しく局地的な蝶であるので、出会えたらかなり嬉しい種類だ。

 対馬先生は採集がしたい。自分は採集もしたいが撮影もしたい。

 もしオオゴマシジミがいたとして、自分は撮影をしてから採集をしたいけど、対馬先生はさっさと採集をしちゃいたいだろうから、ここは一緒に歩くのをやめて、対馬先生が先に行き、自分は少し後から歩き、別々に探す事にした。

 最初はしばらくオオゴマシジミの姿は無く、他の蝶を撮影したりしていた。

サカハチ

 5分位歩いた頃、先に進んでいた対馬先生が「いたぞ〜」と自分に知らせてくれた。

 ちょっと急いで向かうと、他にもオオゴマシジミがいた。飛んでいて止まらなさそうだったので、思わず網を振って採集してしまった。
 ほっといたら止まって撮影させてくれたかな?と思ったけど、難しかったかもしれない。

 なにはともあれ、数年ぶりにオオゴマシジミに出会うことが出来た。採集したオオゴマシジミはまずまず綺麗だったので持ち帰って標本にする事にした。

採集したオオゴマシジミ

 そしたらすぐにもう1頭オオゴマシジミを見つけ、また網を振ってしまった。かなり小さめのオオゴマシジミだったが、これもまずまず綺麗だったので持ち帰ることにした。

 この場所でけっこうオオゴマシジミが見られるのかなと思ったけど、その後見られなくなったので、林道を先に進むことにした。また対馬先生に先に行ってもらい、後から自分が歩いた。

 蝶の数は結構多く、コムラサキやシータテハなどやスジグロ系がたくさん見られた。

 30分位歩いただろうか?その間に1頭オオゴマシジミらしき蝶が飛んでいて、採集しようとしたけど逃げられた。

 先に進んでいた対馬先生が引き返してきて、ここから一度戻ることにした。

 戻る時も少し距離を置いて歩き、自分は蝶の撮影をしたりしながらミヤマカラスアゲハを採集したり、綺麗なスジグロ系の採集して歩いた。

エゾスジグロシロチョウ

 ミドリシジミ系も多かったように思うが、中でもアイノミドリシジミが意外と多く見られたように思う。蝶の採集のために網を振っていたら、何故か網にクワガタがくっついていた。

網にくっついていたクワガタ

 最初にオオゴマシジミを見つけた場所まで戻り、少し待った。なかなかオオゴマシジミは出てこないのでもう一往復しようかと思って、また対馬先生に先に行ってもらった。自分は5分くらいしたら出ようかなと思い、この場でオオゴマシジミを探しながら、サカハチが手に止まって何か吸いだしたので撮影した。

手乗りサカハチ。奥には対馬先生がぼんやりと写っている

 対馬先生が行って少しして、そろそろ自分も歩いて行こうかなと思った矢先、オオゴマシジミが現れた。1頭は網で採集したが羽が切れていたので逃がした。そしてもう1頭。今度は写真撮影のモデルになってくれた。

オオゴマシジミ

 撮影させてはもらったけど、なんかあまり良いアングルとかで撮影できなかったし、ちょっとこすけて汚く見える翅だったから、少し残念だった。このオオゴマシジミは少しした後どっかに飛んで行った。

 さて、撮影もしたしもう一度歩いて奥に行くかと思い、蝶を観察しながら歩いていると、5分位歩いたところで先に進んでいた対馬先生が戻ってきた。

 「あれ?どうしたの?」と聞くと、「足が痛くなってきたから戻ってきた」と。

 足のどこが痛いのか聞いたらアキレス腱がちょっと痛いと。

 まぁ無理しない方がいいとおもう。と言うと、対馬先生は「俺は戻っているから、お前は奥の林道をもう一度進んでたくさん採集してきて」と言ったので、自分だけ林道を進んでオオゴマシジミ探しをした。

 結果、1頭もオオゴマシジミを見つけることが出来なかった。ただ往復1時間程度汗をかいて歩いただけという結末。だけど、運動にもなったから良かった。

イチモンジチョウ

 オオゴマシジミは発生しているけど、数は多くないという調査結果となった。

 林道を戻り、今度は泳ぎに行くか天狗山にツマグロヒョウモンを探しに行くかという選択肢になって、もうお昼位になっていたから今日は泳ぐのはやめて天狗山にツマグロヒョウモンを探しに行くと言う選択をした。

 

天狗山の山頂にあるレーダーみたいの


天狗山の山頂付近からの眺め

 ところが天狗山の山頂はけっこうな暴風でツマグロヒョウモン探しどころではなかった。こりゃダメだと思い諦め、このまま帰るかと思ったら対馬先生が「やっぱり泳ぎに行こう」と言い出した。

 で、向かったのがプライベートビーチだ。東風ならほぼ波も無くなる地形で、今日はまさに東風。とても良い海水浴の条件だった。

プライベートビーチ


ビーチを歩く対馬先生

 水着に着替え海に入る。最初冷たいけど浸かってしまえば寒くも無い。海の中にはウニがゴロゴロ、そして小魚の群れもいたので、水中の撮影をして遊んだ。

魚の群れ


スマホをいじる対馬先生


ウニと小魚


ウニ


海底にコーラの缶が落ちていた。こういうのを見るとげんなりする

 コーラの缶を拾おうかと思ったけど、足ひれが無く深くまで潜れなかった。

 海から出ると、太陽光のせいで砂浜(といっても小さい砂利の浜だけど)が熱くて、足の裏が火傷するんじゃないかと思う位だった。

 しばらく泳いで遊んで、帰ることにした。かっこいいカミキリムシがいたのと、綺麗なカバイロシジミがいて採集した。

ゴマダラカミキリ?

 帰る途中、知内の重内神社に向かった、いつも階段登り競争をする場所。今年はまだ一度もやっていないけど、対馬先生と「ゆっくり登ろう」と言って階段を歩いた。

 最後の50段位になったとき対馬先生が「ハンデやるから競争するべ」と言い出した。
 10段のハンデをもらい競争したら、勝った。

重内神社のてっぺんから

 オオゴマシジミに会うことが出来、海で泳ぐことが出来、ツマグロヒョウモンは探せなかったけど、充実した一日になった。