妻と中札内へ
2013.6.16
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この金曜、土曜と旭岳に遊びに行ったが、もちろん今日の日曜日も休みである。妻を誘ってどこか山にでも行こうと決めていた。
「中札内に行ってツツジに来ているミヤマカラスアゲハとか見てさ、どっかでランチでもして帰ってこようよ」
と、妻を誘い、中札内村へ。
ここのポイントでは、タイミングが合えば満開のツツジにミヤマカラスアゲハ、十勝では少なめと思われるカラスアゲハ、時々オナガアゲハなんかも見られるので期待していたのだが、ツツジはピークを過ぎている感じで、ミヤマカラスアゲハがいたことにはいたんだけど、数は少なく、思っていた光景よりは随分寂しい光景しか見ることが出来なかった。 |
ツツジに来ていたミヤマカラスアゲハ |
それで、近くの林道を散歩がてら歩いてみようと言うことで林道へ。ところが、蝶の姿は少ない。今年は何故だかわからないけど、蝶の数が少ないような気がする。自分が行く所だけたまたま少ないって言うこともないだろうから、何かの原因で蝶の数が少ないのかもしれない。たとえば、春が寒かったとか、雪が多かったとか?
蝶の姿は少ないんだけど、熊のうん子の多い事多い事。林道のあちこちにコンモリと熊のうん子が。キツネかタヌキかな?とも思ったんだけど、それにしてはコンモリ感が半端じゃない。まぁ、これだけコンモリうん子するのは熊くらいだろうなと思う。
そのうん子を見て妻が怖がって、「熊よけの鈴持ってないの?」と聞いてきた。通常、自分はそんなもん持って歩いてない。これまで何回かは熊に出会った事があるけど、熊のほうが臆病で逃げていくから。それに、襲われたら絶対に勝てないし。
でも、たいていの場合、人間が熊に気づくよりも先に熊のほうが人間に気付いているだろうから、やはりうるさくても鈴を持って歩いたほうがいいのかなとも。
熊撃退スプレーと言うのがあるらしいんだけど、それを持って歩いたほうがいいのかな?とか考えながら歩いていると、水溜りの水が蒸発し、乾燥しかけているような場所に不自然な足跡が・・・。 |
これって熊の足跡? |
どうも熊の足跡に似ているように見える。妻は更に怖がっていた。
足跡のところが乾燥していないので、もしかしたらそんなに時間がたっていないのかも。
妻を安心させようと、指笛を何回も吹いて熊に我々の存在を気付かせようとした。
でもさ、指笛吹いたら犬なら寄って来るから、もしかして熊も寄ってくるんじゃないの?と、いうことは妻には言わなかった。
熊かどうかわからなかったんだけど、何かの糞にミヤマカラスアゲハとサカハチが来ていた。ミヤマカラスアゲハが糞に来ている所ってあんまり見たこと無いなぁと思いながら撮影。 |
ミヤマカラスアゲハとサカハチ |
それから、不気味さを増幅されるアイテムがもうひとつ落ちていた。頭蓋骨である。もちろん、人間の頭蓋骨ではなく、キツネかエゾシカのものだと思う。鼻の辺りの部分が無くなっていたのでよくわからなかったけど、シカなら子供かも。それこそ、熊にでも襲われたんだろうか?
一応写真も撮ったけど、ここで紹介するのは遠慮する事にします。
蝶は少なかったんだけど、シオカラトンボを見ることが出来た。シオカラトンボだと思い込んで写真を撮っていたんだけど、帰ってきてから調べてみたら、シオヤトンボという種類らしい。トンボは蝶と違って、成虫の成熟度で色が変わったりするので種類の特定が大変そうである。胸の模様や羽の形や模様で判別するらしいんだけど、名前も含めて今の自分に覚えられる自信は全く無いので、あまり手を出さないようにしようと思っている。 |
シオヤトンボ |
昼食を食べてから、遊びがてらダムに行ってみる事にした。ここのダムは放水しているとどうも人が号泣しているように見えて面白い。 |
号泣しているように見えるダムの提体 |
ダムの提体に行ってみる事にした。提体の上を歩くことが出来たので、上の写真で言うと、提体の左側から右側に向かって歩き、ちょうど放水している所から景色を撮影した。 |
ダムの提体の上から撮影 |
ダムの提体の上には色々なもの(ダムの維持のための構造物)があって、たくさんのイワツバメが巣を作り子育てをしていた。巣を見ると、ヒナと思われるイワツバメが不思議そうにこちらを見ていた。
「なに?何何?」って言っている様にも見えるし、恥ずかしそうにしているようにも見えるし、おっかなそうにこちらの様子を伺っているようにも見える。頭しか見えなかったけど、可愛かった。 |
巣から顔をのぞかすイワツバメのヒナ |
ダムの管理事務所には見学できる所もあったので、見学させてもらう事にした。最初10分か15分位のビデオを見せられ、その後自由に見学できた。蝶の標本なども置いてあり、思ったよりは楽しかった。
まだ少し時間があったので、他の林道も覗いてみる事にした。いつも行く場所だったが、カワラナデシコとキリンソウが咲いていて、とても綺麗だった。 |
カワラナデシコ(手前)とキリンソウ(奥) |
ジョウザンシジミが飛んでいたのでとりあえず撮影はしたんだけど、もう今年だけでも何回も撮影しているので全然やる気が出ない。他に撮るものもないからしょうがなく撮影したという感じなんだけど、1ヶ月前に撮影したやつに比べると、青味が少なく黒っぽい感じである。もちろん、夏型という訳ではないんだろうけど、春型にしては遅めの羽化で、春型と夏型の中間くらいの感じに見えた。
以前、飼育したときは同じ世代のやつでも、蛹になってから1週間か10日で羽化する奴もいれば越冬体制に入るものもいた。
こいつの母親は去年卵を産んで、それが今成虫になっているんだろうけど、発生がダラダラしているせいで羽化する時期によって羽の色が決まるんだとすると、春型から産まれた卵は幼虫の時期に夏型になるか越冬になるか決まるんだと思うけど、何が決め手になるのか?また、夏型から産まれた卵は越冬して春型になるだけなのか、実は夏型になるのか。発生がダラダラしている原因は母親が春型か夏型かで子供の羽化の時期が変わるのか?などなど考えていたら頭が痛くなってきた。
もうめんどくさい奴め!と思い、花の蜜を吸っているジョウザンシジミ足で追い払ってちょっといじめてみたのだが、妻に「本州からわざわざジョウザンシジミの撮影に来る人もいるっていうのに、その態度は何なの!」と怒られた。
妻がそんなにジョウザンシジミの希少性をわかっているとは、少し驚いた。
そう言えばここ数年、妻と林道を歩いたり、その他の場所でも蝶を見かけたりすると、「これ○○チョウでしょ?」と言うようになってきた。正解率70パーセント。だいぶ蝶の種類に詳しくなってきたようである。
北海道の女性の中で、蝶に詳しいベスト100人位には選ばれるかも。
大体の女性は蝶に興味がないと言うよりも、蝶が嫌いで気持ち悪いという印象を持っていると思う。それがオーソドックスな反応だと思うし、妻も最初はそうだったんだけど、最近は蝶を触る事も出来る様になったし、職場からキアゲハの終齢幼虫を持ち帰ってくることもあり、よくあの緑と黒のいかにも気持ち悪そうで大きなキアゲハの終齢幼虫を持ってくるなと感心させられた事もある。また、数日前には「職場にオオミズアオが出たので自分でつまみ出した」と言っていた。
(この記事を書いているのは6月25日)
たいしたもんだと思う。でも、クジャクチョウの幼虫はさすがにダメらしい。 |
ジョウザンシジミ。青味があまり無い |
コチャバネセセリも見ることが出来た。こいつを見ると夏が来たんだなという気持ちになる。このあと結構増えてうるさいくらいの数になるんだけど。 |
今年初めてのコチャバネセセリ |
スズメバチもいた。特に珍しくも無く、よく見かけるんだけど、スズメバチは何種類かいて、こいつは何スズメバチなんだろう?帰ってから調べてみたらキイロスズメバチという奴らしかった。けっこう攻撃性が強いということだったが、夢中で何かをしているようで、全然こちらのことは眼中にないようだった。 |
キイロスズメバチ |
そんな感じで、特に面白い昆虫の話題も無かったんだけど、ダムを見学したり、イワツバメを見ることが出来たり、けっこう楽しい一日を過ごすことができた。
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