アイヌネギと春の花
2018.4.14

 この冬は凄い雪が積もって、一体どうなる事かと思ったが、一度融けはじめるとあれよあれよと融けて、結局例年と大差なく雪が無くなった。

 4月に入り、そろそろアイヌネギだなと思い対馬先生に連絡したのが2週間くらい前。「まだ早い」と返信が来たが、この水曜日位に一度偵察に行ってくれて、「最盛期」とメールをもらった。

 天気が良ければ部活も始めたいところだったが天気予報があまり良くなかったので新年度の活動開始は来週以降。でも自分は対馬先生と二人でアイヌネギを採りに行くことになった。新しいポイントを見つけたと言っていた。

 庭のチューリップも芽を出していた。早く咲かないかな。

自宅のチューリップ


クロッカスは咲いている

 8時15分位に対馬先生宅に行くつもりが、8時10分位に着いてしまった。でも対馬先生も準備万端だった。二人で下海岸を走り、アイヌネギのポイントに向かった。

 対馬先生が見つけた新しいポイントは、車から降りてすぐの沢沿いにアイヌネギがたくさんあるという。林道を走りポイントに到着した。カタクリがたくさん咲いていて嬉しかった。

斜面に咲くカタクリの群落

 暑い雲に覆われていて肌寒い天候だったので、カタクリも下を向いて寒そうだった。

カタクリ

 アイヌネギは沢沿いの斜面に生えていることが多いので、斜面を登らなければならない。滑り落ちたら危険である。なんとなく誰かが歩いた道が付いていたが、それでも不安定で、滑り落ちたら間違いなく怪我するか、運が悪ければ死ぬなと思って怖かった。斜面に生えているアイヌネギを採りながらも、採るより移動に時間がかかった。


 ただし、アイヌネギは斜面一面に生えていて、採り放題。なんぼ採っても無くならない位生えている。斜面に生えている木に捕まったりしながら獲ったが、気持ち的にあまり余裕が無かった。

斜面に生えるアイヌネギ

 対馬先生はさすがに慣れていてどんどん斜面を動き回りアイヌネギを採っていた。そのうち、「もっと沢を登って行ってみよう」と言われ、二人で沢を登って行くと、また小さい沢があって、たくさんのアイヌネギが生えていた。しかも何故か太いのばかり!

太めのアイヌネギと奥にはエゾエンゴサク

 この小さい沢では下の方のアイヌネギはかなり太いのが多かったけど、上に行くにつれて細くなっていることが分かった。土の栄養とか陽当たりとか、もしくは土の性質が関係しているのだろうか?

太いアイヌネギ

 二人してたくさんのアイヌネギを採ることが出来た。自分はこんなにたくさん採ったのは初めてだった気がする。当然採ろうと思えばこの2倍とか3倍とか採れるけど、あまり細いのはいらない気がしてきたし、この辺でやめることにした。対馬先生は今年も「俺もういいや」と言ってからのラストスパートでたくさん採っていた。

落ち葉のふかふか絨毯に埋まり採ったアイヌネギを整理しているところ

 自分は春の花の写真も撮りたいと思っていて、そういう写真を撮りながらのアイヌネギ採りだったけど、今日はカタクリとエゾエンゴサクとキクザキイチゲとフキノトウを見ることが出来た。フクジュソウは見なかった。

カタクリとエゾエンゴサクとキクザキイチゲ

 どのくらいたくさんアイヌネギが斜面に生えているかがわかるような写真を撮ろうという事になった。対馬先生が「この辺から撮ったらいいかな」などと構図を考えてくれた。その様子を撮影したが、この画像に見えている斜面の緑色がほぼ全部アイヌネギである。

どこから撮るか考えている対馬先生

 手前に大きくアイヌネギを入れたらいいんじゃないかと言うアドバイスに基づき撮影した。

撮影した画像。奥も全部アイヌネギ


フキノトウ

 フキノトウは地下茎なので、一直線上に花を咲かす。その特徴がよくわかるように咲いていたので撮影した。

地下茎が横一直線に走っているのがわかる

 山全体の緑はまだまだこれからと言う感じだった。

林道に緑はまだ少ない

 車に戻る前に自分で採ったアイヌネギを整理したりして、最後にカタクリの写真を撮影した。

カタクリ

 車に戻り帰ろうとしたが、シカの食害で裸になっている木があったので撮影した。

鹿に樹皮を食べられたと思われる。寒そうというか痛そう


本日の成果

 かなり採ることが出来た。今年2年生になって副部長となったK君が「アイヌネギ欲しい」と言っていたけど、あげることが出来るだけ採れたと思う。明日は雨の予報だから何も出来ないが、来週ならもう時期的に遅くなってる感じがする。わからないけど。
 お昼にはパスタの具材として、夜は天ぷらにして食べた。ゴールデンカムイという漫画で、アイヌネギを生で食べている場面があって、是非やってみたいと思っていたので、実行してみた。ピリッと辛い感覚があったがまぁ食べられる感じだった。その後お腹が痛くなった。もしかしてアイヌネギを生で食べたせいかもしれないなと思ったので、お勧めはしない。

 これから本格的な春を迎え、ウド、タラの芽、ワラビなどの山菜がまた採れる時期になるから、蝶の調査も含めてだけど楽しみだ。今年も山に行く時期を迎え、とても嬉しい気持ちだった。