新年度始動!
2018.4.21


 新年度が始まり、いつも気にするのが新入部員が入るかである。この3月に3人卒業したが、新たに入部す新入生は来るだろうかと。

 そんな心配をよそに、6人の新入部員を迎えた(4月29日現在)

 3人いなくなって、6人入り、部員数は全部で13名になった。自分がこの部活の顧問になった瞬間は部員が2人だったことを考えると、かなりの多さである。

 今日はその新入部員数名も加えて初の野外活動に行くことになった。

 当初鉄山と思っていたが、昨日熊に襲われてけがをした人がいたとニュースでやっていたので、違う場所に行くことにした。

 皆でワイワイ歩けば熊も逃げるだろうが、保護者も心配するかなと思って。

 家を出ると、庭のチューリップの蕾がだいぶ大きくなっていた。

庭のチューリップ

 行き先を北斗の水無林道にした。個人的にはこっちの方が熊に会いそうな気がするが、いずれにしてもみんなで歩き、鈴や専用の熊ホイッスルを鳴らしながら歩いた。

 1年生にとっては初めての部活であるが、普段来ることの無い林道を歩き徐々に何かを感じ取ってもらえればと思う。カエルの卵やサンショウウオの卵がいっぱいあった。

カエルの卵


水芭蕉

 網を持って林道を歩く。いるのは越冬のクジャクくらいのもんだ。でもとりあえず採集の練習などをしながら歩かせた。

歩く部員達


カエルの卵

 春の花もチラホラ見られるようになっていた。今回の冬は厳しかったので、雪が融けて春になって花が咲きだす時期になったことへの喜びが凄い。

キクザキイチゲ

 新入部員6名のうち、2名は女子だった。女の子が生物部に入って山の中で蝶を採ってという事にどの位興味を持つのか、いや、むしろ「私虫嫌いなんです」と言ってすぐ辞めるんじゃないか・・・と不安だった。

 実際にそういう事が過去にあったから。

 だったら何で生物部に入ったの?と言いたくなる。

 毎年入部希望者が来ると、生物部の活動についてある程度詳しく説明し、体験入部をさせて本当に入る気があるかどうか確認し、それでも頑張ると言って入部した挙句「私虫嫌いなので辞めます」・・・。

 こっちも遊びに連れて行ってるわけではなく、休日を割いて部員を山に連れて行き、自然に触れて色々な事を体験し、それを自分自身の経験として身に付け、色々感じたり考えたり、興味を持ってもらったりしたい。遊び半分で参加するなら連れて行きたくないのである。

 部活の引率が無ければ、自分の好きな所に好きなように行き、自分の興味に従って自由に行動する。でもそれよりも部員達が一生懸命活動してくれることの方が嬉しい。

 そんな心配をよそに、入部した女子二人は指にテントウムシを這わせて写真を撮っていたり、誰かが網で捕まえた蝶の写真を撮ったりしていた。また、花の写真を撮影したり。

 今はまだほとんど何もわからないと思うが、山に足を運び活動する中で蝶をはじめとする生物の種類を覚えたり、花の名前を覚えたりして、興味を持ってもらいたい。この春卒業したYさんなんかも最初は何もわからなかったけど、最後は蝶の名前などほとんど覚えていた。
 
 もちろん男子部員でも途中で辞めた人もいるから、部活に参加する楽しさを知ってもらえればと思う。

テントウムシ


冬眠明け?のカエル


捕まえた

 今日は部員が捕まえた蝶について、1年生部員に解説した。

 クジャクチョウ、模様がクジャクの羽に似てるからこういう名前になったんだよとか、東京とかの暑い地域にはいないんだよとか、これは越冬した冬眠明けの蝶なんだよとか。

 ほとんど頭に入っていないと思うが、何度も見たり聞いたりしながら覚えていって欲しい。

クジャクチョウ


歩く部員達


雪の洞窟みたいのがあった

 新入部員が入って水無に来るといつもやること。祠みたいのがあるので、手を合わせてお祈りっぽくするやらせ写真を撮る事。その祠に行く橋が木でできているのだが、腐りかけていて怖かった。

壊れそうな橋を渡る


女子新入部員。友人同士だそうで、しかも名前が同じ
○○!と名前で呼ぶと二人してこっちを向くのが面白い
しっかり頑張って部活を楽しんでほしい


ヤラセ写真

 この祠の周りには毎年綺麗なカタクリの花が咲く。今年も咲いていたので、祠と一緒に撮影してみた。

祠+カタクリ
 
 ある程度まで進んでから折り返す予定だったけど、そこまで進むと少ないながらエゾエンゴサクが綺麗に咲いていた。ここの折り返し地点はスギタニルリシジミの最早記録を更新した場所で、いるかなと思ったけど見つけられなかった。

エゾエンゴサク

 一旦戻り、今度はまた更に奥に進むことにした。湧水を飲める場所がある。新入部員には毎年その湧水を飲ませている。

 ところが途中で雪が融けていなくて進むことが出来なかった。残念だったけど、スギタニルリシジミが飛んでいて、部員が捕まえていた。

スギタニルリシジミ


雪でこれ以上進めない

 雪で進めなかったので諦めて帰ることにした。

 まだ春先で蝶の数も少ないし、1年生も初めての野外活動だったので、まぁこんなもんでいいかということで。

 集合写真を撮り忘れたので、学校に戻ってから獲った。

集合写真

 クジャクチョウ多数、スギタニルリシジミ1♂、エゾスジグロシロチョウ10頭位を観察できた。