初オオイチモンジとキツネの兄弟
2013.6.7

 今日は久々に一人での行動になった。

 天気予報はイマイチだったが、今日はアサギマダラの幼虫を見つけたいと思い山に行く事にした。幼虫探しなら晴れていなくてもできる。
 去年の「遊びの記録」を見返していたときに、キバネセセリだらけという題名で書いたものの中で、キバネセセリを写している写真で、キバネセセリやオオチャバネセセリが止まっている植物がアサギマダラの食草であるイケマである事に気がついた。そういえば、あそこの場所にはツル性の植物が多かったが、あれはイケマだったのかと気付き、もしかしたらアサギマダラが卵を産んでいるかもと思って、その場所に行く事にした。
 以前、アサギマダラを目撃したり、採集した場所からは、山をひとつ越えたような位置にあるはずである。

 更に、もうひとつ、オオイチモンジの姿を見たかった。道南虫の会のMさんからも先日オオイチモンジの発生に関しての問い合わせがあったが、まだ見ていなかったので、何も答えられなかった。時期的にはもうオオチモンジが飛んでいておかしくない時期だが、天候がどんよりしているので期待薄だと思った。

 家を出ると、気温はまずまずで湿度は高めだった。

 ポイントに向かう途中には雨まで降り出す始末で、今日は暗い林道の中、イケマを探して回る一日になるかなと思った。

 最初に着いた場所はとある浄水場。ここの建物、何故か壁にたくさんの蝶が集まる。数年前はオオチモンジも来ていたのでちょっと期待したがオオイチモンジの姿はなし。ただしミスジチョウを見ることが出来た。オオイチモンジとミスジチョウは同じ時期に見られる蝶なので、もしかしたら今日はオオイチモンジも見られるかなと、少し期待した。
 (この後、ミスジチョウはさまざまな場所でかなりの数見ることが出来た)

壁に止まるミスジチョウとコチャバネセセリ

 今日は林道をかなり奥まで進んでいく予定だった。途中、林道脇に生えているイケマを見つけては車を止めて葉っぱを観察。
 アサギマダラの幼虫は葉っぱに丸く穴を開けるそうなので、それを探したが見る葉見る葉どれも綺麗なものだった。さすが、毒のある葉っぱは食べる生き物も少ないのだなと感じた。

 この林道、予想通りかなりのイケマがある。ひとつひとつ見ていたらきりが無い。そして、かなり面倒。幼虫を発見できる可能性はかなり低いのはわかっていたが、すぐに飽きる。
 だいたい、どこかに必ず幼虫がいるとわかっているならやる気も出るかもしれないけど、そんな保障すらない中で探すのはかなり根気がいる。アサギマダラの幼虫を探す目的で来たのに、「いないんじゃない?」という気持ちに負けそうになりながら葉っぱを見つめた。とりあえず、葉っぱを見て穴が開いているかどうかだけを目印にして幼虫を探す事にしたが全く見つからない。

 そうこしているうちに青空が出てきて天気が良くなってきた。
 日が差してくるとかなり暑い。汗だくである。

 林道の行き止まりまで来て車を降り、横を流れる川に行ってみた。けっこうの数のエゾシロチョウが飛んでいたので、どこかで集団吸水しているなと思ってちょっと探してみたら、いろんな所でエゾシロチョウが集団吸水していた。

エゾシロチョウの集団吸水

 更に、林道を戻るように歩きながらイケマを探す。凄い数のイケマがある。が、葉っぱに穴は無し。結局イケマの葉からアサギマダラの幼虫は見つけ出すことが出来なかった。そう簡単でないとわかっていたが、これはかなり難しそうな事に挑戦しているとわかった。見つけ出すのも難しいし、すぐ飽きるので気持ちを保つのも難しい。イケマで見つけられたのはアサギマダラの幼虫ではない変なイモムシだけ。

イケマにいた変なイモムシ

 コチャバネセセリはやたらと多く、うっとおしい。ハエのように飛び回り集団吸水していたり動物のうん子に群がっていたり。コチャバネセセリの写真は撮る気にならないが、1枚だけ撮影した。

コチャバネセセリ

 久しぶりにカラフトタカネキマダラセセリを見ることが出来た。和名が日本一長い蝶である。黄色が強いのがオスで、メスはもっと地味な色である。
 最近あまり見ないなぁ〜と思っていたので、見れて嬉しかった。しばらくモデルを務めてくれたので、たくさん写真を撮らせてもらったが、見たのはこの1頭だけだった。

カラフトタカネキマダラセセリ

 車で林道を戻る途中、キツネの子ともに遭遇した。親離れしたのかしてないのか分からないが、こちらに興味津々と言う感じで全然逃げない。林道脇の木を切って積んである所にいて、最初は恥ずかしそうにしていたがだんだん大胆になってきて、歩き回ったり遊びだしたり。自分は車から降りず、運転席から撮影した。

キツネの子供。最初は木に隠れたりこちらをチラ見したりしていた

 よく見ると、もう一匹いた。兄弟のようだ。こちらも全然逃げる気配なし。それどころか地べたに寝そべってこちらを見ている。この2匹、けっこう顔が違う。上の写真のキツネは目の上に黒い眉毛みたいのがあるから「マロ」、下のキツネはキツネのくせに目がたれているから「タレメ」と、今名付けた。

寝そべってこちらを見ている「タレメ」

 タレメは全然動かず、マロはいろんな所を行ったり来たり。タレメに近づいて仲良さそうにするしぐさも見られて、可愛くてたまらない。

マロとタレメ

 マロは木の間から顔を出したり、積んである木をかじったり、積んである木の一番上に行ってみたり、チョロチョロしている。最初はこちらを少しは警戒しているような素振りも見せていたが、だんだん危険じゃないと感じたのか、動きも大胆になっていた。

木の陰から顔を出すマロ


木にちょこんと黒い前足を乗せて可愛らしいマロ

 しばらくマロとタレメを観察していた。何十枚も写真を撮った。
 車から降りてもっと近づきたかったが、それはやめておくことにした。ずっと見ていたかったが、また会えることを願ってこの場を離れた。

 マロとタレメと別れ、すぐに橋があり、ミスジチョウが止まっていたのでオオイチモンジもいるかなと思い、車を降りた。マロはまだチョロチョロしていた。
 橋に目を向けると、丸っこい小さなものが動いているのが見えた。何かと思い、追いかけてみたら、ネズミだった。ネズミは動きを止め、枯葉と一体化して私の目をごまかそうとしているようだったので、写真撮り放題。
 でも、ある程度近づいたら一気に逃げて葉っぱの下に隠れた。これ以上いぢめるのはやめる事にしたが、マロやタレメのすぐ近くなので「食べられるなよ」と声をかけた。

固まって動かないネズミ

 イケマからアサギマダラの幼虫を見つけられず、オオイチモンジも見ることが出来ず、今日は目的以外の蝶や面白いもの(キツネなど)が見れたからまぁいいかと思い、林道を出た。ところが、林道を出た後のすぐの橋でオオイチモンジ発見!

オオイチモンジ♂

 今年初めてのオオイチモンジである。大好きな蝶なので、出会えてとても嬉しい。地面の何かを吸っていたので撮影しながら近づき、手を出してみたら手乗りになった。ちょうど、望遠レンズを付けていたので、広角レンズに交換するために車まで30mほど戻った所で手から離れてしまった。だけどこいつ、自分の周りをクルクル回ったり、靴や、首からかけているタオルやカメラのバッグ、しまいにはカメラにまで止まる。更に、車にも止まるし、アサギマダラがいたら捕まえようと思い持っていた網にも止まる。時々、木の枝や地面にも止まるが、自分にも止まる。なついたのか?

 そうしているうちにまたもや手乗りにすることが出来た。まだレンズを交換していなかったのだが、手にオオイチモンジを付けたままレンズを交換、広角レンズで手乗りの様子を撮影することが出来た。

手乗りオオイチモンジ

 ただ、見られたのはこの1頭だけ。例年ならとっくに成虫が見られる時期だし、ここの場所は数も少なくないはずである。今年の蝶の発生は少し変なので、時期が遅れているのか、数が少ないのか、単に運が悪くてあまり見られなかったのかはわからない。

 自宅に戻り、夜、背中の肩甲骨辺りにダニが食いついているのを妻が発見した。いつもダニが食いついていたら上手に取る事ができるのだが、肩甲骨に手が届かない。妻に取って貰おうかと思ったが「私、嫌だからね!」と冷たい対応をされた。

 しかたないので洗面所の鏡を見ながらなんとか手を回しダニを摘んで取り外すことが出来た。腕がつりそうになった。

 ダニにやられたのは今年2回目。気をつけないと。

肩甲骨に食いついていたダニ。この後、火あぶりの刑に処された。