ヒメウスバシロチョウ
Parnassius stubbendorfii hoenei
2008.06 音更町
成虫(飛翔)

2007.06 音更町
成虫
2007.06 美唄市
成虫♂(吸蜜)
2007.05 浦臼町
食草 エゾエンゴサク
2002.06 忠類村
成虫

2004.06 帯広市
成虫♂(吸蜜)
コメント

 ヒメウスバシロチョウは近似種としてウスバシロチョウがいますが、ウスバシロチョウ♂は胸の側面の毛が黄色なのに対して、ヒメウスバシロチョウは灰白色なので区別がつきます。また、♀では交尾ノウと呼ばれる交尾をした後に作られる腹部の印の形で区別されます。また、ヒメウスバシロチョウは道央、道北、道東に分布していますが、ウスバシロチョウは道南、道央、道東の一部が棲息範囲で、例えば函館で採集したらウスバシロチョウ、稚内で採集したらヒメウスバシロチョウです。しかし、道央、道東などではウスバシロチョウもヒメウスバシロチョウも両方棲息している地域があり、きちんと区別しないと間違ってしまうかもしれません。

 私は函館出身のため、十勝に転勤したときに初めてヒメウスバシロチョウを見ました。いつも見ているウスバシロチョウと違って胸に黄色い毛が無く、灰白色なので、随分シックな印象を受けました。飛び方がヒラヒラと優しい事から子供でも十分に捕まえられる蝶です。一見すると、モンシロチョウのようにも見えますが、これでも立派なアゲハ蝶なのです。


分布:北海道(道南の一部、道央、道北、根釧台地を除く道東)

発生:年1回、5月下旬から6月中旬(利尻島高地では7月)

食草:エゾエンゴサク

越冬:蛹