これは草?木?とにかくでかくて3mはあったと思う。白い花のまわりに蝶はいなかったが、ハチがたくさん来て蜜を吸っていた。
ギンボシヒョウモンが花の蜜を吸っている。
今年はこんな光景によく出会う。
でっかい鳥がぐるぐる回りながら飛んでいた。

日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
7/22 大樹町 コムラサキ 多数 撮影
クジャクチョウ 1ex 採集
ギンボシヒョウモン 1ex 撮影
コキマダラセセリ 多数 撮影
ミスジチョウ 1ex 目撃
?ミドリシジミ 多数 撮影
シータテハ 1ex 目撃
広尾町 コムラサキ 多数 目撃
シータテハ 1ex 採集
クジャクチョウ 1ex 目撃
ツマジロウラジャノメ iex 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
?ミドリシジミ 多数 目撃
ウラゴマダラシジミ 多数 目撃
サカハチチョウ 1ex 目撃 夏型
7月22日(月)
昼前に出発し、カーナビを見ながら林道らしき道に向かう。車を止めるとコムラサキだらけ。コキマダラセセリなどを撮影していると、シジミチョウが飛んでいるのを見つける。何かと思ってよく見ると、どうやらミドリシジミのようである。運良く一頭のオスがフキの葉に止まったので撮影したが、輝く羽の表側は撮影できなかった。その後、広尾町の林道に入ったが、そこでツマジロウラジャノメを発見。撮影しようと近づいたのだが逃げられてしまう。この際採集してしまおうとネットを振ったがこれまた逃げられてしまった。少しすればまた出てくるだろうと思ったが、結局それっきりだった。ミドリシジミ類が乱舞していたが、近くに止まってもらえず撮影できなかった。また、ウラゴマダラシジミがたくさんいたが、これも撮影ができなかった。ウラゴマダラシジミと言えば、庭などの境界にするのによく使う、イボタの木が食樹だが、山の中の林道にウラゴマダラシジミが沢山いたのには驚いた。
この花はヤナギラン。とんがっていて綺麗
このトンボはヒガシカワトンボと言うらしい。
青い胴体に赤茶色の羽がとても綺麗なんだけど、アップで見るとゴツイ気が生えていて少し恐かった。
オオイチモンジのアップ撮影にも成功!!
花の蜜を吸うコヒオドシとギンボシヒョウモン。あちらこちらでそんな光景が見られた。
この他にもエゾシロチョウ、ホソバヒョウモンなどが花に訪れていた。花の蜜を吸う蝶を見ていると何故か自分もなめてみたくなる。今回はなめなかったけど、去年なめた花はすごく苦かった。それにしてもまさに蝶天国!
オオイチモンジを採集した林道。と言っても舗装されている。辺りには熊の糞が・・・。
野いちごみたいな実。Fieldさんが食べていた。
初めて見つけたオオイチモンジ。樹上に飛んでいったが降りてきた。

日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
7/13 訓子府町 オオイチモンジ 4♂ 採集・撮影
エゾシロチョウ 多数 撮影
ギンボシヒョウモン 多数 撮影
ホソバヒョウモン 多数 目撃
イチモンジチョウ 多数 撮影
コヒオドシ 多数 撮影
ミスジチョウ 多数 3exs採集・撮影
コチャバネセセリ 多数 目撃
コムラサキ 1♂ 目撃
フタスジチョウ 1ex 目撃
アカシジミ 1ex 目撃
シロオビヒメヒカゲ 1ex 目撃
7月13日(土)
もとの予定ではウスバキチョウの撮影のためにFieldさんと大雪山の赤岳に行く予定だったが、天候が悪く、中止し、北見方面にオオイチモンジ狙いで行く事になった。7時にFieldさん宅から出発し、2時間ほどで北見の近くのチミケップ湖付近に到着した。オオイチモンジのポイントはFieldさんが知っているので案内される形となった。
最初に一番確実なポイントという事で、ある林道(名前忘れた)に向かったが、オオイチモンジの姿は見られなかった。その代わり、たくさんのコヒオドシ、ギンボシヒョウモン、イチモンジチョウなどが出迎えてくれてたくさん写真を撮影した。
次に向かったのはすぐ近くの場所だが、Fieldさんも数年ぶりに訪れるという事で、林道が舗装されていたり、随分変わっているようだった。しばらく車を走らせたところで一度車を止めて降りてみた。降りたとたんFieldさんがものすごい声で「おいおい!!」と叫ぶので振り返ると、そこにはオオイチモンジの姿が!!しかし、あっという間に近くの大きな木のてっぺんまで上がっていってしまった。やりきれない気持ちがあったが初めてオオイチモンジを見た感動で心臓がドキドキ。デジカメを最大の倍率にして写真を撮影した。そしたらなんとオオイチモンジが降りてきた。チャンスは一回!とばかりに慎重に網を構えて、自分の距離に入ってくるまでじ〜っと我慢して、「えいっ!」と網を振ると、そのオオイチモンジが私の網の中に入った。こみ上げる感動があった。その後、近くで計3頭のオオイチモンジを撮影、採集する事が出来た。ここの場所は熊の巣であるらしく、道路には熊の糞があって、なかなかすごい臭いがしていた。オオイチモンジもこの臭いに誘われて木から降りてきたようだ。
また、この近辺にはかなりの数のミスジチョウがいて、これまで見た事が無いくらいたくさんのミスジチョウがいた。その気になれば20〜30は採集できると思う。
たくさんの蝶を撮影して、帰るときにさらにオオイチモンジを一頭採集した。4頭採集したオオイチモンジは全てオスだったが、大満足!今度は是非メスのオオイチモンジを採集・撮影してみたいと新たな目標ができた。Fieldさん、いつも本当にありがとうございます!
撮影(採集)記録2002
綺麗なコヒオドシがたくさん舞っていた
ジャングルのような森の中でタイヤ2本パンク!
葉がピンクに染まっている木がたくさんあった。
崖に咲いていた黄色い花。キリンソウ

日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
7/4 大樹町 エゾシロチョウ 多数 目撃
コヒオドシ 多数 撮影
ギンボシヒョウモン 多数 撮影
クロヒカゲ 多数 目撃
コチャバネセセリ 多数 目撃
7月4日(水)
昼から大樹町方面へ行く。何か面白い蝶や昆虫に出会えないかと、知らない林道を走ったが、林道の最も奥の場所でタイヤが2本パンクし、死ぬかと思った。なんとかパンクしたまま十数キロ林道を走り降りてくることができた。絶対遭難したかと思った。特に珍しい蝶には出会えなかった。知らない林道で無茶しちゃいけないとつくずく思った。

道の真ん中に咲いていた福寿草
エゾサンショウウオの親
変な顔!
4月13日(土)
十勝ビートルファクトリーの仲間と今年はじめての山へ。カエルやサンショウウオの卵と親、日本ザリガニ、福寿草、フキノトウ等を観察してきた。帯広近郊の岩内仙境にて、蝶の越冬個体が飛んでいるのを目撃、今年初めての蝶の目撃になったが種類は判別できなかった。(タテハチョウ科)

緑はまだ遠い
まだ冬毛のキタキツネ。エサを探していた
日付 場所 種類 採集、撮影、目撃 備考
4/14 芽室町 コヒオドシ 1ex 撮影 越冬個体
4月14日(日)
芽室町の山でカエルの卵等を観察、フキノトウやキタキツネの写真を撮影している所に、コヒオドシの越冬個体がやってきたので撮影した。越冬個体の割には羽の傷は少なく綺麗な個体だった。日の光を浴び嬉しそうに飛び回っていた。

咲いていたスミレ
日付 場所 種類 採集、撮影、目撃 備考
4/29 七飯町 モンキチョウ 多数 撮影
4月29日(火)
函館の実家に帰省し、両親と七飯町の横津岳に散歩に出かけた。アイヌネギなどを採りながら、高校時代からモンキチョウの多かったポイントへ行った。数頭のモンキチョウが飛び回っていた。

タンポポの蜜を吸うエゾ?スジグロシロチョウ
タンポポの蜜を吸うモンキチョウ
白い花
日付 場所 種類 採集、目撃、撮影 備考
5/22 芽室町美生 (エゾ?)スジグロシロ 多数 撮影
モンキチョウ 多数 撮影
クジャクチョウ 数頭 目撃 ボロ
シータテハ 数頭 目撃 ボロ
ルリタテハ 数頭 目撃 ボロ
ルリシジミ 数頭 目撃
ミヤマカラスアゲハ 2exs 1♂採集 春型
5月22日(火)
午後から芽室町美生に向かう。気温22℃、天気快晴、やや風あり。今年は春が早かったので、そろそろたくさんの蝶が発生してるかと楽しみだったが、意外と目に付くのは(エゾ)スジグロシロばかり。その他ではチョロチョロとモンキチョウ、ルリシジミ、越冬明けのクジャク、ルリ、シータテハなどがいたが、ミヤマカラスが発生しており採集した。蝶の採集のためにネットを振ったのは8年ぶり位。かなり緊張したし、思うように振れなかったが何とか採集に成功!とても綺麗な春型♂だった。全体的にそれほどたくさん蝶がいたという印象はなく、ミヤマカラスアゲハの採集も、偶然こちらに向かって飛んできたところの採集だった。

今日の天気はこんな感じ・・・。
林道沿いに咲いていたヒルガオ
葉上の水は蒸発していなかった
6月2日(日)
帯広地方は朝からどんより曇り空。インターネットで細かい天気予報を見ると、12時から3時まで、更別、中札内方面で晴れるらしいと言う事で、車を走らせた。更別、中札内方面は少しだけ青空が出ていたけど曇っており、「天気予報が外れたか」と、思いながらも、少しでも青空が多い方向へ向かって車を走らせる。忠類村で、天気が良くなり、白い蝶の姿が見えたので、車を止めて観察すると、ウスバシロチョウであった。かなりの数のウスバシロチョウが飛んでいたので採集すると、ヒメウスバシロチョウであった。2♂採集したが、もっと晴れてる所を探して車を走らせる。ついに海までたどり着いてしまったので、逆戻りしたが、ヒメウスバシロチョウのいた場所は、厚い雲に覆われていたので、それ以上の観察はできなかった。
日付 場所 種類 採集、目撃、撮影 備考
6/2 忠類村 ヒメウスバシロチョウ 多数 2♂採集

花の蜜を吸うオオモンシロチョウのボロ
満開の木の花
日付 場所 種類 採集、目撃、撮影 備考
6/3 鵡川町 ヒメアカタテハ 1ex 撮影、採集 新鮮個体
オオモンシロチョウ 多数 撮影
モンキチョウ 多数 目撃
平取町 (エゾ?)スジグロシロチョウ 多数 目撃
6月3日(月)
この日も天気予報を見ながら晴れの場所を探す。昼から平取方面で日が差すということなので、車で晴れ間を探しながら蝶のいそうな所を探す。鵡川でヒメアカタテハを発見、撮影、採集する。また、近くの色々な場所で撮影を行ったが他に珍しい蝶は見られなかった。

美生の林道から見た山。もうすっかり緑につつまれてるのに山頂は残雪。
鹿ちゃんがいた。しばらく見つめあった。
日付 場所 種類 採集、撮影、目撃 備考
6/6 芽室町美生 (エゾ)スジグロシロチョウ 多数 目撃
ミヤマカラスアゲハ 数頭 1♂採集 ほとんどボロ
キマダラヒカゲ 多数 目撃
サカハチチョウ 多数 2exs採集
モンキチョウ 1♂ 目撃
帯広市稲田 ルリシジミ 1♂ 目撃
6月6日(木)
天気が良かったので午前中、休みを取っていつもの山へ。ミヤマカラスはピークを過ぎているのか、ほとんどがボロ。その他下表のような蝶がいたが、全体的な数は少なかった。快晴で気温が22〜25度と暖かかったが、風が少し出ていた。

飛んでいた甲虫を網で捕まえたらすごく綺麗だった。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
6/8 忠類村 ヒメウスバシロチョウ 多数 7♂採集・撮影
帯広市 エゾシロチョウ 多数 4exs採集
シロオビヒメヒカゲ 多数 7exs採集
ウスバシロチョウ 1♂ 採集
ベニシジミ 多数 目撃
モンキチョウ 多数 目撃
(エゾ)スジグロシロチョウ 多数 目撃
キマダラヒカゲ 多数 目撃
??ヒョウモン 1ex 目撃
ツマキチョウ 1♂ 目撃
芽室町 オオモンシロチョウ 1ex 採集
シロオビヒメヒカゲ 1ex 採集
クジャクチョウ 1ex 採集 ボロ
ミヤマカラスアゲハ 1♂ 目撃
モンキチョウ 多数 目撃
(エゾ)スジグロシロチョウ 多数 目撃
サカハチチョウ 多数 目撃
6月8日(土)
朝から天気がよく、気温も上がっていたため、前にヒメウスバシロを採った忠類へ向かう。ポイントには数え切れないほどにヒメウスバシロが飛んでいた。ウスバシロがいたかどうかは不明。その後、帯広市の山に向かったが、そこでシロオビヒメヒカゲと出会う。この蝶の自然の姿を見たのは初めて。最初、ヒメウラナミジャノメと思ったが、ヒメウラナミジャノメの特徴である、空中を跳ねるように飛び回る姿とは少し違ったので、ネットに収めてみると、今までに見たことが無い蝶である事がわかった。帰ってくるまで正確な種類が分からなかったが、そこらじゅうにシロオビヒメヒカゲが乱舞していた。最後にいつもの芽室町に向かう。風かかなり出てきていた。狙いはミヤマカラスアゲハだったが、新鮮個体確認するも採り逃がす。気温が30度まで上がり、かなり暑い採集だった。目標だったツマキチョウの撮影はできなかった。

おたまじゃくしの大群
キマダラヒカゲが遊びにきた。
暖かくても爽やかな風が心地よかった。
日付 場所 種類 採集・目撃・撮影 備考
6/9 芽室町 キマダラヒカゲ 多数 撮影
エゾシロチョウ 1ex 採集
サカハチ 多数 目撃
(エゾ)スジグロシロチョウ 多数 目撃
帯広市 シロオビヒメヒカゲ 多数 2exs採集
エゾシロチョウ 多数 6exs採集
(エゾ)スジグロシロチョウ 多数 撮影
キマダラヒカゲ 多数 撮影
サカハチチョウ 多数 目撃
6月9日(日)
天気が悪い予報だったが、朝起きるといい天気。しかし風が強くて、山に行こうかどうか迷いつつも車を走らせた。山につくと風は少しおさまっていた。シロオビヒメヒカゲは昨日よりも少ないながら飛んでいる。今日の主役はキマダラヒカゲ!手や顔、カメラなどに愛くるしく停まってくる。ヒメウラナミジャノメの撮影、エゾシロチョウの採集などをして早めに切り上げた。昨日30°、今日20°

この花の蜜、甘いんだよねぇ!
花。茎は長ネギの匂いがした。
日付 場所 種類 採集・目撃・撮影 備考
6/23 音更町H リンゴシジミ 1ex 撮影・採集
モンシロチョウ 1ex 撮影
ヒメウラナミジャノメ 多数 目撃
音更町O ギンボシヒョウモン 数頭 撮影
エゾシロチョウ 多数 目撃
コチャバネセセリ 多数 目撃
音更町? クロヒカゲ 1ex 目撃
6月23日(日)
ホームページを通してお知り合いになったFieldさんが、リンゴシジミのいる場所に案内してくれると言うので、10時過ぎにFieldさんのお宅にお邪魔して撮影に行った。
Fieldさんとは初対面だったので、どんな人かわからず、少し緊張したが、気さくなオジサンだったので安心した。案内してもらったリンゴシジミの産地は年々減少しているリンゴシジミ達にとっても最後の砦であるかのような、極めて狭い範囲だった。このポイントは開発によりなくなる可能性がありそうだが、是非残してもらわないと、この地域のリンゴシジミが絶滅する危険性があるようだ。なんとかしてもらいたい。初めて見るリンゴシジミだったが、形はミドリシジミなど、ゼフィルスと同じだ。色自体も特に派手ではなかったが、撮影後、一頭だけ採集させてもらった。来年もこの場所が残っていて欲しい・・。
その後、色々な蝶が見られるポイントに、いくつか案内してもらったが、あいにくの曇り空だったため、それほどたくさんの蝶は見られなかった。しかし、これまであまり足を向けなかった帯広より北の地方と、掲示板でしか交流のなかったFieldさんと実際にフィールドに出られたので、嬉しかった。

岩場に咲く花を撮影したつもりが、左下にFieldさんまで写ってしまった。HPを通して出会い、行動を共にしていただく事ができ、感謝の気持ちでいっぱい!
シマリスがいた。うちで飼ってるシマリスの”ミミちゃん”よりも優しい顔つきだったような・・・。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
6/29 日高町 カラフトタカネキマダラセセリ 1ex 目撃
ジョウザンシジミ 1ex 採集
アカタテハ 2exs 目撃
エゾシロチョウ 多数 目撃
ホソバヒョウモン 多数 1ex採集
ギンボシヒョウモン 1ex 目撃
キベリタテハ 多数 目撃
サカハチチョウ 多数 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
シロオビヒメヒカゲ 1ex 目撃
ヒメウラナミジャノメ 多数 目撃
コヒオドシ 1ex 目撃
6月29日(土)
9時にFieldさんと共に、日勝峠を越え、オオイチモンジのいるという林道へ向かうために出発する。オオイチモンジは今まで一度も見た事が無いので期待していた。林道に到着すると、ゲートが閉まっていて車で中に入れなかったので、仕方なく歩いてポイントまで向かう事にした。林道を歩きながらジョウザンシジミやカタフトタカネキマダラセセリ、ホソバヒョウモンなどを採集、観察した。1時間半歩いた所でポイントがまだまだ遠かったので、諦めて戻り、日勝峠の旧道のトンネルの上で、ジョウザンシジミを観察しようと思ったがいなかった。最大の目的だったオオイチモンジには会えなかったが、晴天の空の下、たくさんの蝶や自然を観察でき、とても有意義な一日だった。
発生も終わりに近づいたエゾシロチョウ。花の蜜を精一杯吸っていた。
お腹にいっぱいの卵をためているミヤマカラスアゲハのメス。産卵が終わると短い一生を終える
日付 場所 種類 採取・撮影・目撃 備考
6/30 帯広市 ヒメウラナミジャノメ 多数 目撃
ギンボシヒョウモン 多数 目撃
エゾシロチョウ 多数 撮影
コチャバネセセリ 多数 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
シロオビヒメヒカゲ 多数 目撃
ミスジチョウ 3exs 採集
キマダラヒカゲ 多数 目撃
芽室町 コヒオドシ 多数 目撃
エゾシロチョウ 多数 目撃
ミヤマカラスアゲハ 1♀ 撮影 春型ボロ
シータテハ 1ex 目撃 ボロ
クロヒカゲ 多数 目撃
キマダラヒカゲ 多数 目撃
6月30日(日)
昼過ぎに出発、帯広市内の林道と芽室町に行った。帯広市内の林道ではたくさんのギンボシヒョウモンがいたので、羽の裏面の撮影をしたかったが、どうしてもじっとしていてくれない。30分程ねばったが諦めてしまった。その後、ミスジチョウがいたので採集した。低温で心配されたエゾシロチョウは元気にたくさん飛んでいた。
芽室の林道ではツマジロウラジャノメがいないかと思い、昨年採集した場所に行った。林道を走っている最中に、昨年、この場所で網を持って崖に登って何かを採集しているおじさんがいたことを思い出した。昨年の何月だったかは忘れてしまったのだが、わざわざ崖に登って何を採集していたのか疑問に思っていた。今、考え直すと、もしかしたらジョウザンシジミを採集していたのかもしれないと思い、その場所で車を止めて、崖を登ってみた。ジョウザンシジミがいる場所ならキリンソウが生えているとFieldさんから教わっていたので、キリンソウを探してみたが見つからなかった。標高は600mほどの場所だが、どうなんだろう?芽室の林道ではたくさんのコヒオドシが発生していた。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
7/27 帯広市 エゾ?スジグロシロチョウ 大群 撮影
モンキチョウ 少々 撮影
ウラゴマダラシジミ 1ex 目撃
ジャノメチョウ 多数 撮影
ギンボシヒョウモン 1ex 撮影
オオウラギンスジヒョウモン 1♂ 撮影
ヒオドシチョウ 1ex 採集
コヒオドシ 多数 採集
エルタテハ 1ex 採集
コムラサキ 大群 撮影
クジャクチョウ 少し 採集
コキマダラセセリ 1ex 撮影
サカハチチョウ 1ex 撮影
芽室町 エゾ?スジグロシロチョウ 多数 目撃
モンキチョウ 少し 目撃
オオモンシロチョウ 少し 目撃
ジャノメチョウ 少し 目撃
コヒオドシ 大群 採集・撮影
コムラサキ 多数 目撃
メスグロヒョウモン 1♀ 撮影
ヒメキマダラヒカゲ 少し 目撃
コチャバネセセリ 多数 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
ミドリヒョウモン 多数 目撃
7月27日(土)
久しぶりの休みに最高の天気となった。今日の採集地はいつもの帯広市岩内町と芽室町に決め、9時頃出発。
最初に帯広市岩内町のいつものポイントで車を止める。最大の目的はジャノメチョウの撮影だ。
車を降りると、コムラサキが多数飛んでいる。ふと目を横にやると小さな橋の上にエルタテハとヒオドシチョウが止まっていた。どちらの種もあまりお目にかかる機会は無い蝶なので撮影するかどうか迷ったが、とりあえず採集してまた現れることを願った。ところがこの2種の蝶をその後見ることは無かった。
最大の目的としていたジャノメチョウはそこらじゅうに姿を見ることが出来た。きっと良い写真を撮影できるだろうと期待したが、なかなか止まってくれない。いつも飛んでいて撮影できない。ジャノメチョウは黒っぽい色なので、草むらで止まっていると目立つから、止まっているジャノメチョウを探して近づくのだが、ことごとくあと一歩で飛ばれてしまう。綺麗な写真は撮影できなかったが、数枚撮影して近くのポイントに移動。
同じ岩内町のポイントだが、車を止めると、そこにはエゾ?スジグロシロチョウの大群がいた。道端に群れて何かを吸っていた。こんな光景は見た事が無かったが、さらにその少し奥にはコムラサキの大群がいた。数百のコムラサキが林道を占領していた。コムラサキは普通種だが、こんな光景も初めて見た。
次に芽室町のポイントに移動。昨年はこの時期にコヒオドシの大群が見られたポイントだ。車を止めて少し歩くと案の定今年もコヒオドシの大群に出会えた。コヒオドシ、クジャクチョウ、シータテハ、ヒョウモン類が群れをなして花の蜜を吸っている。その中に、メスグロヒョウモンのメスを発見して撮影する。また、ミヤマクワガタが飛んでいるのを見つけ、木に止まった所を採集した。
これだけたくさんの蝶を見たのは初めてだったかもしれない。

今日の天気は久々の快晴!
コキマダラセセリが穂の上で偉そうに辺りを見張っている。まるで、お山の大将!?
エゾ?スジグロシロチョウの集団吸水。本などにはよく出ている光景だが、自分で実際に見たのは初めて。
一心不乱に吸水しているのか、近づいても全く逃げなかった。
モンキの吸蜜。一般的な蝶だが、花に止まっているのを見るとかなり綺麗。
この写真で分かるかどうか・・・。
茶色く小さな三角形のものは全てコムラサキ。スジグロシロチョウほど密集してはいないが50m位こんな感じで林道を占領していた。これじゃあ先に進めないよ!
でっかい虫が飛んでいたので目で追ったら木に止まった。よく見たらミヤマクワガタのオスだった。
当然採集して持って帰ってきた。けっこうでかそうでしょ?
クジャクチョウの吸蜜。今日は綺麗なクジャクチョウがたくさんいた。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
7/28 大雪山黒岳 コヒオドシ 多数 目撃
モンキチョウ 多数 目撃
キアゲハ 多数 撮影
クジャクチョウ 少々 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
エゾ?スジグロシロチョウ 多数 目撃
ヒメウスバシロチョウ 2exs 目撃 ウスバ?
エゾシロチョウ 多数 目撃
ウスバキチョウ 1ex 目撃 確認は出来ず
カラフトルリシジミ 少々 目撃 確認は出来ず
ダイセツタカネヒカゲ 1ex 目撃 確認は出来ず
アサヒヒョウモン 少々 目撃
層雲峡 オオイチモンジ 少々 撮影 1♀目撃
ヒオドシチョウ 1ex 撮影
エルタテハ 1ex 撮影
キマダラヒカゲ 多数 撮影
ヒメキマダラヒカゲ 多数 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃

7月28日(日)
大雪山にウスバキチョウ、アサヒヒョウモン、カラフトルリシジミ、ダイセツタカネヒカゲ等、天然記念物に指定されている蝶の写真を撮影し、その後オオイチモンジ、クモマベニヒカゲを撮影・採集するために、Fieldさんと出掛ける事になっていた。
ところが今回の採集・撮影は不本意な結果になってしまった。
朝5時に起床し、気合を入れるためにオレンジジュースを一気飲みしたら直後に腹痛になってしまい、6時にFieldさんのところで待ち合わせだったのだが、いきなり5分遅刻してしまった。
層雲峡にある黒岳へ登るためのロープウェーに乗り、その後リフトで7合目まで登る。そこからは歩きで登りながら各種の蝶を観察する予定だった。
Fieldさんが言うには、頂上まで登る事は無く、30分程度歩いた所で観察をしようということだった。先週、アレルギーの喘息になり気管支炎で呼吸困難になっていたので、病み上がりの体では登山はきついと思ってた事と、自分の体重が重いので、30分と言っても、もう少しかかることは予想できた。
8時45分にリフトを降りて登山者名簿に記入して登り始める。30分という予想だったが自分では1時間程度かかると思っていた。登ってすぐに息があがり、休憩を繰り返しながら登っていく。Fieldさんは体力に問題がないようだったが自分に付き合ってくれた。歩きながら観察していると、多数のコヒオドシが吹き上げられて山頂方向に飛んでいる。また、休憩していると何故か必ずシマリスが見られた。
30分・・・1時間・・・登っていくのだが一向にウスバキなどの目的の蝶が姿を見せない。ウスバキチョウといえばコマクサの生えている場所にいるという印象だったのだが、コマクサがどこにも生えていないのである。更に登ったり休憩しながら進んでいき、2時間位たったときに、ついに山頂に到着してしまった。まさか登山になってしまうとは思わず、体力も限界だった。
山頂を占有しているキアゲハを撮影したり、お互いに記念撮影したりしながら観察していると、山頂の更に奥側に、いかにもコマクサなどの高山植物が生えていそうな平らな地形が見えたので、そちらに向かう事にした。
山頂の奥側は下りで、歩道以外は立ち入り禁止区域である。コマクサなどの高山植物は予想どうり花を咲かせていたので、そこで待っていると、ウスバキチョウと思われる固体やダイセツタカネヒカゲ、アサヒヒョウモン、カラフトルリシジミと思われる蝶が少しではあるが飛んでいた。これらの蝶はどれも天然記念物なので採集はできないし、歩道以外は立ち入り禁止なので、ちょっと離れた場所に止まっても確認が出来ない。私はこれらの天然記念物はまだ一度も見た事が無いので飛んでいる姿だけでは確実な確認は出来なかったが、Fieldさんによると間違いないらしい。蝶が近くで止まってくれるのを期待していたが、どうにもうまく蝶が止まってくれないし、そろそろ昼を迎える時間になったので諦めて戻る事にした。
最後にコマクサの撮影をしていると、Fieldさんが騒いだ。アサヒヒョウモンが歩道に止まったのである。大急ぎで向かおうと思ったのだが、運悪くデジカメのスマートメディアが一杯になって換えなければならなく、あわてて交換した。
Fieldさんは撮影していた。
私も準備が完了していざ自分が撮影しようとした瞬間にアサヒヒョウモンは飛び立ってしまった。Fieldさんは見事なアサヒヒョウモンを撮影して喜んでいた。私は一気にブルーになってしまった。
山から下りるときには撮影に失敗した残念さで道が凄く長く感じた。
登りはきつかったけど期待に胸を膨らませていたので苦にはならなかったが、下りはそれほどきつくなかったけど、何も成果をあげられなかった悔しさで一杯になっていた。
黒岳から下山し、その後、オオイチモンジを見に行ったが、ボロだけで新鮮な個体はいなかった。しかし、メスを目撃する事ができた。時間も3時位になっていたし、クモマベニヒカゲは見ることも出来なかった。
結局、蝶に関してはいい事なし。「黒岳は苦労だけ」なんてダジャレを考えながら車を運転していたが、考えてみるとFieldさんは何十年と蝶の趣味をやっていて、しかもかなりの回数で大雪山に行って、初めてアサヒヒョウモンを撮影したのである。初めて行った自分が撮影できるほど天然記念物は甘くないのである。
ミドリシジミ類や各種ヒョウモンの鑑定に苦労するほど素人な自分が天然記念物を撮影するのはまだ早いんだなと思い、自分を慰めた。
山を降りた瞬間は、もう10年は登りたくないと思ったが、今はまた来年リベンジしようかと燃え上がりつつある。
山に蝶の撮影や採集に行くと、時には期待した結果が得られない事がある。自然が相手なので仕方ない。
しかし、それにしても今日は早起きをし、300キロも運転をし、病み上がりに2時間も登り、それで本命の写真を一枚も撮影できず、一頭の蝶も採集せず帰ってくるという、自分が蝶の趣味を始めて以来最大の敗北を喫してしまった。これも修行のひとつと肝に銘じ、更なるレベルアップをはかるべく、残された今シーズンを過ごす決意をした。

黒岳登山で休憩すると必ずシマリスが出てきた。警戒心が弱くかなり近くまでやってくる。疲れた体が癒される。
この岩場が黒岳頂上かと思ったら更に上に登らなければ頂上にはたどり着かなかった。
登山中に撮影した山々の風景。自分がかなり高い位置にいることがわかった。
山頂を占有していたキアゲハ。とにかくこの場所がお気に入りのようで、ずーっとここら辺で飛び回ったり、他の蝶が来たら追いかけたりしていた。
山頂の更に奥には高山植物がたくさん咲いている場所があった。背後の山々には残雪。
黒岳から下山後に向かったオオイチモンジのポイント。かなりたくさんの蝶屋が、トラップを仕掛けていた。写真のオオイチもトラップに寄ってきたようだ。
日付 場所 種類 採集・撮影・観察 備考
7/29 帯広市 エゾ?スジグロシロチョウ 大群 目撃
モンキチョウ 多数 目撃
ミヤマカラスアゲハ 1♂ 採集
コムラサキ 大群 目撃
シータテハ 多数 目撃
エルタテハ 2exs 1ex採集
クジャクチョウ 少々 目撃
アカタテハ 1ex 目撃
サカハチチョウ 多数 目撃
ウラギンヒョウモン 多数 撮影
?ミドリシジミ 少々 目撃
ウラゴマダラシジミ 少々 撮影
ツバメシジミ 少々 ♀撮影
ゴマシジミ 1ex 撮影
クロヒカゲ 多数 目撃
ジャノメチョウ 多数 撮影
コキマダラセセリ 多数 目撃
コチャバネセセリ 多数 目撃
オオチャバネセセリ 多数 目撃
7月29日(月)
今日は蝶仲間でHP仲間でもあり、今年から時々一緒に採集や撮影に行かせて頂いているFieldさんが帯広市役所で蝶の写真展を開催するということで、朝8時に市役所に行って会場設営のお手伝いをした。パネル配置や飾りつけなどを10時ころまでやってから、岩内仙境方面に撮影・観察に向かった。
目的は昨日いい写真が撮れなかったジャノメチョウの撮影。どこにでもいるジャノメチョウの撮影になぜこれほど熱くなるのか自分でも不思議である。
現地には11時過ぎに到着。予想どうりジャノメチョウはかなりの数で飛んでいる。しかし、昨日同様なかなか写真を撮らせてくれない。近くにいくとすぐに逃げてしまう。
観察しながら思ったのだが、蝶の写真を撮影するとき、対象となる蝶が何かに夢中になっているときはかなり近づいても逃げない。一心不乱に花の蜜を吸うコヒオドシ等は触る事さえできるのだ。それに対してこのジャノメチョウは草には止まるけど何かをするわけではない。花には滅多に止まらないのだ。、警戒心を忘れていないのですぐに逃げられるのだと思う。しかも飛ぶのが速くないので、早めに逃げないと命の危険が大きいのかもしれない。そこで私は考えた。ジャノメチョウが何かに夢中になるとすれば何をしてるときだろう・・・。そうだ!交尾だ!
そこでジャノメチョウが交尾しているのを探すと以外と早くに交尾中のジャノメチョウを発見できた。案の定交尾に夢中なオスとメスはかなり近づいても逃げなかったので何枚か写真を撮影できた。
また、ミヤマカラスアゲハの♂を発見し採集した。
その後、ウラゴマダラシジミ等を撮影しながら歩いていると、ツバメシジミがいたので撮影に挑戦する。このツバメシジミも特に何をしているわけではなかったので近づくとすぐに逃げてしまう。小さな蝶なので接写撮影が必須である。何度か逃げられるのだが、私が怖い存在ではないと判断したのか、ある瞬間から全く逃げなくなった。ツバメシジミは♀だったが、葉に止まる姿。花に止まる姿など20枚ほど撮影できた。結局私が飽きるまでモデルになってくれた。最後は少し触ってみたがそれでも逃げなかった。
車を止めている地点に戻ると少し大きめの水色のシジミチョウが飛んでいたので、大き目のルリシジミか何かかと思って止まった所に近づいたらそれはゴマシジミだった。函館で蝶の採集をしていた頃はゴマシジミといえば8月10日前後の蝶であるので驚いた。
また、ウラギンヒョウモンの交尾を撮影して帰ってきた。

fieldさんの写真展。まだ準備中だったのに見に来ている人がいた。
綺麗な写真がいっぱい展示されている。
7月29日〜8月4日まで帯広市役所にて。
交尾中のジャノメチョウ。上側がメス、下側がオス。
交尾に夢中で、かなり近づいても逃げられなかった。
お取り込み中失礼!
最初は逃げ回っていたがそのうち全く逃げなくなったツバメシジミのメス。なついたのか、観念したのか、私の男前に惹かれたのか・・。私が飽きるまで付き合ってくれた。どこにでもいるが可愛らしい蝶である。
日付 場所 種類 採集・撮影・観察 備考
7/30 上士幌町 メスグロヒョウモン 1♀ 撮影
ヒメキマダラヒカゲ 多数 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
コヒオドシ 多数 目撃
ベニヒカゲ 少々 1♂採集(あげた)
クモマベニヒカゲ 少々 1ex採集・撮影
オオイチモンジ 1♂ 撮影 ボロ
層雲峡 オオイチモンジ 少々 1♀採集・撮影
ヒオドシチョウ 1ex 採集
エルタテハ 少々 1ex採集
ヒメキマダラヒカゲ 多数 目撃
キマダラヒカゲ 多数 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
コムラサキ 1♂ 目撃
7月30日(火)
おとつい、Fieldさんとの大雪山惨敗から今日はクモマベニとオオイチモンジのメスを見たくて大雪山の帰りに行ったオオイチモンジの有名ポイントと、まだ行ったことはないが、Fieldさんが教えてくれたクモマベニのポイントに行く事に朝決めた。
7時半頃に家を出て、最初に上士幌町にあるクモマベニのポイントに向かった。
Fieldさんによれば、国道からある林道に入り、車で行けるところまで行ってから30分ほど歩くとクモマベニのポイントがあるらしい。国道から林道へ入る場所はわかっていたので、そこから林道に入って、行ける所まで行く事にした。途中、車が2台止まっていて、そこから山を登る道(車は行けない)を発見したが林道は続いており、更に車で奥に進んでいった。
林道はどこまで行っても途切れないのだが、だんだん険しくなってきて、大樹町の悪夢を思い出し、これ以上進むのは断念した。
ここから先を歩いていこうかと思ったが、どうもこの林道は最近出来たか整備が全くされていないのでFieldさんが言う”車で行ける所まで”という道とは違うのではないかと思い、引き返した。それで、先ほど車が2台止まっていた所で自分も車を止めて、山を登る登山道のような所から歩いていく事にした。
ここの登山道もFieldさんが言っていた場所かどうか分からないので、とりあえず歩ける所まで1時間進む事に決めて歩き出した。
小さな道からやがて小川沿いに上りひたすら歩いた。ベニヒカゲが生息する環境としては山の中の草原とかが考えられたが、どうにもそのような場所にたどり着かない。森の中の小さな渓流を登っていく感じ。
違うのかなぁ?と思いだした頃、いきなりクモマベニヒカゲが飛んできた。あわてて採集したが、それはクモマベニヒカゲではなく、ただのベニヒカゲだった。
おとついFieldさんは「クモマベニが終わってからベニヒカゲが発生する」と言っていたので、ベニヒカゲを確認した私は焦った。もうクモマベニヒカゲは終わってるのか?と、思ったのである。それでも生き残りのボロでもいいから見てみたいと思い更に上に登っていった。
しばらく歩くと、突然原っぱが現れた。「ここがポイントか?」と思ったが、クモマベニヒカゲ、ベニヒカゲとも姿は無い。更に登っていくと、また原っぱが現れ、飛んでいるベニヒカゲがいたと思い採集したら、今度はクモマベニヒカゲだった。かなり嬉しく興奮状態で観察したら、やはりベニヒカゲとは似ているものの模様がかなり特徴的で、一目で別種とわかる。羽の裏の白い色がやたらと綺麗だった。後は更に登り、クモマベニヒカゲを発見、撮影を繰り返した。採る気になれば100頭はとれるというFieldさんの言葉とは裏腹に、確認できた固体は延べ10頭未満だったので、当初は4頭くらい採集したいと思っていたが、1頭だけで採集は止めて、あとは撮影ばかりして車のところに戻った。
車で林道を国道方向に戻り、あと300mほどで国道に出るという所で前方に熊のお尻のような影を見つけた。木か何かが角度と光の関係で熊に見えたのかと思った瞬間、動かなかったその影がいきなり動き出した。それは本物の熊だったのである!熊はいきなり立ち上がり私の車を確認すると、一気に逃げていった。かなり大きな熊であった、熊がいた場所まで車を進めると、熊が逃げていく姿を見ることが出来た。それにしても、蝶やクワガタを追いかけて山に入るようになって15年になるが、野生の熊を見たのは初めてである。これまでは「熊なんか出てくるわけが無い。たとえ出たとしても熊のほうが逃げるから大丈夫!」などと安易に考えていたが、いざ本当に熊を目撃すると、ビックリして体が硬直してしまった。
熊が逃げた後、写真を撮影できなかったことを悔やんだが、あの状態では撮影どころではなかった。
国道に戻ってから、今度はオオイチモンジのポイントに向かった。ここはおとついFieldさんと二人で行った場所で、そのときには先に採集していた人がいたので、ろくに観察も出来ずに帰ってきた場所である。今日は平日なので誰もいないだろうと思ったが、行って見ると2人の人がいた。一人は男の人で、もう一人は女の人だった。男の人はすぐにどこかに行ってしまったが、女の人はその後、私が帰るまでずっと一緒にいることとなった。
女の人は私よりは大分年上の方で、旦那さんと二人で横浜から蝶の採集のため北海道に来ているとの事だった。内地からここまで採集に来るほど、ここのオオイチポイントは有名なのだ。飛行機代などかなりのお金を出してやってくるような所に自分は車で少し走ればやってこれることに幸せを感じた。
女の人は、優しい感じの方で、とても紳士的。(女の人は紳士的っていうの変?)
いろいろなお話をして楽しかった。その人の旦那様はしばらくしてやってきたが、採集に夢中になっているような感じで、すぐにどこかに行ってしまい、あまりお話は出来なかったが、彼がいるときに綺麗なオオイチのメスが来たので、私が写真を撮らせてもらい、採集のほうは彼に譲る事にした。わざわざ横浜から北海道まで来たのだから、いい思いをしていただきたいと思った。彼は「いいんですか?」と言って嬉しそうだったので私も嬉しかった。その後自分も1♀採集した。(少しボロ)
3時間ほどそのポイントで過ごして、帰ってきた。

こんな感じの所にクモマベニヒカゲがいた。
メスグロヒョウモンもクモマベニヒカゲと混じって飛んでいた。オオイチモンジのオス(ボロ)もいた。
本日の最大の目標、クモマベニヒカゲの撮影に成功!
この橋の場所がオオイチモンジの最大のポイント。今日はオス(ボロ)やメスがたくさんやってきていた。
オオイチモンジのメス。採集して圧迫したあとに、横浜から北海道に採集に来ていた方の手の上で撮影した。とても綺麗な個体で少し羨ましかったが、北海道の記念の1頭になったと思う。一見小さく見えるが、この方の手が大きいためだ。

日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
8/15 鹿追町 ベニヒカゲ 1♀ 採集
ウラギンスジヒョウモン 1ex 撮影
音更町 オオヒカゲ 2exs 撮影
ツバメシジミ 多数 撮影
8月15日(木)
ゴマシジミの羽の開いている所を撮影したくてFieldさんにポイントを聞いて鹿追町に向かう。ところがポイントではほとんどゴマシジミの姿が見られない。天候が曇りで蝶が飛んでいないのだ。ゴマシジミらしい蝶を目撃したとしてもなかなか撮影までには至らず、あたりを探し回ったが結局ダメで、ベニヒカゲを一頭採集しただけで終わってしまった。ここのゴマシジミのポイントは鹿追町のある展望台のところにあって、たくさんのライダーや観光バスがいた。なぜかケンカしているライダーのカップルがいて、聞き耳をたててみると、どうやら女の人のバイクが動かなくなってしまって、男の人に怒られているような感じ。女の人はただうつむいている。男の人は腕組みをして女の人をにらみ、何か言っている。そんなケンカなんかしたら、せっかくのツーリングも楽しくないのになぁなどと思いながら、展望台のところにやってきたキツネを見ていると、観光客と思われる家族がエサをあげている。キツネもそれを食べている。こうやって人間に慣れてしまったキツネはきっとまたここの場所にやってきて人間にえさをもらおうとするだろう。そうしているうちに車に轢かれて死んでしまうのだ。いくらキツネがかわいいと言っても、人間に対する恐怖心を忘れさせてはいけないと思った。
そのご、音更町のFieldさんのポイント、長流枝内に行って、オオヒカゲなどの撮影をして帰ってきた。、

日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
8/14 帯広市 ジャノメチョウ 多数 撮影
クロヒカゲ 多数 目撃
クジャクチョウ 多数 4exs採集・撮影
ミヤマカラスアゲハ 1♂ 採集
ツバメシジミ 多数 目撃
エゾ?スジグロシロチョウ 多数 撮影撮影
サカハチチョウ 多数 撮影
カラスシジミ 多数 撮影
ベニシジミ 多数 撮影
中札内村 ベニヒカゲ 大群 9♂8♀採集・撮影
ミヤマカラスアゲハ 少々 2♂採集
コヒオドシ 多数 1ex採集
エルタテハ 1ex 撮影
ミドリシジミ 1♀ 撮影
ゴマシジミ 少々 撮影
ツバメシジミ 多数 撮影
8月14日(水)
これといった目標はなかったが、シジミチョウ類の撮影がしたくて帯広市内のポイントに向かった。いつものポイントではあるが、ジャノメチョウやクロヒカゲなどが多数飛んでおり、それを見ながら歩いていくとミヤマカラスアゲハがいたので採集した。また、結構な数のクジャクチョウもいたので採集した。天気が良かったためその後、中札内村のポイントに行った。ここのポイントはダム付近なのだが、歩いてみたら数え切れないほどのベニヒカゲが乱舞しており、びっくりした。ネットを一振りすると3頭位のベニヒカゲが採集できるといった感じ。しかし、発生のピークは過ぎているようで、すれた個体が目立った。
ベニヒカゲを採集している途中で、蜂に刺されてしまった。刺された瞬間腕に激痛が走り、しばらく痛みが続いた。しかし、痛みは徐々に引いていき大したことはなかった。刺した蜂はシマバチと思われる。痛みがそれほどでもなかったので、そのまま奥の方に歩いていって、ミドリシジミ♀、エルタテハなどの撮影をして次のポイントに向かった。
同じ中札内のポイントだがFieldさんに教えてもらっていたポイントで、ここはアカタテハの多産地と聞いていたのでアカタテハ狙いで行ったが、アカタテハの姿はどこにもなく、ゴマシジミの撮影などをして帰ってきた。

日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
8/11 積丹町 ルリシジミ 多数 撮影
定山渓 コムラサキ 1♀ 目撃 産卵中
ベニヒカゲ 多数 5♂2♀採集
オオミドリシジミ 少々 撮影
アカタテハ 1ex 撮影
ミヤマカラスアゲハ 1ex 目撃
札幌市 オオモンシロチョウ 多数 撮影
ツバメシジミ 多数 目撃
8月11日(日)
積丹で観光とルリシジミの撮影をしてから、札幌の定山渓の山に入る。函館の実家に帰省中は天候に恵まれず、一度も山に入ることが出来なかったので久しぶりの太陽に期待が膨らむ。最初に見られたのはコムラサキの産卵だった。植樹であるヤナギに一心不乱に産卵していた。ふと目をそらすとベニヒカゲがチラチラと飛んでいる。よく見ると、けっこうの数のベニヒガゲだ。少し採集する事とし、ネットを振りながら歩いた。
歩いているとミドリシジミ類のメスがいたので撮影・採集した。このミドリシジミは高校生の頃、ほぼ同じ場所で採集したミドリシジミ類のメスと同じ模様だったので、そのときの記憶からオオミドリシジミだと分かった。それにしてもミドリシジミ類のメスの地味さは一体何なんだろう?オスとは本当に対照的である。
その後、八剣山に向かい、クワガタ、カブトの展示を見学しながらオオモンシロチョウの撮影をしてきた。クワガタ、カブトの展示会は果樹園のような所でやっていて、クワガタカルトクイズなるものが行われていた。問題を聞いてみると、自分でもわかるものや、分かるんだけど自信がない問題、わからない問題などたくさんあり、さすがカルトクイズだと思った。正解していたチビっ子たちにはカブトの幼虫やオオクワガタなどがプレゼントされていた。
定山渓にいたオオミドリシジミのメス
オオモンシロチョウ。1996年に北海道で確認されてから、どんどん勢力をのばし、現在では北海道のほとんどに地域に分布していると思われる。この蝶の出現と、食草の農薬汚染などにより、これまでなじみの深かったモンシロチョウの姿は見られなくなりつつある。
アカタテハ。これまでいくどか出会っているが、なかなか撮影させてもらえない蝶である。動きは速いし警戒心も強いみたい。今度はアップで撮らせてね。
中札内村のアカタテハのポイント。アカタテハは残念ながら見られなかったが、セミの抜け殻とセミがかなりいた。
ミドリシジミのメス。けっこうボロだがお腹には卵がいっぱい詰まっていそう。
問題!このお尻はなんでしょう?
エルタテハが岩場にいた
ベニヒカゲのオスがメスのところに求愛に来た。一生懸命アピールしていたが結局ふられてしまっていた。この可哀想なオス、何故か他人とは思えず、妙な親近感が湧いてきた。私も女の子にふられっぱなしの29年を送っているからか??誰か彼女になって!
こちらは飛びながら花の蜜を吸おうとしているエゾ?スジグロシロチョウ。飛んでる蝶の撮影ってかなり難しい・・。みんなどうやってるんだろう?
クジャクチョウは北海道では一般的な種だが、派手でかなり綺麗な模様だ!
鹿追町のあるパーキングでのひとこま。
駐車場に現れたキタキツネの子供に、観光客と思われる家族がエサを与えている。
このように野生の動物を餌付けしてしまえば、このキタキツネは頻繁に人間の前に現れるようになり、人間に対する恐怖心を失って、野生の力を失うばかりか交通事故に遭ってしまうことも考えられる。人間がとってはいけない行動のお手本を示してくれたこの家族。
北海道旅行を考えている方が、もしこの画像を見てくれていたら、この家族のようなことだけはしないで欲しい。それがキタキツネのためなのである。
十勝の大地に、延々とのびるまっすぐな道路。
十勝地方の雄大さを感じずにはいられない。
ここら辺にはこんなまっすぐな道路がいたるところにある。スピードの出しすぎと警察、それから出会い頭の衝突には十分注意しなければならない。
積丹岬で岩場を降りて海岸線を歩いていたら、潮溜まりの中に花が咲いていた。最初、その辺に咲いていた花を誰かが潮溜まりの中に投げ入れたのかと思い、水に手を入れて引っ張ってみたら、ちゃんと根をつけていたので、この花は水中で咲く花だと言う事がわかった。それにしてもこんな水の中で咲く花なんて初めて見た。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
8/25 帯広市 エゾ?スジグロシロチョウ 多数 撮影
ジャノメチョウ 多数 目撃
ベニシジミ 少々 撮影
クジャクチョウ 少々 目撃
クロヒカゲ 多数 目撃
中札内村 アカタテハ 少々 撮影
ヒメアカタテハ 多数 撮影
シータテハ 少々 撮影
クジャクチョウ 多数 目撃
芽室町 カラスシジミ 多数 目撃
ヒメキマダラヒカゲ 多数 目撃
エゾ?スジグロシロチョウ 多数 目撃
8月25日(日)
天気が悪い予報だったので、山に行くのを諦めていたが、朝起きると晴れている。慌てて山に行く準備をして出発した。本日の狙いはタテハ系。アカタテハ、キベリ、ルリタテハなどの撮影だ。ところが昨年はこの時期に山に入れなかったので、どこに行けば撮影できるのかわからず、とりあえず芽室方面に目標を定める。しかし、芽室方面にはまだ雲がかかっているようだったので、とりあえず帯広市内のポイントに向かった。
車を止めて少し歩いたのだが、これといった蝶が飛んでいない。プラプラ歩きながらスジグロシロの撮影をして車に戻ろうと引き返して歩いていたら、fieldさんの車に似た車が止まっていた。似てるといっても違ってるかもしれないし良く分からなかったのだが、車の中には人がいない。その車に少し近づいていった所で、ゴソゴソとした物音がした。「熊か!??」上士幌で熊を見たのでとっさにそう思った。物音がしたほうから大きな影が現れた。「やっぱり熊だ!!ヤバイ!」とかなりビックリしたのだが、出てきたのはなんとfieldさんだった。あ〜熊かと思った。
fieldさんはここにある簡易トイレから出てきたのだ。こんなところでfieldさんに出会うとは思ってもいなかった。
fieldさんは、ここに来る前に中札内でアカタテハとヒメアカタテハをたくさん見たということだったので案内してもらう事になった。このポイントは舗装道路の脇に黄色いオオハンゴンソウという花が咲いている場所で、言ってみると本当にヒメアカタテハとかアカタテハ、シータテハやクジャク、ヒョウモン類が飛んでいたので撮影した。この中で目標だったアカタテハは、いるんだけどなかなか撮影させてくれないと言った感じで、いい写真をあまりたくさん撮影できなかった。その後最初の目標だった芽室に向かったが、曇り空(霧雨)と強風のため、見ることができたのは少しの蝶とコウモリ位だった。
最近は寒い日が続き、ストーブをつけている家庭もある中、今日は25℃位まで上がり、暑い一日だった。あと何回山にいけるだろう?

ヒメアカタテハ。かなり近くまで近寄って撮影させてくれた。
たくさんいたが、冬を越す事はかなわない、可哀想な運命。
アカタテハやヒメアカタテハがいたポイント。右側の黄色い花にたくさんの蝶がいた。
なかなか近くで撮影させてくれなかったアカタテハ。近くに来そうで来ない・・。かなりイライラしたが途中で撮影を諦めた。
この黒いかたまりみたいのがコウモリ。逆光でちゃんと見えないが、かなり近寄っても(10センチくらい)逃げなかった。
9月8日(日)
 昨日(土曜日)の天気予報によると、本日は全道的に晴れるということだったので、キベリタテハ、ルリタテハの撮影をしようとポイントを考えた。
 帯広近郊の中札内、芽室、音更あたりがいいかと思ったが、高校時代の生物部の先生と電話し、上士幌方面がいいかもしれないというお話だったので、どうしようか迷った。以前に上川の林道でオオイチモンジを狙ったときにはヒオドシチョウ、エルタテハなどのタテハチョウ類が多かったので期待できるが、片道約120キロという距離が問題だ。結論を明日の早朝に持ち越して寝た。
 ところが朝、起きてカーテンを開けて見ると、どんよりとした雲に覆われている。あれっ?っと思って外に出てビックリした。青空がどこにも見えない。むしろ、いつ泣き出してもよさそうな厚い雲が空一面覆っている。やられた!今日もか・・・。
 もう帯広近郊では仕方が無い。インターネットで天気予報を見たら、現在の帯広は晴れていることになっている。
 週間予報が当たらないのはわかっていたが、次の日の天気予報まで当たらず、しかも現在の天気すら正確に教えてくれていない。曇っていた事にかなり腹が立っていたのに、更に追い討ちをかけられたような気持ち。天気予報はあてにできない。天気図と気象衛星ひまわりの動画だけを見て考える。北のほうが晴れている可能性が高そうだ。じゃ、上士幌方面と決めて出発した。
 帯広を越え、音更を越え、上士幌の街。晴れると自分で予想したのだが、ついに霧雨が降ってきた。万事休すか・・・。と思いながらも糠平まで行くと、あるカーブを曲がった瞬間、急に青空が見えた。ラッキー!自分の天気予想の方が天気予報よりも正確じゃん!などと得意になって車を走らせた。
 最初に向かったのは上士幌町の西クマネシリの登山道へ向かう林道。ここは7月にクマを目撃した場所だ。あれ以来、林道に入るときには鈴をつけているが、時間がたつと熊の恐怖は薄れてきていた。しかし、クマを見た地点に来たときに急に恐くなってきた。
 少しだけ車から降りたがやっぱり恐い。そんなに蝶も飛んでいないし諦めて次のポイントに向かう事にした。
 そこは同じく7月にオオイチモンジを撮影した上川町のポイントだ。林道に入り、車を進めてオオイチモンジがいたポイントに着くが蝶がいない。もう少し奥まで進む事にして車を走らせた。やがて行き止まりになっていたので戻る事にしたが、戻る途中、エルタテハを発見したので車を止めて撮影した。更にアカタテハもやってきたので撮影した。2頭の蝶は林道の砂利の上に止まるので、私は林道に這いつくばって蝶と道路が入るようなアングルで撮影をした。かなり楽しかったが飽きてきたので30分ほどでこの場を離れた。
 最初に寄ったオオイチモンジのポイントに戻ると、二人の男の人がいた。一人はこの辺でペンション山の上というのをやっている方で、蝶関係では有名と言うか、本州からの採集者の相談役という感じの方で、私もこのペンションの名前は知っていた。もう一人の方は、ご年配の方で、札幌から来られた人だ。彼は私と同じく写真撮影が目的でここに来たという。(キベリタテハ、ルリタテハ狙い)
 同好の方に出会えただけでなく「一緒に撮影しましょう」と快く私を迎え入れていただき感激した。彼等はオオイチモンジのトラップ(罠)に使うリンゴの腐ったやつをここのポイント(トラス橋の道路)に撒いた。それまでは全然蝶がいなかったが、あっという間に蝶が寄ってきた。寄って来たのはやはりアカタテハとエルタテハ、それにクロヒカゲとコムラサキが少々。アカタテハとエルタテハはかなりの数寄ってきたのでたくさん撮影できた。
 ところがここのポイントに来てからすぐに、また空には雲が出てきてしまった。
 そして、キベリタテハ、ルリタテハはとうとう目撃すら出来ずに、札幌から来られた方は帰っていってしまった。ほどなく私も今日の撮影を終えた。
 今回、蝶の撮影というよりも、同好の方と出会えて、色々お話したり、カメラの使い方について教えていただいたり、そういう出会いがあったことのほうが私にとっては収穫だったと思う。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
9/8 上川町 ベニシジミ 1ex 撮影
アカタテハ 多数 1ex採集・撮影
エルタテハ 多数 撮影
ミドリヒョウモン 少々 目撃
ミヤマカラスアゲハ 1ex 目撃 新鮮個体
クロヒカゲ 多数 目撃
エゾ?スジグロシロチョウ 多数 目撃
モンキチョウ 1ex 目撃 ボロ
コムラサキ 少々 目撃

今朝の帯広の様子。こんな天気じゃ蝶なんて飛ばない・・・。
林道に止まったアカタテハ。這いつくばってホフク前進して気付かれないようそーーーっと近寄って撮影した。車にひかれなくて良かった!
ここは7月に来たオオイチモンジのポイント。
今日の主役はアカタテハとエルタテハ。ほとんど車が通らない古いトラス橋だ。しかし古くても趣のある土木構造物である。
橋の上を歩いていたら、エルタテハが足の付け根に止まった。今年はキマダラヒカゲやクロヒカゲ、エルタテハなど、たくさんの蝶が私に止まってきた。臭いのかな?
自宅に帰る途中、車で走っていたら何かの畑のなかに、一箇所だけひまわりが咲いていた。なんかすごく綺麗だった。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
9/14 鹿追町 ミドリヒョウモン 1ex 目撃 ボロ
ウラギンヒョウモン 1ex 撮影 ボロ
クロヒカゲ 少々 目撃
ベニシジミ 1ex 目撃
エゾ?スジグロシロチョウ 少々 目撃
9月14日(土)
今日から3連休だ。連休最初の今日はFieldさんと菅野温泉方面にキベリタテハ、ルリタテハ狙いで行く約束だった。10時頃Fieldさんから出発準備OKの電話を受け出発。
天気は快晴、期待できた。ところがFieldさんのお宅へ向かう途中に気がついた。晴れているのはここだけだ。自分の上だけが晴れていて、周りはどこをみても雲に覆われている。
少しだけ心配になりながらFieldさんのお宅に到着、鹿追方面に向かった。
途中、鹿追のコンビニに寄ると、何やら自転車の集団が通り過ぎた。そういえば警察か警備員みたいな人たちがたくさんいる。何かの自転車レースかと思ったのだが、それは有名なツールド北海道だった。たくさんの自転車集団が行き過ぎる姿をFieldさんとパシャリ、パシャリと撮影して、いよいよ山に入る事となった。
しかし、案の定、山に入ると天候は曇りになってしまった。
最初のポイントでは蝶はほとんど見られない。わずかに飛び古したヒョウモン類がオニアザミだかという花に止まっているくらい。しょうがなく、トノサマバッタなどを撮影して、脇を流れる川で少しだけ釣りをすることになった。Fieldさんはルアー、私は餌でやってみることになった。少しして、Fieldさんを見たらいきなり釣れている!25センチはあると思われるニジマスだ。すごいなぁと思いつつ自分も餌で頑張ったがボウズ・・・。
その後、青空を求めて菅野温泉まで登っていったが結局キベリタテハ、ルリタテハの姿は見られず、ここのポイントを諦める事にした。
その後、然別湖まで行ったがダメで、お昼ご飯をご馳走になって戻る事にした。戻る途中には雨まで降ってきて、しかもその雨がドシャブリ!そういえば見える雲は天高い秋の雲ではなく厚い入道雲、夏の雲だ。スコールのようなにわか雨が降ったり止んだりの繰り返しで、時間的にもこれ以上山に入って蝶を探す事は諦める事となった。鹿追、然別辺りでは気温が低くて15℃とか17℃とかだったが、戻ってくると音更辺りでは21℃くらいまで上がっていた。明日はいい思いができるだろうか?

鹿追のポイントへ向かう途中、ツールド北海道の自転車レースをしている集団に出会った。然別方面から走ってきた集団。一体どこまで行くんだろう?それにしてもすごいスピードでたくさんに選手が走り去っていく。よくぶつからないで走れるものだ。こんなにスピードが出てぶつかりそうで恐いのに笑顔で走り去っていく選手もみられた。頑張れ〜!
鹿追町のポイントではすでに雲が出ていて蝶の姿はあまりない。わずかに飛び古したウラギンヒョウモンやミドリヒョウモンがチラチラ飛んでいる程度。
トノサマバッタがいたので捕まえて顔を撮影してみた。
然別湖の湖面。たくさんのウグイとかニジマスが泳いでいた。観光客が餌を撒いてくれるので集まってくるのだろう。
帰る途中に空を見たら大きな入道雲が見えた。
車から降りて撮影したが、鹿追の気温よりかなり暑く、20℃を越えていた。完全に夏の雲だ。
それにしても今年の気候はどうかしてると思う。晩夏から秋に見られる蝶もかなり少ないような気がする。
9月15日(日)
 3連休の2日目である。
昨夜の最新天気予報では十勝地方の天気があまり良くなさそうだったので、期待していなかったが、朝起きて外を見ると晴れている。8時少し過ぎに出発した。昨日は帯広より北方面に行ったので、今日は帯広の南方面へ向かおうと決めて、車を走らせた。しかし、昨日同様、周りは雲が多く、最初に芽室に行こうと思ったが、芽室の山は低い雲に覆われていたのであきらめて、帯広市内のポイントへ向かった。
 天気はなんとか晴れているがいつ曇ってもおかしくない状態。しかも気温が低いのか蝶の姿が見られない。そして夏にスジグロシロチョウやコムラサキが大群でいた場所に行って驚いた。工事で地形が変わってしまっているのである。元の地形は、林道を横断する形で小さな川が流れていて、その川が流れている林道の脇でスジグロシロチョウやコムラサキ、コヒオドシ、クジャクチョウなどが大群で吸水していて、とても綺麗な場所だったのだが、今日見たら、川の上に思いっきり土を盛ってしまい、林道の下を川が流れている状態になってしまっている。もとの地形では車が通行するのに少し不便だった事は認めるが、なにもここまでしなくてもいいのにと、すごく残念だった。付近に咲いていた花も抜かれてしまっており、蝶の姿も見られなかったので、次の場所に向かった。
 次の場所は同じ帯広市内で、最初の場所とそう遠くない位置である。数週間前Fieldさんとばったり出会った場所だ。少し歩いたが、ヒョウモンのボロが少し飛んでいる程度。
その後、この前Fieldさんが案内してくれたアカタテハとヒメアカタテハが多かった場所に移動。アカタテハ、ヒメアカタテハは見られなかったが、ボロのヒョウモンとメスグロヒョウモン、ベニシジミがいたので撮影した。
 依然として雲は厚いが所々青空が見えている。青空をめがけて車を走らせた。大樹町の林道に入りキベリタテハやルリタテハを探すが、目撃できない。そのうち曇ってきたのでまた場所移動。ついには忠類村のナウマンゾウ化石発掘地点まできてしまった。花が咲いている場所があったので、車を降りると、ボロのヒョウモンやスジグロシロ、ベニシジミ、クジャクチョウがいたので撮影した。忠類村はほとんど雲が無く、嬉しかったがこれといった林道や山が無いのであまり楽しめなかった。しかも風が少し出てきたので帰ることにした。帰る途中、更別辺りではまたもや雨がドシャブリ!しかし中札内に入る頃にはまた晴れていた。中札内の道の駅でソフトクリームを買った。ここのソフトは甘さが強くておいしい。ミルキーの飴みたいな味だ。しかし、接客はイマイチだった。
2時前には帰ってきた。
明日で連休は終わるが、キベリ・ルリに関しては全く目撃できず、万策尽きつつある。
明日は天気が良い予報だが、どうしようか迷っている。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
9/15 帯広市 ヒョウモン類 少々 目撃 ボロ
クロヒカゲ 1ex 撮影
モンキチョウ 少々 目撃
エゾ?スジグロシロチョウ 少々 撮影
中札内村 ヒョウモン類 多数 目撃 ボロ
メスグロヒョウモン 1♀ 撮影 ボロ
ベニシジミ 1ex 撮影
忠類村 エゾ?スジグロシロチョウ 少々 目撃
クジャクチョウ 1ex 撮影
ベニシジミ 少々 撮影
ヒョウモン類 多数 撮影 ボロ
今朝の帯広の様子。青空も見えるが雲も見える。微妙な感じだ。
帯広のポイントの林道。光と影が美しい。気温は低い。
変わってしまった帯広の林道のポイント。蝶達が訪れ、賑わっていた様子も今となっては見られないし、綺麗な自然の様子は面影も無くなってしまった。
スジグロシロチョウで、賑わっていた水辺の道も
とても綺麗だった水辺の緑も
今は人工的で趣も何も無い、ただの無機質な林道になってしまった。来年以降、ここに住んでいた昆虫達はどんな形で私を迎えてくれるだろうか?
変わり果てた林道のすぐ横で寂しそうに咲いていた花。
中札内のポイント。この花に蝶達や昆虫達が集まっていた。
移動中に見つけた畑。植えている植物によって葉の色が違っていて綺麗。
忠類村で見つけたベニシジミとクジャクチョウ。天候もよく気温も高めで、秋の蝶達も活発に動き回っていた。しかし、それにしても蝶の数は少なめである。今年の秋の蝶はこれまでとは何かが違う。林道を歩いていてもこれだけ蝶の姿が見られない年はないし、蝶の姿が無い林道は何やら不気味にさえ感じてしまう。

9月16日(月)
 3連休の最終日である。前2日の惨敗のせいで戦意喪失ぎみに朝を迎えた。天気はこの連休で一番良く青空が広がっている。今日は山に行こうかどうしようか迷っていたが、これだけ天気が良かったので行く事にした。今日の作戦は”待ち”の作戦にすることにした。キベリタテハやルリタテハを車で待つという作戦だ。これまではポイントに行ってしばらくしたら移動する感じだったので、同じポイントですーっと粘ってみようと思ったのである。場所は芽室に決めた。今年の春にルリタテハの越冬個体を見ているので、その場所に行く事にした。
 家を出てコンビニでジュースとか本とかを仕入れて”待ち”にそなえる。芽室方面というポイントは、芽室というより日高山脈と言ったほうが適当かもしれないが、まだ雲が取れきっていない。それでもなんとか晴れ間が見えるので蝶がいるかと期待したが、ポイントでは一頭の蝶の姿すら見られない。変だ。それでも読書をしながら待っていたが全然ダメで30分程で諦めてしまった。もっと奥のポイントに行く事にした。
 そのポイントは夏にはコヒオドシとかがたくさんいたので期待した。しかしダメ。気温は15℃位で低いけど、晴れ間が見えているので蝶が飛ばないとはいえないと思う。それでも蝶がいないのは事実。この芽室のポイントを諦める事にした。”待ち”の作戦失敗である。林道を戻るとき、小さな草原に寄ってみたらアカタテハが少しいたので撮影した。
 次のポイントは少し遠いが鹿追の菅野温泉に決めた。連休一日目にfieldさんと行った場所である。芽室を出るときには12時を回っていたが急いでいけば間に合うかもしれないし、この前ここでfieldさんの知り合いの方に出会ったときには確かにキベリタテハを採集したと言っていたので、もうこのポイントしかないと思ったのだ。
 12時45分には菅野温泉のポイントについた。fieldさんがニジマスを釣ったポイントの川がある脇の草原。蝶が集まるオニアザミが今日も咲いていた。天気は晴れで気温が17℃。少し寒いが日光があたっている所は暖かい。さっそくオニアザミを見に行った。出迎えてくれたのはヒメアカタテハ。数頭のヒメアカタテハが花の蜜を吸っている。その他に数種類の蝶が蜜を吸っていたが、キベリタテハ、ルリタテハは見えなかった。もともとキベリタテハやルリタテハが花の蜜を吸っている姿を見たことは無いので、花に来ているところを期待してはいなかったが、草原のどこを探してもその姿は見る事ができなかった。
この3連休、キベリタテハ、ルリタテハに関しては見事に完敗であった。しかし、今シーズンの終盤、楽しい3日間を過ごす事ができた。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
9/16 芽室町 アカタテハ 少々 撮影
ベニシジミ 少々 目撃
ヒメキマダラヒカゲ 少々 目撃
クロヒカゲ 1ex 目撃
鹿追町 ヒメアカタテハ 少々 撮影
オオウラギンスジヒョウモン 1ex 撮影 ボロじゃない
オオチャバネセセリ 1ex 撮影
モンキチョウ 少々 撮影
ベニシジミ 少々 目撃

春にルリタテハを目撃したポイント。30分以上粘ったがついに蝶の姿すら目撃できなかった。
最初のポイントから5キロほど奥のポイント。夏にはタテハ類で賑わっていた場所だが、ここにも蝶の姿はない。ヒメキマダラヒカゲが数頭いただけ。
鹿追のポイントのオニアザミに来たオオチャバネセセリ。よほどこの花の蜜がおいしいのか、色々な蝶達が周りに目もくれず蜜を吸っていた。
芽室のポイントを諦めて林道を戻る途中にいたアカタテハ、黄色い花の蜜を吸っている。空には秋のウロコ雲。”食欲の秋”??
オオウラギンスジヒョウモンが蜜を吸っていた。よほどおいしいらしく、花の中に頭を突っ込んでいた。食いしん坊な奴!
9月21日(土)
今日からまた3連休だ。しかし今年の秋は蝶の姿が見られず、今日も最高の天気だったがそれほど気合は入らなかった。行った場所は夏にベニヒカゲがたくさん見られた中札内のポイント。蜂に刺された場所だ。
車で家からそのポイントまで、ほとんど蝶の姿は見られず、ポイントについても案の定、蝶の姿は見られない。それでもトボトボ歩いていると、少しだけ蝶の姿が見られたが撮影はしなかった。
ここのポイントはダムの提体下の場所で、小さな公園みたくなっているのだが、ベンチがあったので仰向けになって空を眺めた。風が肌を優しく通り過ぎ、木々の羽音と季節外れのセミの鳴き声、どこまでも深く蒼い空の色。今年出会った蝶の事や、色々な事を空を見ながら考えていると、いつの間にか眠りそうになっていた。
帰りにピョウタンの滝の奥川の林道を発見し初めて通ってみたが蝶の姿はやはり見られなかった。しかし、なかなか良さそうな林道だったので、来年に期待できそうだった。
さらに、その林道を抜け、数週間前にfieldさんに案内してもらったアカタテハのポイントにいってみたが、蝶たちをひきつけていたオオハンゴンソウは、すでにその力を失っており、精気を失っているようだった。
日付 場所 種類 採集・撮影・目撃 備考
9/21 中札内村 エルタテハ 1ex 撮影
モンキチョウ 少々 目撃
(エゾ?)スジグロシロチョウ 少々 目撃
ミドリヒョウモン 1ex 目撃
コヒオドシ 2exs 目撃

木にキノコがたくさんついていた。おいしいのかまずいのか、体にいいのか毒なのか、全く分からない。だからもって帰ってきて食べる事はしないが、記念にパチリと撮影した。
木の葉の色は明らかに一ヶ月前のそれとは違う。秋になったんだと実感させられた。これからどんどん色づいていくんだろうなぁ。綺麗な紅葉が楽しみなような寂しいような・・・。
ダム下の川原で親子と思われる家族がのんびりと釣りをしていた。写真には写っていないが、奥にはお母さんと思われる女性もいた。のどかで楽しそう。いつかは自分もこんな幸せそうな家族を持ちたいと思った。