撮影(採集)記録2009

4月20日(月)

 ここ最近天気が良く、急に春が近づいてきたように感じた。帯広市内のジョウザンシジミのポイントではそろそろジョウザンシジミが発生しているのではないかと思い、10時頃見に行った。

 毎年の事だが、長い冬を過し、ようやく春めいてくるとワクワクしてくる。先週は旭川でシロチョウが飛んでいるのも目撃した。まだフライングかもしれないなぁと思いながらも、いても立ってもいられずに家を出た。

 正月のタイ旅行は別として、今年の北海道での活動においてはこれまでのような撮影中心ではなく、採集もしようと思っている。特に近場で見られる蝶に関してはたくさんの写真を撮影したので、ちょっと飽きてきたというのもある。また、採集することで観察できる事もある。
 そういう事もあり、デジカメと網を持って歩いてみた。いわば、撮影と採集の二刀流でいこうという事だが、やっぱり網は振りにくいし撮影もしずらい。

 ポイントでしばらく様子を見てみたが、やはりこのポイントではジョウザンシジミどころか他の蝶も見ることが出来ず、「やっぱりまだ早かったか」と思いながらトボトボ歩いていると小さなアカマダラが飛んでいた。撮影しようかと思ったが止まってくれなかったので採集した。

 このあとどうしようか考えた。中札内のポイントは山の中なのでまだ冬かもしれないし、音更のポイントに行こうか迷った。でも、中札内のポイントのほうが景色もきれいで楽しそうだし、ジョウザンシジミがいなくてもいいやと思って中札内に向かった。

 ポイントに到着すると思ったよりも暖かくて13℃。帯広市街地と同じくらいの気温だった。日当たりが良い場所で、車から降りてすぐに蝶の姿をたくさん見ることが出来た。越冬明けのタテハだ。

 クジャクチョウはフキノトウに止まり他の蝶が来ると飛び立って喧嘩をしている。他にもエルタテハ、シータテハ、コヒオドシという越冬する蝶を見ることが出来た。
  

 フキノトウの他にもカタクリまで咲いていた。知らない間に春が来ていたようだ。
 越冬明けの蝶の中で、コヒオドシを見た時に少し驚いた。後の羽がほとんど無い。かなり可哀想に思ったが、元気に飛び回っていた。
 
 更に林道を歩いてみた。フリースを着ていたのだが暑くて汗が出てくる。この春羽化したと思われる蝶としてはスギタニルリシジミ、エゾスジグロシロチョウ、コツバメを見ることが出来た。

 ジョウザンシジミを探しながら歩いていると山の斜面に鹿の角を発見した。
 
 今、油絵で鹿の角を描いている。想像で描いたのだがやはり本物を見て描きたいと思っていたので、これは大収穫だ。あと数本欲しいと思ったのでけっこう探したが、見つけられたのはこの1本だけだった。もし自分が鹿の角を欲しいと思っていなかったり、油絵で描かなかったりしたら絶対に見つけられなかったと思う、木の枝か何かだと思い、気付きもし無いだろう。色々と角について調べたり、お土産屋さんの鹿の角を観察したりしていたので気付くことができたんだと思う。

 林道をしばらく歩き、引き返しているときにジョウザンシジミを見つけることが出来た。撮影しようと思ったのだが、チラチラ飛んで止まらずにどこかに行ってしまいそうだったので採集した。

 スギタニルリシジミも採集したのだが、ネットから取り出そうとしたときに逃げられてしまった。

 また、今日はエゾライチョウを見かけた。2度見たのだが、2度とも2羽ずつ。もしかして夫婦なのかもしれない。こちらを気にしながら林道を歩く様子がとても可愛かった。

 時間も1時くらいになってきたので帰る事にした。
 まだたくさん雪が残っていたり、気温も低いのかな?と思っていたが、思ったよりも暖かくて雪もほとんど無く、とても楽しいシーズンインだった。

 狙いだったジョウザンシジミも見ることが出来たが、自分としては一番早い記録である。実際は2,3日前には羽化が始まっているだろう。図鑑には5月中旬と書かれているものが多いが、例年4月下旬には見ることが出来ると思う。
日付 場所 種類 撮影・採集・目撃 備考
4/20 帯広市 アカマダラ 1ex 採集
中札内村 エゾスジグロシロチョウ 多数 撮影・採集
スギタニルリシジミ 1ex 採集→逃亡
ジョウザンシジミ 1ex 採集
コツバメ 1ex 採集
クジャクチョウ 多数 撮影 越冬
エルタテハ 1ex 撮影 越冬
コヒオドシ 1ex 撮影 越冬
シータテハ 1ex 撮影 越冬

1月5日〜11日

 タイ(チャーン島、バンコク)にて撮影旅行。詳細はトップページ下部、特別企画にて報告。