函館〜フィジー(トレジャーアイランド)まで

私たちは8月に結婚しましたが、結婚式も指輪の交換も儀式的なものは何一つ無く、当然新婚旅行なんて考えてもいませんでしたが、職場でお祝い会を開いてくれたときの会話の流れから新婚旅行に行くことになりました。

候補は色々ありましたが、最終的に南半球のフィジーという国に決めました。

以前より「海外には行かない。だって怖いもん」と言っていたのに「行っても良い」と言い出し、気が変わらないうちに早く予約をすること、「もう行きたくない」と言われないように場所選びに悩みました。「全部頼むね。ガイドブックも見ないからね」と。一人で全部決めてしまいました。

帯広市内のJTBで予約を行い、万全の体制でしたが、飛行機と泊まる所の手配だけで、ツアコンなどはおらず、しかもほとんど日本語が通じないという場所ばかりだということで不安も大きかったです。

更に、旅行前帯広のJTBに連絡等しようと思ったときにも、何度電話してもつながらず、万一旅行中に何かトラブルがあった場合、緊急に連絡することが出来るかどうかもかなり不安で、JTBには少し不満を持ったまま出発することとなりました。

1月1日に函館空港から東京に向け出発しようと思ったとき、空港の係りの人が思いもよらないことを言いました。

「本日の東京行きの便は空席がまだあるのでお客様をご案内することは出来ると思うのですが・・・。」

えっ?

「このチケットの予約が入っていません」

なんと、旅行業者が手配していてくれていたはずの飛行機の予約ができていないと言うのである。これには私たち、大慌てしました。
しかし、その後、これは手違いで、きちんと予約が入っていたことが確認されほっとしましたが、この先の旅行が思いやられるような一件で、私は今後の旅行が無事行えるのか更に不安になってきました。

何はともあれ函館空港から飛び立つことが出来ました。

空港では、SENNSE母と甥のアキラくんがお見送りをしてくれました。ここでSENNSEはチョコパフェ完食。
この飛行機に乗って東京へ

東京の羽田空港に到着し、昼食を済ませバスで成田空港へ。意外と空港間距離が長いことに驚きました。また、バス代が二人で6000円と高いことにも驚きました。

羽田の新しく出来た第2ターミナルでの昼食。喫茶店から漂ってくるカレーの匂いに誘われ、SENNSEはカレー、私はグラタンを注文したのですが、インスタントの味・・・。それに高い。満足していないSENNSEでした。

成田空港では少し時間があったので、買い物をしたりぶらぶらしたりして時間を過ごしましたが、フィジー行きの飛行機の時間が近づき、出国手続きをすることにしました。

成田にて、トンカツ屋の前で止まるSENNSE。機内食を目前に「ロースかつ定食」を食べてしまいました。まだ昼食から2時間くらいしか経っていないのに・・・。

初めての海外旅行なので緊張しましたが、さらに緊張を高めてくれたのは出国手続きのときの係りの人の無愛想な態度です。なんだか嫌そうな顔をしてパスポートと自分の顔を見比べたりされ、こっちまで不機嫌になりそうでした。

なんとか出国手続きを済ませ機内に入りました。
エアーパシフィックという会社の飛行機です。これからフィジーのナンディ国際空港まで8時間半、長い飛行機の旅です。

飛行機で驚いたのは男の客室乗務員がいたことです。しかもごつい黒人。客室乗務員といえば美人の女性がジュースを配ったりしてくれると思っていたので、これには驚きました。しかも、想像していた制服とかではなく、なんかアロハシャツみたいのを着ていたのにも驚きました。もちろん女性の客室乗務員もいたのですが、黒人の客室乗務員という想像を絶する光景を目の当たりにして、せっかくの美人乗務員のことをすっかり記憶から忘れ去ってしまいました。

機内に入ると花のようなココナツオイルのような甘い匂いとフィジーの音楽が・・・。すっかり南国気分です。
この人が男の客室乗務員

機内の8時間半、寝たり起きたり色々してましたが、足が痛くて結構辛かったです。しかし、妻の「しほわん」がスリッパを持ってきてくれていたので靴を脱いで過ごすことができ、まずまず快適でした。

機内食も出ましたが、美味しいと感じるものではありませんでした。

機内での注文はすべて私。「チキンにしてね。コーラがいいなぁ」などなど。

途中、厚い雲の上を飛行していたのか、機体が揺れ、外を見ると雷が何度も光っている場所がありました。雲の上から雷を見るなんてなかなか出来ない体験だと思いました。

フィジー到着が近づいてくると、外も明るくなってきて、青い海の中にポツラポツラと綺麗な島が見えてきました。
凄く綺麗で、「外国に来たんだなぁ〜」と実感してきました。

機体の高度がだんだん下がって、畑の様子も見えてきました。当たり前ですが雪も全く無く、木々が緑色で、しかも日本では見られないような景色に感動しました。

いよいよフィジーに到着しました。
飛行機から出るといきなりモワっとした暑く湿度もかなりありそうな空気が出迎えてくれました。
飛行機から出ると、荷物を運ぶ仕事をしている人たちが我々の荷物を出していました。
当たり前ですが外人です。そんなことに違和感を感じながらカメラを向けると陽気に手を振って答えてくれました。
フィジー人はとても陽気だと聞いていましたが、そんな陽気さに初めて触れ、ちょっと嬉しくなりました。

外は真夏。すぐにTシャツに着替えて、帽子も準備。
手を振って答えてくれたフィジーの人

空港に入るとすぐに現地の人がギター片手に歓迎の歌を歌ってくれていました。とても楽しい気持ちになりましたが入国手続きは最悪でした。

入国手続きにはかなり時間がかかりました。1時間以上並んだでしょうか?

英語で文句を言っている日本人もいました。私も英語で「早くしてくれ」と文句を言いたかったのですが、何て言えばいいのか分からず諦めて並んでいました。ここの係りの人は先ほどの陽気な人たちとは違い、ムッツリしていました。凄くめんどくさそうにガムを噛みながらゆっくりゆっくり手続きをしていて、こんなこと日本でしてたら何言われるか分からないというような仕事態度でした。しかしここは異国。じっと我慢しました。
ウェルカム フィジー!と言っていたかどうかはわからない

なんとか入国の手続きを終え、日本円をフィジードルに交換し、外のほうに向かうとJTBの人たちが出迎えてくれました。ここからバスで港に向かい、船でトレジャーアイランドという私たちが4日間くらい滞在する島に向かうのです。

曇りの予報でしたが快晴で、とにかく暑い。バスで外の景色を眺めましたが、日本に比べるととても汚い印象がありました。道路わきにはゴミが散乱しているし、綺麗な建物もあまりなく、走っているのはオンボロの日本車が多い感じでした。

また、信号がひとつも無く、みんな適当に車を走らせていました。ちょっと怖かったです。

バスで向かったのはデナラウマリーナというところで、ここでJTBの案内係り(日本語を話せるフィジー人)とはお別れし、私たち夫婦だけで船に乗りトレジャーアイランドに向かうことになりました。

とにかく船も暑くて大変そうでしたが、運良くクーラーの効いた室内の席に座ることが出来ました。船内の案内は全て英語で、しかも、いくつかの島を巡りながら元のマリーナに戻ってくると言う感じです。
一体いくつめの島が私たちの行こうとしているトレジャーアイランドなのかわからず、不安になりましたが、なんとか英語を聞き分けることが出来ました。

船の中は日本人はほんの少し。それにみんなどこで降りるのかもわからないし・・・。でも前に座っていた白人の青年のホリの深さに思わず見とれ、「渓谷みたい・・・」と思ってしまいました。みんな綺麗な顔をしています。

私たちが乗った船は大きく、トレジャーアイランドに直接接岸できないので、島から小さなグラスボトムボート(海底が見えるボート)が沖に迎えに来て、それに乗り移りなんとか無事に日本からトレジャーアイランド到着しました。

初海外旅行のSENNSEが驚くような海の色でよかったー!これで石狩の海の色だったら、どうしようと思ってしまいました。
船から見たトレジャーアイランド
マリーナからトレジャーアイランド沖まで乗ってきた船。
海がこんなに青いとは、感動!

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