ホーチミン(半日観光等)〜帰国
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 この旅行もいよいよ最終日になりました。今回のベトナム旅行は基本的に航空機とホテルだけのツアーで、あとは自由行動というものでしたが、今日の午前中だけ、ホーチミンの半日観光というオプションを頼んでいました。ガイドが付くのですが、これまで色々お世話してくれていたウィーさんがガイドでした。妻はウィーさんがガイドをしてくれるという事でとても喜んでいました。
 
ホテルの部屋から見える景色。ビルがたくさん建っています。
最後の朝食です。カレーがあったので、ビーフカレーとタイカレーにご飯、それからフォーというメニューを私は選びましたが、カレーはとても美味しくなかったです。他のにすればよかった。元々、あまりお腹がすいていなかったので、そんなに食べませんでした。
昨日ゆっくり食べさせてもらえなかったので、甘いパンや果物をたくさん食べました。満腹。

半日観光のスタートは9時です。ホーチミンのいろんな所を回って、昼食もツアーに含まれています。ホーチミンの観光と言えばどんなのがあるか良く知らないけど、ベトナムの歴史や戦争の事についてはほとんど何も知らないので、自分自身ではそういうホーチミンの観光をする気にはならないと思います。なので、勝手に連れて行ってくれるほうがホーチミンの観光ポイントを楽しめるかと思いました。

9時前にウィーさんとロビーで落ち合い、半日観光スタートです。

まず向かったのは大統領官邸。ここに現在の大統領が住んでいるのかどうか知らないけど、多分住んでいないと思います。
ベトナム戦争があった頃の大統領はここに住んでいたようで、観光地になっています。中に入り、ウィーさんから色々説明を受ける事になりましたが、観光客の人がとても多いです。官邸まえで記念撮影していると小学生くらいの子供を乗せたバスが何台も通り過ぎました。何故かバスの中から子供たちがたくさん手を振ってくるので、投げキッスをしてみたら、子供たちも投げキッスを返してくれました。
入り口には制服を着た小学生の団体がいて、お金持ちの子供たちが行く小学校の生徒だそうです。ベトナムには義務教育がなく学校はすべてお金がかかります。両親は共働きで子供は一人か二人。子育てはお姑さんがやってくれるそうです。お金が無い家の子供で学校に通えない子もいる、と聞かせてくれました。
私たちが見ているのは恵まれた子供のようです。

官邸前で記念撮影

官邸の中にはいろんなものがありました。戦争のときの作戦本部や、大統領夫人の優雅な生活が垣間見える場所など。ウィーさんが色々説明してくれましたが、そもそもベトナム戦争がどういう背景で始まったのか、何でアメリカと戦ったのかなど、何にも知らないので説明を聞いてもよくわかりませんでした。旅行に来る前、ベトナム戦争の事を特集した衛星放送なども録画していたのですが、あまり興味を持てずに見ないまま旅行に来てしまったことを少し後悔しました。ベトナムビーチ特集とか、雑貨特集とかはけっこう見てきたのに。
30代半ばのウィーさんは戦後3年目に生まれ、食べ物が無いたいへんな時代に育ってきたと言っていました。
この絨毯はどこだかの大統領(台湾)がベトナムの大統領の誕生プレゼントだかで贈ったものだそうです。竜の手は普通4本なんだけど、この絨毯では5本あります。1本多いのはベトナムの大統領の力(権力)の強さを表しているというような事をウィーさんが説明してくれました。
ホーチミンさんの銅像?の前で記念撮影しました。ウィーさんは彼のことを「ホーチミンお爺さん」と言っていたような気がします。この人の名前がこの地の名前になっているようですが、この人が何をしたのかもわかりません。でも「ホーチミンお爺さん」という言い方をするのは多分親しみを込めての事だと思います。ちなみにベトナムの国旗、赤地に星1つのマークですが、赤地は戦争で流された血の色、1つの星はベトナムが1つにまとまっているという象徴なのだと教えてもらいました。
大統領官邸の上の方に行くと、ヘリが止まっていました。古臭くて多分飛ぶ事は無いのだと思いましたが、手前に2つ赤い丸印があります。この印は敵が爆弾を落とした場所だと言っていました。

とにかく何だかよく分からないまま、大統領官邸を後にしました。

次に向かったのはキリスト教の教会でした。ここも何で連れてこられたのかよくわかりません。

教会

教会の前にはマリア様の像がありました。この像の足元には蛇がいて、マリア様に踏んづけられています。ヘビは邪悪のもので、その邪悪をマリア様が踏んづけているという事だそうです。

マリア様の像
夜になるとクリスチャンがマリア様の前に集まり、夜中までお祈りをしているそうです。お寺もあったし、イスラムの人もいたし、教会もあるし色々な宗教の人たちが生活しています。

踏んづけられているヘビのアップ

教会の中に入ると天井が高い感じでした。また、ステンドグラスが外の光を取り込み、とても綺麗に輝いていました。これは本当に素敵でした。

ステンドグラス(いくつかありました)

高い天井の教会の奥のほうには神父さんが説教か何かするステージみたいのがあるのですが、そこに近づく事は出来ません。ロープが張っていて、中に入れません。その理由は中国人がうるさすぎるからだそうです。北海道の観光地にいる中国人、海外旅行に行ったときに見かける中国人、そういえばいつもワイワイうるさいです。ベトナムでもヒンシュクを買っていたんですね。

ステンドグラスが綺麗だった意外、特に感想も無いまま教会を後にして、次に向かったのは郵便局です。何でわざわざホーチミンの郵便局を見に来るのかと言うと、この建物が西洋風だから観光地になっているようでした。

郵便局正面

 郵便局は観光地になっているけど、通常通り郵便局として機能しています。手紙を出しに来たりしている人たちで賑わっていました。奥にはホーチミンさんの大きな肖像画が飾ってありました。
観光客に混じり、一般の人が郵便局のカウンターで手続きをしています。ちょっと不思議。

郵便局の中

郵便局にはお土産物屋さんがあり、ウィーさんが「私は待っていますので見てきてください」と言うのでちらっと見てきましたが、買いたいようなものは全然ありませんでした。ひびの入った可愛くない人形が売られていたのですが、こんなもの買う人いるんでしょうか?それとも何かのアンティークで、なんでも鑑定団に出したら高い値がつくのかな?

ひび割れた人形

郵便局にも特に何の感想も持てず、次に向かったのはスカイデッキという所です。ホーチミンに来てからやけに高くて変な形のビルがあるなと思っていたのですが、上に行けばホーチミンの街が一望できるビュースポットになっているようです。

スカイデッキ

スカイデッキ入り口

 エレベータに乗って上まで来ると、ホーチミンの街が綺麗に見えました。ただ、入場料が高くてホーチミンの普通に生活している人は来ないそうです。外人の観光客用の場所らしいです。

スカイデッキから見たホーチミン市内。時計で言う所の3時位の場所に見える低くて平たい建物(赤い屋根)がベンタイン市場だそうです。
49Fからは市内が一望できます。サイゴン川の向こう側は現在橋や道路が作られ、開発中で土地の値段が高騰しているそうです。今度訪れたときには景色が変わっていると思います。
サイゴン川クルーズもしてみたかったな〜。

反対側にはサイゴン川が流れています。この川も有名なんだと妻が言っていましたが、何で有名なのかまではあまり知らないと言っていました。

 スカイデッキはホーチミンの街をぐるっと見回せるのでまずまず楽しかったけど、それ以外の何か面白い事はありませんでした。
半日観光についていたランチ。高級レストランのようで、食器にはすべてお店の名前が書かれていました。特注品です。
朝ごはんをたくさん食べたので11:30ではまだお腹が空いていません・・・。とりあえずスイカジュースを。スイカの汁です。
生春巻きと有名なバインセオ(モヤシ入り卵のお好み焼き風)
バインセオをこの野菜で包んで食べます。夫は「かなりおいしい」と喜んで食べていますが、空腹でない私には葉っぱが草っぽくてあまり進みませんでした。
巻いて、包んでスィートチリソースで食べます。次は揚げ春巻き。エビのすり身入りでかま栄のパンロールのような感じです。
牛肉のフォー。もう食べられません・・・・。 デザートのスイカ。ジュースもスイカ。
ウィーさんは隣の食堂で食べたようです。店先で炭を焼きその上に私がニャチャンで食べたかった「クレイポット」が温めてありました。お肉だったり魚だったり、高級レストランよりこっちで食べたかったです。

 食事の後、ベンタイン市場を見学に行きました。広い建物の中に所狭しと店が並んでいます。このベンタイン市場にはスリがいるそうで、人ごみの中、財布をすられたりするそうで、ちょっと危険だそうです。観光客が多いような気がしましたが、これまで見た夜市に比べると色々なものが売っていました。だけどやはり観光客にはふっかけてくるそうです。だからウィーさんも「見るだけ」と言っていました。あまりバックを持って歩きたくなかったので、ここではビデオカメラで撮影しました。
市場は高いので庶民は来ないそうです。「お金持ちが来る所」と言っていたのですが、ニセモノブランド品がたくさんあってかなり怪しいです。本当に見るだけでした。
ベンタイン市場の中を歩く
靴屋さん
ウィーさんと私。二人の子供がいて下の子は9ヶ月。働くお母さんです。いつか日本に来たいと話していました。雪の北海道を見せてあげたいです。
辰年と巳年に子供を産むのが良いらしく、市場でも妊婦さんを見かけました。

「おねえさん、見ていって。何が欲しいの?」といたるところで声をかけられます。
食品・衣類・アクセサリー・雑貨など何でもあります。
スリも多いと言うので、バッグをぎゅっと持ちながら歩きます。
果物屋さん。臭いあいつも売っています。
蝶や蛾、甲虫やサソリ、コウモリの標本も売っています。かなり欲しくなりましたが持って帰るのが大変そうだったので諦めました。ベンタイン市場以外でもこのような標本はけっこう売っているのを見かけました。
ナマコ?ちょっと気持ち悪い何かが売っていました。

 このベンタイン市場ではベトナムの最高級コーヒーであるジャコウネコのコーヒーを買いました。ウィーさんの知っている店があり、そこなら安全な値段で買うことが出来るということでした。試飲しましたが、かなり美味しいような気がしました。
値段も普通のコーヒーよりかなり高価。ニセモノにはとうもろこしを食べさせている、と言っていました。夫は飲むまで「ええ〜、飲むの〜?」なんてかなり抵抗していました。
ジャスミン茶とハス茶を勧められましたが、コーヒーだけね。
ベンタイン市場の所は道路がロータリーになっていて、馬に乗った何かの像がありました。奥に見えるいびつな形のビルが先ほど行ったスカイデッキです。

これで、ベトナム半日観光は終了になります。ホテルまで送り届けてもらいました。
今回オプションで半日観光に行く事にしましたが、大統領官邸や教会、郵便局など、自分では絶対に選択しないような観光地を巡ることが出来ました。ベトナムの深い歴史や戦争の事などはほとんどわかりませんでしたが、国自体が大変な困難を乗り越えて現在に至っているという事だけは感じることが出来ました。日本も戦中戦後など、大変な時代を乗り越えて現在のような日本になっていると思いますが、そんな困難がつい最近まで続いていたベトナムは今、急激に発展しているようです。表の部分だけではなく、私たちにはわからないような影の部分も多いんだと思いますが、この活気あふれる街はこれから更に発展していきそうな印象を強く持ちました。

半日観光の間にウィーさんにアクセサリーについて質問しました。自分はアクセサリーが好きなので、ベトナムに来た記念に何か購入しようと考えていました。ガイドブックを見ると、ホテル近くのLuというシルバーアクセサリーの店が紹介されていて、ここの商品が良さそうだったのですが、「そこは高い」とウィーさんに言われてしまいました。やはり安いのは国立デパートだと。それで、ホテルに戻ってからはまた国立デパートに行こうという事になりました。しかし、Luという店はホテルのすぐ近くなので、とりあえずリサーチだけしてみることにしました。

ホテルのロビーにて。扉をあける係りのアオザイを着た女性
 
Luという店は小さなアクセサリー屋さんでしたが、自分の好きなロック調のアクセサリーがたくさん置いてありました。
ショーケースから色々出してもらって「How much?」を繰り返しました。小指用が欲しかったのですが、けっこういいのがあり、日本円にして3000円程度のものが多かったので、ひとつ買う事にしました。
 そして私たちは国立デパートに向かいました。ウィーさんは国立デパートがお勧めだったようですが、気に入ったデザインのアクセサリーが全然無くて、さらっと見ただけで「ダメだな」とわかっちゃいました。そう言えば国立デパートの4階位にはお土産屋さんがあります。ここに入ると店員の人がしつこく寄ってきて「ミテクダサーイ」と片言の日本語で色々商品を買わせようとします。ゆっくり見る暇がありませんでした。

「ミテクダサーイ、扇子です。ミテクダサーイ、漆です」って声をかけられます。
3Fの洋服屋さんで観光客用のTシャツを数枚購入。


国立デパートのスパーで妻がお土産用にベトナムお酒を購入し、一旦ホテルに帰りました。ちょっと一休み。

購入したお酒は、ネップモイと言ってもち米とウイキョウ・シナモンなどを加えた麹を原料に造られるウォッカです。アルコール度数40度。水で割る事も氷も入れずストレートで飲むそうです。ウィーさんにメモしてもらい、お店の人に見せて買うことができました。職場のみんなで飲みま〜す。

 妻はお昼寝していましたが、私はベトナムガイドブックを見て、他に良さそうなお土産屋さんが無いか調べました。すると、ホテルのすぐ近くのドンコイ通りに良さそうなお店が紹介されていました。妻が目覚めてからそこに行ってみる事にしました。

妻が起きてからホテルを出て買い物に行きました。
ドンコイ通りには有名な雑貨屋さんがいくつもあり、その中の「トンボ」というお店屋さんにも行ってお土産を購入しました。
ポーチを買い、夫はベトナム国旗と同じデザインの真っ赤なTシャツを購入。「帰りに着るんだ〜」。

トンボで買い物をしてからガイドブックで見つけた雑貨屋さんにも行きました。
専門店ではなく、ネクタイやら何やら売っていました。洋服も売っていて、妻はお土産用に購入していましたが、私は小指用指輪1つと、ブレスレット(いずれもシルバー)を購入しました。値段は忘れましたが、それほど高くはありませんでした。
ドンコイ通りの雑貨屋で購入した小指用とブレスレッド
 
 更に、前の日に行ったちょっと高級そうなスーパーにも寄り、チョコレートなどのお土産を購入したのですが、まだアクセサリーを買いたかったのでLuに戻りました。Luに行くとお店の人が自分たちのことを覚えていて、また色々商品を出してもらったり値段を聞きながら指輪を見ました。

買った指輪

 この指輪、値段を聞いたら「ワン、ミリオン、ドン」って言われました。ミリオン??最初よくわかりませんでしたが、すぐに100万だと気付きました。100万!?

 桁が多く、日本円でいくらなのかよくわからなくなり電卓で計算してみると4000円でした。まぁシルバーの指輪で4000円なら特に高いというわけでも無いので購入しました。喜んで店を出たらスーパーで買ったお土産を全部店に忘れてしまいました。
ご機嫌に歩く夫を見ると手ぶらです。今まで買い物をした荷物は置き去りにされ、お店の人が笑いながら渡してくれました。


時間は午後4時半位になっていて、6時がチェックアウトです。ホテルを出発するのが9時というスケジュールだったので、ここでシャワーを浴びました。これから先は帯広に着くまで入浴できない予定になっていました。

シャワー、荷造り(妻が)を済ませ、6時にホテルをチェックアウト。荷物は9時までホテルで預かってもらいます。

1個23kgまでの荷物をスーツケース2個とも22kgでパッキング。素晴らしい!でもかなり重い・・・。

6時にホテルを出て9時まで時間があります。この3時間をどう過ごすかには色々な案がありました。カジノで遊びながら過ごす。昨日行ったフットマッサージやヘッドスパ見たい所にもう一度行くなどもありましたが、妻が行ってみたかったもうひとつのフットマッサージに行く事にしました。マジョリーホテルという所にあるフットマッサージです

夫はもう一度カジノへ行きたかったようですが、最後の格安マッサージは譲れません。昨日場所をチェック済みだったので迷わず目的のホテルへ。

マジョリースパのマッサージ屋さん

メニュー表
とてもこじんまりしたホテルですが、新しくて綺麗です。もう一度ホーチミンに来る事があれば五ツ星よりこれぐらいのホテルでも良いと思いました。
ここで私たちが選んだのはフットマッサージ60分コース一人30万ドン(二人で2400円)
メニューは日本語(カタカナ)でも書かれてあり、私たちにはとても親切なメニュー表でした。高いものではスウェーデン式マッサージ90分88万ドン(3520円)なんかもあります。さすがに88万ドンは高いと思いますが、これを日本でやると1万円では出来ないコースだと思います。
受付のお姉さんも親切で、メニューの値段より10%割引してくれましたし、奥のロッカールームにも鍵がかかり、パジャマのズボンのような物をはきました。

お姉さんがフットマッサージをしてくれる

 結果的に言うと、昨日大雨のときに行ったフットマッサージよりもこっちのほうが良かった気がします。足を揉んでくれる力が強く「イタタタタッ!」となりますが、すごく効きます。自分はマッサージとかして痛い顔をしたり痛がったりすると何故か敗北感を感じるので、平気な顔をしていましたが、もう少し痛かったら我慢できなかったかも。でも、本当に良く効いて終わった後足がとても軽く疲れも取れていました。
足のツボを的確に押してくれます。痛いけど気持ちい〜。私は右ひざが悪く、始めに左ひざをガシガシ揉み、「右になったら、そこは結構」と言おうと思ったのですが、私の膝の状態を見てさわらずに済ませてくれました。
あまりにも良かったので終わったときにお姉さんに握手してしましました。


 マッサージを終えて最後の夕食です。最後の夕食はビンコムセンターのフードコートで済ます事にして、ビンコムセンターに向かいました。

 途中、道路沿いには高級そうなお店の前でしゃがんで何かを売っているオバちゃんたちがいたり、数は少ないですが物乞いの人もいました。
 シャネルやらブルガリやら、超高級な店が煌びやかに輝いていてセレブたちがお洒落な格好で買い物をしている外でこのような貧しそうな人たちもいて、それがひとつの景色として目の中に入っているというのにちょっとショックを感じながらビンコムセンターに向かいました。

お店の外でしゃがんで何かを売っている人
甘いおせんべいのようなものを焼いています。甘い良い匂いがしていました。
通りを走る高級車その1
通りを走る高級車その2
止まっていた高級車
ビンコムセンターの向にあったボロのアパート?

 貧富の差というのか、なんというか表現が思いつきませんが、自分がこれまで生きてきた環境ではあまり考えられない光景で、急激に勢いを増すホーチミンの波に乗れた一部の人と、そうでない大勢の人、日本も戦後の急成長の時代はこういう感じだったのかもしれませんが、日本で言う超金持ちと貧乏の人の差を大きく上回っていると感じることが出来ます。

 ビンコムセンターに到着し、どのフードコートに入ろうか色々周り、何故か韓国料理系のお店を選びました。ブッフェスタイルのお店でしたが、テーブルに焼く所と煮る所があって、キムチ鍋を作りながらその脇で肉を焼くという感じでちょっと変わってました。焼いたり煮たりする以外にも色々な料理が置いてありました。
二人で60万ドン(2400円)
スープは4種類の中から選ぶのですが、ニャチャンでの酸っぱい鍋の経験もあり無難にキムチ鍋にしました。
もうお財布にはベトナムドンがあまり残っていなく、夫が「足りるの?足りるの?」と何度も聞いて来ます。

席はほぼ満席で、見たことの無い野菜や漬物?が並んでいます。キムチ鍋に空芯菜が合うのにびっくり。何度も空芯菜をおかわりに行きました。
旅行中に食べようと思っていたチェーというデザートも自分で作れるようになっています。

カウンターに並ぶ野菜や魚介類。大きな白っぽいシジミがあり鍋にいれたのですが、泥臭く食べれませんでした。
肉は「テリヤキ味」や「キムチ味」など色々なタレに漬け込んであり、ホルモンなどもあります。
鍋と焼肉がいっしょに楽しめます。 チェーの作り方がわからなくて、カウンターのお兄さんに聞いたのですがシロップを入れることしか教えてもらえませんでした。横に来たおじさんが氷を入れ作り始めたので、おじさんに向かって「氷を入れて」と器を差し出したら、苦笑いで「1杯?2杯?」とおたまで入れてくれました。おじさん、ありがとう。
 最後の夕食を終たのが9時15分前位。もうホテルに戻らなければなりません。ビンコムセンターからホテルまでは15分あれば余裕で着くので、最後のホーチミンをゆっくり観察しながら歩きました。暖かい空気とももうすぐお別れだと思うと、帰りたくなかったし、明日の朝には日本に着いていて、明日の夕方前には極寒の帯広に戻ると思うとちょっと憂鬱になります。半袖半ズボンだけからモモヒキ、コートの生活に戻らなければなりません。
ビンコムセンターからホテルに戻る途中の様子
帰りの道端にも何か売っている人がいる
指輪を買ったLuのある通り。

 ホテルのロビーに戻ると、ウィーさんが私達を待っていてくれてました。ただ、私達を送ってくれる車はまだ到着しておらず、少しだけ時間があったので私は外に出て一服。エアコンの効いたホテルの中ではなく、夜でも生暖かい空気を感じていたかったというのもあります。

 一服してホテルの中に入ると妻が知らない外人と仲良くなっていました。そしてその人に私の事を紹介していました。
 ロビーで座っていると隣のスキンヘッドのお兄さんが「ジャパニーズですか?」と日本語で話しかけてきました。日本語はこれだけで、後は英語だったのですがベトナムで聞いた英語とは違い聞きやすい!マレーシアの人で、私たちが北海道からと言うと「サシミ!」って言っていました。コタキナバルやムルに行った話をし、夫が来たので出発の時に撮った雪の写真を見せました。


 ほどなくして車が到着「Have a nice horiday!」と言ってその人とお別れしました。
 (この英語、以前行ったチャーン島のエレファンとトレッキングで一緒に乗り合わせた外人と別れるときに、外人に言われた言葉をそのまんま真似して使いました)

 そして車に乗り空港へ。到着するまでの間にウィーさんに質問しました。何でこんなに高級車が走っているのか?と。ウィーさんは、その理由を、賄賂だと答えていました。
 ベトナムでは賄賂をもらえるような職業の人がいて、その賄賂の額が収入の20〜30倍にもなっているそうです。そういう人たちはそういう人たち同士で結婚したりして、得た富を外に出さないようにしているらしいです。なので、賄賂をもらえるような人たちはとんでもない高級車に乗ったり出来るらしいです。
なにかで見た情報ではホーチミンの平均年収が2500ドル(単純に月給にすると2万円弱)ということらしいので、売っていたスバルのレガシィ(600万円)やポルシェなどの車は相当金を持っていないと購入できないと思います。
 単純に日本の10分の1と考えると、600万円なら6000万円位の価値ということですから。

 そうこうしているうちに車は空港に到着。
にここでウィーさんともお別れです。ウィーさんに感謝を述べてお別れしました。
 

何故か空港は大混雑
夜の10時過ぎです。空港の外だけ凄い人

 空港ではしばらく時間があったので免税店を見ていると、タバコが1カートン1560円で売っていました。普通に買えば4400円なので、約3分の1の値段です。当然購入。化粧品もちょっと安かったので購入。

 時間つぶしに喫茶店に入り、私はコーラ、妻は最後にまたレモンソーダ。SHガーデンで飲んだ最高のレモンソーダ以来、妻はレモンソーダばっかり頼んでいました。
ここもイマイチ。もう一度SHガーデンのソーダが飲みたい・・・。
後ろで店員がコインを放り投げて遊んでいます。チャリーン、チャリーンと何度も何度もやっていてうるさい!
そういえばコインは一度も見ませんでした。めずらしかったのかな?

 そして飛行機に搭乗し、成田に向けて出発。時間は12時近くになっていたので、ほぼ寝ながら過ごし、朝になって成田に着きました。飛行機を降りた瞬間からもう寒くて・・・。

 まだ朝早かったので、千歳行きの飛行機乗り場(国内線)に行けず、朝食としておそばとカツ丼のセットを注文、おそばは妻が担当、カツ丼は私が担当しました。ところがこのカツ丼、裏側が真っ黒こげ。
そばもがっかり・・・。どうも成田のご飯はハズレばかりです。
 外国人が成田に来てこんなご飯を食べさせられたらガッカリすると思う。第一印象が大事なんだから、もうちょっときちんとしてほしいです。

 しばらくして千歳行きの飛行機に乗り、無事に北海道に戻ってきました。そして、車で帯広へ。自宅に到着しましたが、キンキンに冷えています。水を落として行きましたがお風呂の蛇口をはじめ、いくつかの蛇口からは水が出ませんでした。すぐにストーブを付け、洗面所の蛇口からお湯が出たので桶に入れてお風呂の蛇口にかけて温めるなどして家中の蛇口を回復させ、溜まっていた洗濯物をコインランドリーで洗濯しました。
床が冷たくて足踏みをしてしまいます。立っていられません。このまま家にいるのは不可能です・・・。
 この極寒の中、10日ほど家を空けるとストーブをつけただけでは部屋の中が暖まりません。暖かい地方に住んでいる方にはピンと来ないかもしれませんが、部屋の中が暖かく感じるには、まず壁が冷えていてはいけないんです。人間が暖かさを感じるのは空気の暖かさよりも壁などの放射熱のほうが重要なんです。家の壁、床などが暖まるにはしばらくかかります。
なので今夜は自宅に戻らず、ホテルに宿泊する事にしました。夕食を食べるために外に出て少し歩いたのですが、つい1日前には30度、そして今夜は-10度。気温差40度です。
 -10度から30度になるのは大歓迎でしたが、30度から-10度は辛すぎでした。
翌日二人とも謎の頭痛に悩まされました。きっと気温差に体がついていっていないようです。
しきりに夫が「昨日まで暑かったのに〜」と言っていました。

また行こうね!


 今回のベトナム旅行ではニャチャンで雨にたたられ、蝶や昆虫と遊んだり、日焼けしながら海で泳ぐなどの事に関しては全く出来ませんでしたが、寒い北海道を抜け出し、暖かい地方で過ごす事は出来ました。どこにも行かなければ約半年間、冬というものに耐え続けなければなりませんが、今回はベトナムに行ったことで冬を小休止出来ました。食べ物もダメなものは少なかったし、治安も良かったし、ベトナムの人々も親切だったし、国自体も活気にあふれ、とても楽しむ事ができました。またチャンスがあれば再訪したいと思いました。


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