地獄のキャノピー・つり橋 | |
(1月6日午前) | |
6時に早起きをして、キャノピーツアーへ行く準備です。日程表には「持ち物はロッカーにいれてください」とあったので最小限の荷物にしました。青空は出ていたのですが、念のため雨がっぱを持つことにしました。日焼け止めもばっちりです。 6時過ぎに目が覚めました。カーテンから外を見ると、青空です。やった!昨日の夜は雨だったけど晴れたね!!さすが乾季だぜ。 と、思ったのですが、よく見るとなんか変です。雨降ってます・・・。 天気なのに雨が降っているんです。で、その雨ですが、日本で言うシトシト降っている雨じゃなくて、もう少し細かい感じ。でも霧雨でもない。普通の雨と霧雨の中間くらいなんだけど、例えて言うと空に超巨大な霧吹きがあって、それでプシューッってやられている感じです。 変な天気雨です。それでも上空には特に気になる雲も無いから、そのうち晴れるでしょ!と思いながら朝食を食べに行きました。朝食はビュッフェスタイルですが、ホテルの人がコーヒーを注ぎに来てくれます。 |
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ホテルの部屋から見た今朝の様子。天気雨で虹が出ている |
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上の写真は夫の朝食です。コーヒーを注いでくれたときに「ミルク?」と言われたのですが、今日はブラックで。クリームのようなものはサワークリームです。写真にはないのですが、すいかジュースが甘くて美味しかったです。 朝食を終え、今日は午前中に「つり橋+キャノピー」ツアーがあります。森の中をロープにつながれて滑車で移動したり、森の高い位置のつり橋を通ってジャングルのような森を観察したりするというものです。 7時50分にワゴンが迎えに来てツアーの場所に連れて行ってくれました。行く途中、色々なところで他のお客さんを拾いながら行きましたが、なんかだんだん天気が悪くなってきました。天気雨じゃなくて普通の雨。空には厚い雲が広がっています。 自分の予想ではこれから晴れると思っていましたが、思惑が外れてしまいました。そしてなかなか寒いです。 暗い雲に霧、それに雨と強風です。かっぱを持ってきて良かった。 20分位でツアーの場所に到着したと思います。まず、荷物をロッカーに預けました。小さなデジカメとビデオカメラだけは持って移動したかったのですが、しっかりポーチに入れていればOkと係りの人に言われました。 雨が降っているので鈴鹿サーキットで買ったポンチョを着ました。その後滑車に吊るされる為の金具やヘルメット、皮の手袋などを付けられました。 一人ずつお兄さんがついて、着せてくれます。私たちは腰のロープだけですが、夫は胸にも金具が付いています。他を見ると重そうな人だけ胸金具でした。 |
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こんな感じのジャングル |
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まず最初に何人かのグループが集まって、滑車に吊るされたときにどのようにするかのレクチャーがありました。ブレーキのかけかたや、途中で止まってしまったときにどうすればいいかなど。英語なので何を言っているかさっぱりわかりませんでした。 |
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こんな感じで吊るされて木々の間を移動する |
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そして、最初のキャノピーです。木が高くてけっこう怖いです。妻が先に行きました。次が自分です。移動しながら植物や動物を観察するというのですが、そんな余裕はありません。とにかく怖いのと雨が顔に当たって目が開けられません。それでもなんとか1本目のキャノピーはクリアしました。 説明が訳わからないので、前の人たちを見よう見真似でチャレンジです。 鳥の気分で楽しめるとありますが、雨でそれどころではありません。 1本目が終わると、顔に油が点々とついていて、夫にはベッタリ付いています。 移動距離が長いものや短いもの、ロープの傾斜が緩いものやきついものなど色々あるのですが、スタート位置とゴール位置には必ず係員がいて、スタート位置では多分「向こうの係りが合図してからブレーキをかけろ」とか、「最初からブレーキをかけながら行け」とか言っているようです。でもよく理解できませんでした。 どうも自分は他の人よりも体重があるので、凄いスピードになっているようです。 ブレーキというのは皮の手袋でロープを押さえつけて勢いを殺すということなのですが、手袋もロープもビショビショに濡れているので、いくら押さえつけても全く減速しません。 もの凄い勢いでゴールのほうに向かっていっても最後は自動でブレーキがかかるシステムもあるのですが、どうしても私の場合勢いが付きすぎていて、最後はひっくり返りそうになります。 |
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雨で写真が撮れなかったので簡単な絵で描きましたが、こんな風に最後のところで強制的にブレーキがかかると慣性の法則でクルンと前方に持ち上げられてしまいます。 晴れていたらきっと楽しいアクティビティーだと思います。でも雨でずぶ濡れ、霧で前方は見えないし目も開けられない。それに寒い。ズボンはビチョビチョ。手のブレーキは効かない。一緒にやっていた外人は半ズボンにツッカケを履いているという軽装のためにブルブル震えていました。 こんなキャノピーが10本弱あったのです。しつこく書きますが、晴れていたらきっと楽しかったと思います。でもこの雨と霧と寒さでは、ただの拷問です。1本1本キャノピーをクリアしていくたびに辛くて辛くて。もうさっさと帰りたくなっていました。 それでもなんとか頑張っていたら、とんでもないやつが現れました。半分バンジージャンプみたいなキャノピーです。 |
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こんなふうにジャンプしてブランブランになる |
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これがめちゃくちゃ怖い。ここの場所に到着する前からたくさんの男女の悲鳴が聞こえてきました。到着してみんながやっているのを見てもかなり怖そう。 妻が先に飛んで行きました。叫んでいました。 上の台に上がると、突き落とされました。 妻が下に降りて、次は私の番です。係りのお兄さんが「ギブアップするか?」と聞いてきました。ギブしたかったけど、オッケーと言ってしまいました。そして下に落とされました。 他のみんなは叫んでいたけど、私には叫ぶ余裕すら無く、体がフワッとなってそのまま落ちていき、下まで行くと今度は上に振り上げられ、ブランブランになりました。その時の様子を妻が小さなデジカメで撮影していました。 |
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落とされる直前 |
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落とされた直後 |
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写真手前方向から奥方向へ振り上げられる |
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かなり怖かったんだけど、怖すぎてズボンが濡れて気持ち悪いとか、顔に雨が当たって気持ち悪いとか、この時だけは忘れることが出来ました。ちなみに、靴はこの旅行のために札幌で購入したモンベルのトレッキングシューズで、足首までしっかりサポートしてくれて悪路でも捻挫しにくく、防水もしっかりしていて靴の中は全然濡れていません。 夫は青いかっぱを着ているのですが、下から見ていると丸い物体が振り子のように移動しています。まるでクレーン車に吊るされた「浅間山荘」の鉄球のようです。 このバンジージャンプキャノピーが終わった後、道を間違えてつり橋に行ってしまい、数本のつり橋を通った後最初に金具を装着したり荷物を預けたロッジに戻ってしまいました。でも道を間違えたと気づき、間違った道を戻って、更に数本のキャノピーをしました。はっきり言って間違ってロッジに戻っちゃったんならそれで終了でよかったんだけど、何故か戻っちゃったんですよねー。 キャノピーを全部終え、今度はつり橋です。風も雨も強く、状況は最悪。ボルネオで体験したつり橋に比べたらしっかりした橋だったので怖くはなかったけど、ただジャングルの植物たちの中に10本位の橋があるというだけで、当然動物もいないし、一番のお目当ての蝶の姿も全く見られなく、ただ雨のジャングルを歩いただけで全く楽しく無かったです。 こういうコンディションでは高いお金を払ってまでやるもんじゃないというのが正直な感想でした。いったいいくらしたんだろう? けっこうな距離を歩きました。前方をガイドつきの集団がいて、このつり橋ではガイドさんが見つけた、小さな小さなトカゲを1匹見ることができました。その後、クワガタ館を見つけたのですが、クローズで入れません。疲労はピークです。 |
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ジャングルの中のつり橋 |
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つり橋を渡る妻 |
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つり橋を渡る妻 その2 |
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本当に最後のゴールの近くに、蛇の館みたいのがあったので入ってみました。たくさん蛇がいましたが、特に精神的に疲労が凄かったので、そんなに面白くもありませんでした。 |
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ヘビ |
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最初のロッジにようやく戻って、近くのレストランで昼食を食べました。雨は一向に止む気配も無く降り続き、何でこんなに雨と風が強いのかと、ダークな気持ちになりました。 |
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バスの出発時間が迫っていたので、急いで昼食です。夫はハンバーガー、私はチキンサンドです。食欲もあまりなく、味わって食べている感じではなかったです。 このほかに私はマンゴージュース、妻は暖かい紅茶(ティーバックとお湯が出てきた)を注文しました。 昼食を食べ終えてロッジに戻り、ホテルまで送ってくれるワゴンを探して乗ろうと思ったら(1時に出発する事になっているのは知っていた)、先ほど一緒にワゴンに乗って来た年配の外人夫婦が隣の席で食事をしていて、「私たちはまだスープを飲んでいるから、ワゴンが来たら待っているように伝えて欲しい」と言う様な事を言っていたので。OKと返事をしておきました。 でもすぐにその夫婦もワゴンのところに来て、1時に出発してホテルに戻りました。 体がけっこう冷えていて寒かったので、バスタブにお湯を張って温まることにしました。でも、昨日の晩にシャワーに入ったときに途中からお湯が出なくなったので、節約しました。なんとかお湯が冷たくなることも無く体を暖めることが出来ました。 ホテルのある場所ではやっぱり天気は晴れているのですが雨が降っている状況に変わりはありません。しかし、雨だけではなく風も強くてどうしようもありません。天気がよければ近くで蝶がたくさんいそうな感じなのですが、この雨と風の中、蝶を探すのは不可能と判断しました。せっかくの自由時間なのに。 それで、ホテルから500mか600m位離れた場所にあるらしいモンテベルデのバタフライガーデンに行ってみることにしました。ホテルから出て、けっこうな下り坂を歩いてバタフライガーデンに行きました。途中、地元の小学生くらいの子供たちが学校帰りのようでたくさんいました。可愛らしかったです。 小学生はパーカーを着ています。寒いと感じていたのは私たちだけではないようです。この日はずっと長袖で過ごしました。 |
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