カニョネグロのジャングルクルーズ | |
(1月9日午前) | |
朝起きてすぐに外を見ました。 やっぱり天気が悪いです。がっかりしながら準備をしてレセプションに行きました。雨は降っていませんが厚い雲。6時40分にホテルのレセプション前に迎えの車が来ることになっていたので、それより少し前にレセプション前に行き、ベンチに座って待っていました。 その時です。1頭のモルフォチョウがキラキラ輝きながら飛んでいるのが見えました。 「モルフォだ!」と言って追いかけようと思ったのですが、ちょうどそれと同時に迎えの車が来てしまいました。 初めて自然のモルフォを見て感動しました。 このワゴンに乗り込む客が私たちのほかにもう一組(夫婦と思われる)いたので、モルフォを追いかけるのは諦めてワゴン車に乗り込み、ホテルのある場所から下っていきます。舗装道路に出たら、昨日アレナル湖からホテルに来た方向とは逆方向に行きました。更に道は下りで、途中にタバコン温泉もありました。タバコン温泉は今日の午後に来る予定です。 途中、あちこちに温泉があります。私たちが宿泊した山の反対側は温泉ホテルといった感じです。 しばらく走り、車が止まりました。ここで乗り換えるようです。乗り換えるまで少し時間がありました。外で待っていたらちょうど蝶が飛んできて、近くの木に止まりました。 ツアーの会社で、トイレを借り、コーヒーをいただきました。少しの時間でしたが、みんなニコニコして親切な人たちでした。朝ごはんを食べていなかったので、昨夜買ったチョコチップクッキーとコーヒーで朝食です。 スジグロカバマダラに見えましたが、こんな所にスジグロカバマダラがいるのかどうかわかりません。ここは中米ですから、もしかしたら集団越冬で有名なオオカバマダラかな?と思いながら撮影しました。 |
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ここで今日のガイドさんが現れました。K1のレイ・セフォー(南海の黒豹)をちょっとやさしくした感じの兄さんです。25歳位かな?名前はジェイソンと言っていました。 バスに乗り換え、フォルトゥーナという街に向かいました。ここでバスは止まり、更に何組かのお客さんを乗せました。 とても小さなホテルからです。自分たちは豪華な?ホテルに宿泊していますが、安宿という雰囲気です。こういう所も楽しそうかな、と思いました。 今回のバスにはお客さんが10人以上乗っています。ガイドのジェイソンが一人ひとりにどこの国から来たのか聞いていきました。ロンドンとかオーストラリアとかアメリカとか言っていました。もちろん私たちは「ジャパーン!」って答えました。 彼は「マキモノ」と日本語でいいました。そして、周りの人たちに「日本でマキモノというのはね・・・」みたい説明をしていたのですが、彼が言っているのは、寿司の巻物なのか、忍者などが持つ巻物なのか・・・。結局判りませんでした。 バスの乗客は、年齢層が高く、80代のおばあちゃんや70代位と思われる夫婦もいました。小さなホテルから乗ってきた若者2人組は、茶髪白人とアジア+南米風の黒髪青年です。見るなり夫は黒髪の青年を「インチキ臭い」と言っていました。実際は夫のほうがインチキ臭いかも。私たちはバスの一番後ろに座っていて、彼らはすぐ前に座っています。 更にジェイソンが、今回のツアーで何が見たい?って事を聞いていきました。妻が答えてくれました。 「クロコダイル!」 だいぶ標高も低くなっているような感じで、平野みたいです。この辺から雲が切れて天気になってきました。やった!晴れてきた!!! バスの乗客も「サンシャイン!!」と喜んでいます。みんな私たちと同じ気持ちだったのです。 雨で不機嫌でずっと下唇が突き出ていた夫も笑顔になっています。 今回行くカニョネグロという所はニカラグアとの国境らしく、念のためパスポートを持っていくようにとホテルの人に言われたくらいです。ニカラグアって国がどんな国かは全くわかりませんが、もしかして拉致されて殺されるとかの可能性もあるのかな?とか思っちゃいました。 バスは一度休憩タイムで止まりました。商店やレストランがあるちょっとした街でした。 バスを降りてビックリしました。かなり大きなイグアナみたいな動物が、川が流れている所の脇に生えている木に何頭もいたのです。 しばらく見ていたのですが、二人とも飽きてしまいました。奥にちょっとだけ住宅があり庭に花が咲いていたのでそちらのほうへ行きました。 |
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こっちを睨み付けている。怖い |
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顔。恐竜みたい |
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矢印のところにいます。1本の木に10頭位いたかも |
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ここで私は蝶探しをはじめました。数日ぶりにせっかく晴れたので、ちょっとでもチャンスがあると蝶を探したくなります。それで見つけたのがこの蝶。 |
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ボロだけど綺麗 |
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この場所で撮影できたのはこの蝶だけ。 小さなスーパーがあり、そこで飲み物とリング状のスナックを買いました。バスに乗る時、ジェイソンがそのお菓子を見て「グットチョイス!」と言ってくれました。 トイレ休憩が終わってバスに乗り込み、目的地に向かいます。だんだん田舎風な感じになってきて、バスのスピードも上がります。バスの中ではジェイソンが色々な説明をしてくれています。ほとんど何を言っているかわからないのですが、彼の英語は聞きやすいです。きっと丁寧に話してくれているのだと思います。 そうしているうちにバスが道路上で止まり、少しバックしました。何かいたようです。 いた動物はナマケモノ。こんな動物園でしか見たことがないような生き物が道路脇の木にいます。さすがコスタリカ!晴れてきたせいもあってとても楽しくなってきました。 ナマケモノをカメラで撮影したかったのですが、バスの窓が開かなかったので、仕方なくバスの窓を挟んでの撮影になりました。今後、バスの中からの撮影は窓を挟んでになります。 一番後ろの席にするんじゃなかった・・。 |
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アゴが痒いのか、しきりに長い爪でポリポリしてた |
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バスは更に進み、また止まりました。今度はサルの登場です。 |
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木の上にいたサル。顔が見えないのでトリミングして見ると・・・。 |
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こっちをガン見してる!!しかも怒ってる? |
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更にバスは進み、砂利道に入りました。窓の外を見ると蝶がたくさん飛んでいます。黄色い蝶が多かったと思いますが、バスを降りて歩けばたくさんの蝶が見られそうです。もうこの際ジャングルクルーズはいいから、ここでバスを降ろしてほしいと思いましたが、そんな勝手なことは出来ないと諦めました。 「降ろせー!俺は蝶を撮りたいんだ〜!!」 今回、ホテルから一緒に来た夫婦は鳥屋さんみたいで、大きなレンズを付けた一眼レフを持っています。この夫婦、鳥がいるたびに大声を上げてバスを止め、満足するまでパシャパシャ撮影します。すごく嬉しそうなんだけど、なんか腹が立ってきます。こっちは我慢してんのに。 でもしょうがないから、バスが止まるたびに私も鳥を撮影しました。 |
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説明するガイドのジェイソン。グレーの帽子を被っているのが鳥屋オヤジ。 小腹がすいたので、先ほど買ったリング状のスナックを食べようと足元に置いたリュックを見ると、上部に黒い髪の毛がたくさんついていました。「うわぁぁぁぁ!これじゃぁ、触れないよ〜」。犯人は右の写真のインチキ君です。そういえば、しきりに髪の毛を撫でていました。勘弁してよ・・・・。 なんとか髪の毛を取り去り、お菓子を食べたのですが、小麦粉と塩を混ぜて焼いただけの味気のない物でした。二人とも1個食べて、手が出ませんでした。さっき「グットチョイス」って言ってたのに。 |
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シラサギ? |
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オナガカラス(仮) |
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メジロインコ(仮) |
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これ、ジェイソンが何だかって言ってたけど忘れた 「カラカラ」 |
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ハシブトツル(仮) |
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ここで、みんながバスを降りて撮影しだしました。チャンス到来!私も急いでバスを降ります。でも私は鳥でなくて蝶を探しました。蝶を探しながらもついつい鳥も撮っちゃいました。 |
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浮気しちゃいかん!短い時間に蝶を探して写真を撮りたい!そう思って探したのですが、ちょうど場所的に草原って感じだったので、シジミとセセリを1頭ずつ撮影できただけでした。ふと見ると、もうみんなバスに乗っていて、私待ちの状態。急いでバスに乗りました。 |
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シジミ |
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セセリ |
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バスは進みだしますが、鳥がいるたびにあの夫婦が大声を上げてバスを止めます。 もう鳥はいいんだよ!! 夫はバスが止まるたび大きな声で「もういい加減にしろよ!早く船に乗ろうぜ!俺は蝶が見たいんだ〜!」と日本語で叫びます。日本語でも大体何をいっているのかわかると思います。夫のほうがインチキ君より危ない人になっています。 |
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コウハクバネガラス(仮) |
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水辺に4羽の鳥がいました。サギが多いみたいなんだけど、この4羽、全部種類が違うらしいですよ。鳥屋のオヤジ、大興奮してシャッターを切ってました。 |
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そうこうしながらもバスは進み、ボートツアーの場所に到着しました。ここで少し待機するようでした。ボートツアーが終わった後の昼食もここで食べるようで、フルーツのジュースも飲み放題でした。 私はボートに乗るまでの短い時間でも蝶の撮影をしたかったので、妻に荷物を預けて付近をウロウロしました。しかし、見つけられるのは先ほどイグアナがいた場所で撮った蝶ばかり。 そろそろ妻の元に戻ろうとしたとき、妻が私を呼んでいました。 ジュースを飲んでいると、キラキラ光る青い蝶が2頭飛んでいました。 そこで、辺りを歩いてみると、目の前の葉にモルフォらしき蝶が止まっています。ビデオで撮っても近づいても逃げていかないので、夫を探しました。 「モルフォがいるよ!」 えっ!モルフォ!!? びっくりして妻の元に行くと、すぐ近くに青く輝く綺麗な蝶がいました。 「なかなか動かないみたいだから焦らなくても大丈夫だよ」と妻が言いました。 とりあえず一枚撮影しようと思ったのですが、何か変です。 「これモルフォじゃないぞ!」と思ったのですが、モルフォじゃないなら何よって言われてもわかりません。タテハみたいです。 でもモルフォじゃなくてもこの蝶、凄く綺麗。とりあえず1枚撮影しました。それが下の写真です。 |
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真っ青に輝いていて綺麗すぎ!! |
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更に徐々に近づきながら撮影します。警戒心が強くないのか、本当になかなか逃げません。羽の青く光っている部分はモルフォチョウや北海道でも見られる数種類の蝶(ゼフなど)と同じく、光の反射によって青色だけ見えるようになっているようですが、シャッタースピードが遅いと白く飛んでしまいます。今はとにかくたくさん撮影しておいて、後からダメなものを削除すればいいと思い、たくさん撮影しました。 |
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羽の色も綺麗だし、新鮮な個体だ! |
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シャッタースピードが少しでも遅いとこの写真みたいに青い部分が白トビしてしまう |
裏面の模様 |
この蝶が珍しいのか一般的なのか、それはわかりませんが、こんな綺麗な蝶の写真を撮れて大満足です。見つけてくれた妻に感謝しました。 そして私たちは船に乗り込み、ジャングルクルーズに出発しました。船など乗らずに蝶の写真を撮っていたいという気持ちもありましたが、まだ旅行中にチャンスはあるだろうと思って船に乗りました。 船が出発してすぐに現れたのはワニです。野生のワニが住む川なんですね、ここは。間違っても船から落ちないようにしないと。そういえばジェイソンが「船から手を出すな、ワニに噛まれるかも」とか言っていたような気がします。 |
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ワニ |
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このクルーズでは私が一眼レフで撮影、妻はデジタルビデオカメラで撮影しながら、色々な動物を見ました。ワニは本当に多くて、ワニが上陸できるような場所があれば必ず1頭はいるという感じ。最初に見たときにはびっくりしたんだけど、これだけ多いとすぐに飽きちゃいます。 ジェイソンだけでなく、乗客が次から次へと動物や鳥を見つけます。そのたびに、あの木のレフトだライトだと説明してくれるのですが、どこにいるのか見つけられません。いくつかは見落としてしまった動物もいます。 私は全然発見できませんでした。 |
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ワニの次に多かったのはこの鳥。首が長くて羽を広げて体を左右に振ってダンスしているようでした。 川岸や、この写真のように水から木の枝が出ているとこの鳥がいました。形は似ているけど色が違うのが何種類かいたような。 |
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こんな感じのジャングルの川を船が行く |
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船の周りを小さな鳥が素早く飛び回っていて、それが上の写真の鳥です。ジェイソンが「スワロー」って言っていたのでツバメの一種なんだと思います。 他の船が「蛇がいるよ」って教えてくれたので、その場所に行ってみました。そしたら大きな蛇がいて、船長が船を対岸に止めて船から降り、ヘビを捕まえに行ったんです。蛇は葉っぱの上で休んでいたんだけど、そこに船長の手が近づいたときの写真が上のもの。この後船長は蛇を捕まえて引きづりだし、私たちのほうに向かっていきなり投げてきました。 |
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手を出して捕まえようとする船長。危ない!! |
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舌を出す蛇。胴体が太いので、何か大きな獲物を食べたのかも。 |
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太さは私の手首ぐらいあり、長さも2m近くありそうです。夫は「船長が噛まれる瞬間を撮るんだ!」なんて言ってたくせに、こちらへぽーんと投げた瞬間「怖〜い!怖〜い!」を連発しています。誰よりも怖がっていました。 もちろん、私たちは船の上にいて、船長は船の下(地面)にヘビを投げたので安全です。しかし、いきなりヘビが私のほうに向かって来たように見えてかなりビックリしました。その時の様子がを妻がデジタルビデオカメラで撮影していて、ビックリして叫んでいる私の声がしっかり記録されていました。恥ずかしい。 ヘビは一旦水の中に逃げ込んだ後、自力で泳いで岸に行きました。それを鳥が狙っています。(下の写真)ヘビがけっこう大きかったので、もし鳥が突いてもヘビのほうが勝つなと思っていたのですが、結局鳥はヘビを攻撃しませんでした。 ヘビが泳ぐのを初めて見ました。 |
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船の中の様子 |
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手前の人が鳥屋。奥のおじいさんも凄いレンズで撮影 夫「金に物を言わせてる」 |
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右下にへばりついている黄緑の物体。バシリスクだそうです。 |
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カワセミみたいな形の鳥。素早い。 |
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川で家族と思われる人が釣りをしていた。 我々に手を振ってくれた。何が釣れるのかな? |
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サルが近くにいた。表情豊か |
何かを齧っている所。 「硬いなぁ」って言ってるみたい |
木の枝にコウモリがたくさん |
拡大するとこんな感じ |
亀。ミドリガメの大きい感じ |
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1時も過ぎ、お腹が空いてきました。もうすぐ船乗り場へ到着という所で鳥屋が「バード!」 と指差します。それを見た夫「ハラ減ってるんだ!早く戻って昼飯食おーぜ!」とまた大声でブーイング。 写真で紹介しているのは一部ですが、こんな感じで動物たちがたくさんいてとても楽しかったです。天候も良くて暖かくて。川の両岸の森を見ると、蝶もかなりの数が飛んでいました。モルフォチョウと思われる蝶も何回か目撃しました。ジャングルクルーズ、楽しかったんだけど、せっかく晴れたので蝶の撮影もしたかったので、ちょっと複雑。毎日晴れていたらこんな事考えなかったと思うんだけど。 でも、よくディズニーランドとかでジャングルクルーズとかいって船に乗って模型の動物を見て周るやつあるじゃないですか。今回はあれのリアルバージョンというか、これが本当のリアルジャングルクルーズだぜ!!と思いました。ワニを見て驚き、蛇が来て恐怖が走り、船の周りをツバメが飛んで、近くのサルは怒ってる。 こんな経験は日本じゃ絶対に出来ない事で、貴重な経験をしたと思いました。 この旅行で初めての快晴です。暑い日差しを浴びてのクルーズ。最高です。日本へ帰ってからディズニーランド帰りの親子連れが多数いたのですが、心の中で「私たちは本物を見てきたんだからね」って、ちょっと優越感を勝手に感じていました。 ジャングルクルーズを終え、昼食。 船に乗る前に3種類のメニューがありどれがいいか選ぶことになっていました。 「ビーフランチの人〜」「は〜い」と手を上げたのは夫だけ。 「カントリーライスの人〜」「は〜い」。私を含め7・8人。 それ以外は「ベジタリアンランチ」でした。 |
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「カントリーライス」は、お肉や野菜の五目ごはんでした。パラパラのご飯は苦にならないので美味しくいただきました。ただ、横に付いている黒いペーストは、美味しくない訳ではないのですが、何で出来ているのか全くわからず、あまり進んで食べませんでした。 夫の渦巻状の物は、またまたマッシュポテトです。 私が食べたビーフは牛というよりも「牛筋」って感じでした。 マッシュポテトももう飽きた・・。 昼食後、また少し時間がありそうだったので、蝶探し。でも新しい蝶は見つけられませんでした。先ほど撮影した青くて綺麗なタテハはまだ飛んでいて、2頭が落ちて腐った木の実を吸っていました。近づいて撮影し、手を伸ばしたら触れそうでした。あまりに綺麗なので、手で採集して持ち帰っちゃおうかと思ったのですが、ギリギリのところで逃げられてしまいました。 |
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腐った木の実を吸う青くて綺麗なタテハ |
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その後バスに乗り込み、カニョネグロを後にしました。来た道を戻ってフォルトゥーナの街でインチキ臭い人とかを降ろし、私たちはタバコン温泉前で降ろされました。この時点で夕方の4時くらいになっていましたが、夜の9時頃までタバコン温泉で楽しむことになります。 |
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