サンホセからアメリカ、ダラスへ
(1月13日)

 朝、目が覚めて外を見るとまずまずの良い天気です。今日はアメリカに行かなければならないので何も出来ません。こういうときに限って良い天気になるのってなんとも腹が立ちます。だけど、私たちがサンホセに来る前にいた方向は厚い雲に覆われているようで、もしかしたらサラピキは今日も雨だったかもしれません。

部屋の窓から見た今朝の天気

 まずは朝食。ここはホテルのレストランで食べました。
 今までの朝食とは違い、種類も味も素晴らしかったです。
 ワッフルの機械があり、一枚ずつワッフルの生地が用意されています。レストランのおばさんに手伝ってもらい、メープルシロップたっぷりの焼きたてワッフルをいただきました。最後の豆ご飯もしっかり食べました。


 朝食の後、妻と部屋に戻りましたが、私は一服しようと思って外に出ました。外で一服しているとどうも警察らしき人と,,、日本で言う白バイ(コスタリカでは白くないけど)が止まっていました。

 何でホテルの玄関付近で警官がいるのかよくわかりませんでしたが、バイクがちょっとカッコよかったので近寄ってみました。

 警官に「オラ!」と挨拶をして、バイクの写真を撮影させて欲しいとお願いしてみると、簡単にOKしてくれました。簡単にOKしてくれたので、警官もバイクと一緒に写したくなり、お願いしたらこれまた快くOKしてくれました。

 このような交流があるといつも思うのは「外国の人たちはみんな気さくだ」という事です。日本人は愛想も悪いしムッとしているし、知らない人に話しかけても無視される事だって珍しくないじゃないですか。だけど、外国の人たちはみんなフレンドリーです。

 写真を撮らせてもらってお礼を言うと、この警官が何か言ってきました。なんだろうなと思って聞くと、「銃は撮らなくていいのか?」って言ってます。

 銃??そんなもの持ってるなんてわからなかったけど、見ると大きな銃を持っています。日本の警官に銃を見せてくれと言ったら多分怒られると思いますが、この警官は自分から見せてくれました。

 せっかくなので、銃を撮影させてもらいました。

普通の鉄砲じゃないぞ!!何だこれは??

 凄い銃です。機関銃か?と思いました。警官は「あんた、銃が好きか?」と聞くので、「いや、怖い」と言いました。

 すると更にこの警官、この銃から玉を抜き出して見せてくれました。もう日本の常識では考えられません。一方でここはホテルの敷地内だし、それだけ安全であるという証拠なのかもしれません。それにしてもサービス精神旺盛です。嬉しくなります。

 警官は玉を取り出し、この玉は9mmの玉であり、一度に25発装填出来るという事を教えてくれました。

銃の玉

 ちょっと仲良くなったような気がしました。私は自分が日本人で、今日コスタリカから帰ると言いました。

 すると警官は何か言っているのですがその中に「カラテ」という言葉を聞き取れました。空手の事を言っているのだと思い、適当に空手の型をやってみました。そしたら警官は喜んで、更に日本語で数字を数えだしました。

 「イチ、ニイ、サン、シー、ゴー、ローク」

 7から10までは私も一緒に言いました。

 10まで言い終えてから「イエーィ!」って握手しました。コスタリカの最後にとても良い思い出を与えてもらいました。

 警官にお礼を言ってホテルの部屋に戻り、妻に報告しました。とても羨ましがっていました。

 夫が警官と遊んでる?間、部屋で荷造りをしていました。何気なくつけたTV(CNN)のニュースを見ていると、今朝どこかで地震があったようです。建物が崩れ、怪我をした人たちが映っています。地図を見ると近くのようなので驚きました。この時点では、ジャマイカあたりで地震があったと思っていました。きっと日本でみんな心配しているのではないかと思いました。

 その後、レンタカーの返却です。レンタカー屋さんの人が来て車の確認をしました。レンタカー屋さんが自分の名前を日本語で書いてくれと言うので、なんて言う名前だったか忘れちゃいましたが、その時に聞いた名前をカタカナで書いてあげました。

 その時に妻も一緒だったのですが、まだ警官がいたので、「彼女は私の妻です」って紹介しました。

 8:30に迎えの車が来ました。ホテルをチェックアウトして車に乗り込み、空港方面に向かいました。そして、空港近くのホテルで加瀬さんと会いました。

 加瀬さんは私を見るなりなぜか爆笑していました。何だと思ったら、私がアロハシャツを着たいたのがツボにはまったらしいです。いつもこんな格好なんだけど、コスタリカでは珍しいのかな??

 加瀬さんはさわやかな白のシャツにBMW、夫は真っ赤なアロハシャツ。

 加瀬さんとはホテルで待ち合わせと言っていたので、喫茶店でも入って少しゆっくりするのかな?と思ったのですが、実際はそんな余裕の時間は無かったようです。車が停止してドアを開け、握手をしてから私はスーパー懐中電灯を加瀬さんに渡し、加瀬さんからはテレビ局に渡すCDかDVDを2枚もらい、ほんの少しだけの会話で別れました。旅の報告もしたかったのでちょっと物足りなかったです。

 懐中電灯の他に、日本から持ってきた「味ぽん」とホテルの中で読んでいた井坂幸太郎の小説も渡しました。特に味ぽんを喜んでくれました。海外旅行には、味ぽん、ゆずぽんがオススメです。硬い肉にも、臭い魚も美味しく食べられるし、サラダにギトギトのドレッシングをつけなくても、味ぽんがあればあっさりサラダになります。でもコスタリカでは必要ありませんでした。
 この大雨でコスタリカ国内で避難しているところもあると話してくれました。


 車が空港に向けて走り出し、少しした所で運転手の携帯電話が鳴り車が止まりました。運転手は誰かと少し話して電話を切りました。そのあと、

 「カセがここに来る」と言いました。

 今別れたばかりの加瀬さんがまたここに来るって何の用事だろう?と思ったのですが、加瀬さんがすぐに来てわかりました。

 「すいません、サラピキのナイトツアーのキャンセル代を払うのを忘れていました。一番大事なことを忘れてしまい、このまま帰ったら川久保にどやされるところでした」と、ツアーのキャンセル代50ドルを渡してくれました。

 ここで本当に加瀬さんとはお別れし、私たちは空港に行きました。

 空港のアメリカン航空のカウンターでチェックインしようとしたところ、係りの人に何か言われて通してもらえませんでした。係りの人は入り口方向を指差していました。

 何で通してもらえなかったのかよくわからず、どうしようかと思ったのですが、私は思い出しました。川久保さんが送ってくれた日程表に、「コスタリカを出国するときに、出国税一人27ドルを払ってください」と書いてあったことを。

 妻にそのことを言い、出国税を払う場所を見つけてお金を払い、更に何か書類を書かされてようやくチェックインカウンターまでたどり着きました。

 そこで、スーツケースの重量を測ったときに係りの女の人が冷たく私たちに言い放ちました「ヘビー 50ダラー」

 えー!重量オーバーで追加料金50ドルだって!!うっそーん。

 勘弁してくれと言いたかったけど、どう言えばいいかわからずに50ドル払いました。更に冷たい女の人は言います。

 「このお金はサンホセ〜アメリカまでの追加料金で、荷物の重量を減らさないとアメリカ〜東京まではまた追加料金がかかる」と。

 ふざけんな!今せっかく加瀬さんからもらった50ドルがあっという間に吹っ飛んでいきました・・・。

 私の荷造りが失敗でした。夫はアメリカン航空の女性を「ハイジに出てくるロッテンマイアーさんみたいだ」と言っています。

 出国手続きも終わり、夫を待合室に置いて売店で買い物をしました。そこでフラメンコギターのCDやコスタリカの鳥と花のガイドブックを購入しました。
 私たちの座席が前後だったので、搭乗口のカウンターにダメもとで座席の交換をお願いしたところ、あっという間に並び席のチケットをくれました。ラッキー!

 飛行機に乗りましたが、私たちの席は中央側のため、外の景色は見られませんでした。

機内でもらったジュース
トニックウォーターと
ダイエットペプシ

出された機内食
食べ物の向こうにあるNEWTONを
見ながら過ごしました。

 ついにコスタリカとお別れです。「楽しかった〜」という気持ちよりも「悔しい」という気持ちのほうがかなり強く残念でしたが、それなりの思い出も作ることが出来ました。

 約4時間くらいでアメリカのダラスフォートワース国際空港に到着しました。
 ここから成田へ行く飛行機は明日なので、近くのホテルで1泊します。

 到着後、入国審査にすごく時間がかかりました。審査のカウンターはたくさんあるんだけど、半分以上閉まっていました。それでもやっと自分たちの番が来たときには比較的簡単に通過することが出来ました。

 審査が終わるまで1時間近く待ちました。辺りを見渡しても日本人はいません。そこで、日本人の団体発見!50代ぐらいの男女7〜8人でおじさんには「上田」というネームが付いていました。どこに行ってきたのでしょう。チェックのシャツに額にはバンダナが巻かれていて、みなさん独特な服装でした。登山家?

 荷物を受け取り、ここからホテルに向かいます。テキサス州なので、カウボーイハットみたいのを被ったボランティアかアルバイトのお爺さんが多いです。案内係りの仕事だと思います。

 その一人のカウボーイハットを被ったお爺さんにタクシー乗り場を聞き、空港から外に出ました。

 すぐにタクシーが見つかりました。細めの黒人のドライバーだったのですが、スーツケースがヘビーだということを伝えると、それをトランクに入れるのに「お前も手伝え」と言われ、一緒にスーツケースをトランクにしまいました。
 こんなちょっとした交流でも楽しいです。

 ドライバーに行き先のホテル名を伝えると、「27ドル」と言われました。メータータクシーなのに最初から値段を言うなんてかなり怪しい。でも荷物も積んじゃったし、他にタクシーもいない。27ドルって言ったら2500円位だけど、アメリカのタクシーの値段の相場もわからないし、まぁいいかと思って「OK」と言って交渉を成立させました。

 メーターで走ると会社にお金を取られるけど、交渉してメーターを使わずに走れば、売り上げの全部を自分の懐に入れることが出来るんだと思います。

 空港自体がバカ広いので、実際に走った距離はけっこうあったと思います。27ドルと言われればまぁそんなもんかなと思えるけど、今思えばちょっと値切ってみればよかったかな?25ドル位に。
 ご機嫌な曲が流れる車内でした。

タクシーの車内から撮影

 私たちがダラスで宿泊するのは、ハイアットというホテルです。ホテルに到着してチップ分1ドルを足して28ドル払いました。

 ホテルの前には、空港送迎バスが止まっています。電話で呼ぶことができたのかもしれませんが、今回は自信がなかったのでタクシーを利用しました。明日はこれに乗ろうっと!

泊まったホテル
 こじんまりとして、可愛らしいホテルです。

 このホテルは自動チェックインというシステムで、機械にクレジットカードを差し込んだりしてリザベーションの確認を取ったり、希望の部屋の種類を選択したりします。ちょっとやり方がわからなかったのですが、ホテルの人が来て親切に教えてくれました。

 部屋は最上階でしたが、これまた広くて、この旅で一番高級感があり広い部屋でした。

 今回の旅で、妻はダラスに泊まるこの時に、狙っていたことがありました。ダラスにはかなり大きなショッピングモールがあり、そこでお買い物を楽しみたかったようです。入国審査に時間がかかってタイムロスをしたけど、なんとか時間が取れそうだったので、行ってみる事にしました。
 それにしても、そのショッピングモールがホテルの目の前にあります。妻はその事を知っていてこのホテルを予約したらしいです。

 ホテルの人にショッピングモールが終わる時間を確認し、二人で歩いて行きました。本当にバカでかいショッピングモールでした。ホテルの部屋といい、空港といい、ショッピングモールといい、車といい、人といい、ここは何でも規模がでかいです。

 ショッピングモールには凄い数のテナントが入っています。服屋さん、靴屋さん、食べ物屋さん、おもちゃやさん、CD屋さん等々。

 最初入ったところは家電屋さんでした。日本では見かけないような大きい冷蔵庫が売っていて面白かったです。

 そのまま進んで少し行くと、妻のお目当ての洋服やさんがありました。自分は興味なかったけど、一緒に入らされました。妻が何点か服を選んでいるのですが、あれもこれもとたくさん選んでいます。私は、「この先もたくさん店があるんだから、ここで一気に買わないで少し見て歩いたほうがいいんじゃないの?」って言い聞かせ、ちょっとだけ買って店を出ました。あんまり長居されたら疲れちゃうから。

 ホテルでモールの地図をもらって、行きたいお店を調べておきました。日本でも人気の「バナリパ(バナナリパブリック)」「フォーエバー21」「アバクロ」「アメリカンイーグル」などなど、あちこちでバーゲンもしています。
 初めに「バナリパ」へ入り、欲しい服がたくさんありましたが、夫に言われ、セーターとカーディガンの2枚を購入。でもそれ以降気に入ったものが見つからず、結局疲れてしまい私の買い物は2枚で終わってしまいました。

 「フォーエバー21」は雑誌などで話題になっていますが、実際に見てみると「しまむら」と同じ感じがしました。普通は同じ物をサイズ別においてあるのですが、スカートも上着も何でもぐちゃぐちゃにぶら下がっています。床のダンボールには雑貨がドサッと入っていたりで、時間があれば宝探しのようですが、見ているだけでクラクラしてきます。

 ウィンドーに飾られている洋服も、アメリカのドラマに出てくるようなドレスだったり、胸元が開いたワンピースだったりで、「1枚記念に欲しい」と言ったら「胸がカパカパになるんじゃないの?」と言われてしまいました。


 一通り見て歩くのですが、とにかく広くて嫌になります。でも実は私もここで靴を買う計画をしていました。靴屋さんもたくさんあります。

 私が狙っていたのはアメリカのメーカーで「レッドウイング」という革靴です。最初に入った靴屋さんでは見つけることが出来ませんでした。

 ショッピングモール内の通路はけっこう広くて、子供用の汽車が走っていたり、警備員は皆、セグウェイに乗って巡回しています。乗ってみたかったです。

ドレス屋
モール内を走る汽車


セグウェイで巡回する警備員

 大体1週してみました。
 このショッピングモールには食べ物屋さんもあるので、ここで夕食にする事にしました。せっかくアメリカなので、ステーキでも食べようと思い、食べ物屋さんを見て歩きました。フードコートのようなところもあり、色々な食べ物を売っています。
 ある店のお姉さんが試食を勧めてきました。どうも中華料理の店ですが、酢豚みたいなものを試食させてくれました。そしたらこれが最高にうまい!!何でアメリカで中華よ!と思いつつも、ここで料理を注文してしまいました。でも、少しだけ食べて後でまたステーキを食べようと思ったのですが、やっぱり一人分が大きくてご飯など3品セットでした。
 一人分を二人で食べても十分お腹いっぱいになってしまいました。

 食事もアメリカンサイズ。炒飯は、お玉でよそってくれたのですが、1杯目「山盛り!」、2杯目「もう、いいよ!」、3杯目「やられた!」というほどの盛の良さです。これじゃ、体も大きくなると思いました。後で他のお店で食べようと言っていたのに、満腹になってしまいました。

アメリカで食べてしまった中華。
でもとても美味しかったです。
「PANDA EXPRESS」最高!

 ここのフードコートにはメリーゴーランドなんかもありました。

 食事を終え、更に見て歩きました。ゲーセンもあったので入ってみました。日本で10年位前に流行したようなゲームがたくさんありました。もちろん見たことの無いゲームもありました。本当はちょっと遊んできたかったけど、時間の関係で諦めました。

 歩いていると革靴専門店がありました。ここなら狙っていたレッドウイングのブーツが買えるなと思いました。職場の同僚でレッドウイングのブーツを持っている人がいて、その素晴らしさをいつも聞いていました。せっかく本場アメリカに来るんだし、輸入する手間が省ける分安く売っていると思ったので、「アメリカで買ってくるねー」って言っていたのです。

 革靴専門店に入ると、店の人が寄ってきました。なので私は「レッドウイング!」と言いました。店の人は「???」って感じの表情です。通じなかったかな?と思い、もう一度「レッドウイング」と、今度は英語の発音っぽく言ってみました。しかし通じません。

 私は自分自身に疑問を持ちました「レッドウイングでいいんだよな?もしかして違う名前だったっけ?」と。
 でもどう考えてもレッドウイングしかないと思ったので、もう一度言いました。

 店員さんは「レッドウイングってどういう意味?」と聞いてきました。知らないの??

 仕方なく私は「Red is color」と言いました。すると、「あぁ赤の事ね」と店員さんが言い、更に私は続けて鳥の羽のジェスチャーをして「Wing Wing」と言いました。

 「それはメーカー名かい?」と聞かれました。「はい、ブーツメーカーです」と答えると、ブーツコーナーに案内してくれました。しかし、どこにもレッドウイングのブーツは置いてありませんでした。そして私はレッドウイングのブーツを買うのを諦めました。
 アメリカでレッドウイングのブーツを買う作戦、失敗・・・。

 歩いているときに美味しそうな飲み物やさんを見つけて、こんなものも買ってしまいました。

手前が妻の。奥が私の

 マイケルジャクソンのCDが欲しいと妻が言うので、CD屋さんにも行きました。金髪のお姉さんが出迎えてくれました。「マイケル・ジャークスン!」と英語っぽく言うと、お姉さんはマイケルコーナーに案内してくれました。
 最初出されたのは映画になった「This is it」のCDでしたが、これはDVDを買う予定なので、これではなくてベストアルバムを見せてくれとお願いし、お姉さんのオススメを購入しました。自分の英語が片言で、あまり通じないのはわかっていたので、お姉さんに、

「自分たちは日本人で、さっきまでコスタリカにいたんだけど、ダラスには東京に行くために乗り継ぎで一泊だけ滞在しているんだよ」と言ってみました。

 お姉さんは「あら、そうなの!!」という感じのことを言いました。

 自分の英語が一発で通じてかなり嬉しく、妻に自慢しました。

 夫「英語楽しい〜!」


 それから、本当はステーキを食べたかったんだけど、お腹いっぱいで食べれないので、ホテルに戻ってから食べるおやつ代わりに鳥の照り焼きみたいのを買う事にしました。これも試食で食べたのが美味しかったので。パンダエキスプレスではない店です。

 店の兄さんに「テイクアウト OK?」と聞いたのですが全く通じませんでした。何度言ってもわかってもらえなかったので、さっき妻に自分の英語力を自慢したばかりなのに落ち込みました。それでも最後はお持ち帰りようのパックに入れて持たせてくれました。

 夫「何で通じないの〜?」

 それからジュースも買いました。ジュース2本とミネラルウォーター1本。値段がやたらと高かったです。

 

鳥の照り焼きとジュース
後ろの缶は「モンスター」というちょっと酸っぱめのデカビタCらしい
コスタリカにもあり、夫のお気に入り
 
 ホテルに戻り、妻は荷造りです。また制限オーバーで追加料金を取られてはたまりません。手荷物用のリュックになるべく重たいものを詰め込んで、2つのスーツケースの重さのバランスもとります。それにしても部屋が広いので、スーツケース2つ広げて楽々に荷物の詰め替えが出来ます。

 夫のリュックには圧縮した汚れた洗濯物がギッシリ。私のリュックにはカメラ一式。持込だけでかなりの重さです。
 部屋にヘルスメーターが無いので、持ち上げて「これぐらいかなぁ」と言いながら調節しました。50ポンド(23kgぐらい)

 これで大丈夫?と思っても、実際に重さを計測できないので大丈夫かどうかわかりません。でも出来ることはしました。

 少し時間があったのでホテルのロビーに行きました。ここで妻はワインを飲んで、私は一服しようと思ったんだけどライターが無い。そう言えばコスタリカの空港で没収されていたのです。

 ロビーはアットホームな感じで、簡単なカウンターがあり、アルコールやおつまみも作ってくれます。ショーケースにはサラダやサンドウィッチ、ハンバーガーが並んでいます。最後の夜なので赤ワイン(カヴァ)を飲みました。TVでは地震のニュースがずっと流れていて、他の宿泊客もワインを飲みながら、ニュースを見ています。

 フロントの人にライターを借りてホテルの外の喫煙所へ。一人でタバコを吸っていたのですが、気付いたらオッサンがいました。びっくりしました。

 オッサンは私に話しかけてきましたが、何を言っているかわかりません。「英語、あんまりできないです」というと、オッサンはそれでも何か言っています。空を指差して「クラウド」って言ってました。天気があまり良くなくて寒いというような事を言っているとわかりました。

 私は「私は日本人なんだけど、雪の世界です。1m積もっています。今夜のここはとても暖かいです」と英語でいいました。するとオッサンは、驚いて「それは失礼しました」って感じの事を言ってくれました。

 実際には私も暖かいとは感じていなかったし、雪だって1mも積もっている場所は限られるんだけど、ちょっとオーバーに言ってしまいました。

 フロントに戻り妻がワインを飲み干すのを待ってから部屋に戻る前にジュースを買いました。でもこのジュース、栓抜きが無いと開けられないみたいです。フロントの人に「How to open?」と聞いたのですが理解してくれません。すると、近くにいた他のお客さん(アメリカ人)がフロントの人に「How to open?」と私が言ったことと同じ言葉を正確な英語の発音で伝えてくれました。フロントの人にはわからなかったけど、このお客さんは私の言ってる英語が理解できたみたい。

 フロントの人はちょっと不思議な顔をしてから私が持っているジュース私から取り、クネッと栓をひねったら栓が開きました。普通にねじれば良かったみたい。英語を英語で通訳してくれたお客さんと二人で笑いました。

 部屋に戻りテレビをつけると、どこのテレビでも崩れた建物や怪我をした人、死んだ人などが放送されています。地震のニュースです。朝の時点では「どこかで地震があったみたいだよ」って言う妻に対して、私は「どっかの国の昔の内戦か何かの映像じゃないの?」って思っていました。

 でもやっぱりどこのチャンネルもこの映像ばかりで、本当にどこかで地震があったようです。テレビを注目していると、地震があった場所がわかりました。ハイチです。

ホテルのテレビ映像
HAITI EARTHQUAKEって書いてある。
ちなみにこの旅でホテルの部屋にあったテレビは全部韓国のLG
日本頑張れ!
 今朝の5時に地震があったのに、もうアメリカ軍などが救援に行ったとか、クリントン長官の記者会見とかがやっていました。現地からの生中継もずっと流れています。
 もし、韓国でこのような大地震があったら、日本政府は今回のアメリカのように対応できるのかなぁと思いながらニュースを見ていました。


 どうやらハイチでは大変な事になっているようだと、このとき初めて理解できました。
 ホテルの部屋の窓から外を見ると隣のマリオットホテルの駐車場などが見えるのですが、そこに掲げられている星条旗が半旗になっていました。もしかしたらハイチの地震で亡くなったりした方たちへの弔意の半旗だったのかもしれません。
 

 寝る前に妻がホテルの時計を見たらZENITHの時計でした。妻が普段使っている腕時計と同じメーカーの時計ですが、ホテルの目覚ましにZENITHを使っているなんて初めて見ました。

 いよいよ明日は日本に帰国です。たった一泊でしたがアメリカを楽しむ事ができました。

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