暖かい雨
(トレジャーアイランド4日目 1/5)
朝、目が覚めて外を見ると、昨日の雨が降り続いていました。降り方は弱まっていましたが、本州の梅雨のように深々と、ジメジメとした雨です。 今日は雨が降らなかったら一日中シュノーケルをして遊びたかったので残念でした。ライフジャケットの威力を知り、船着場近くのジャンプ台のほうまでシュノーケルで行ったり、魚に餌をあげたりしたいと思っていました。 明日の朝、トレジャーアイランドを離れるということもあり、今日の雨は本当にがっかりです。 仕方なくトレジャーアイランドに咲いている花の撮影をしたり、ビーチを歩く外国人夫婦の写真を撮影したりして過ごしていました。 せっかくトレジャー最終日なのに、雨です。トレジャーでは、ツアーとは違い全てが自由時間なので、自分たちの気分にまかせ、のんびり気ままに過ごしてきました。でも、雨期とは言えここまで雨が長引くとは思いもせず、やっと紫外線との付き合い方も分かってきて「最後におもいっきり遊ぼー!」と思っていたのに、とても残念でした。 |
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
実は日焼けをして真っ赤になった頃から、少々夏ばて気味になっていました。今回の旅行のメインはこのトレジャーアイランドでの滞在ではありますが、明日はビチレブ島に移るし、更にまだ時間もあるので、今日は残念だけどおとなしくしてようかと思いました。 しかし、しばらくすると雨の勢いが更に弱くなってきました。 1月に帯広で降るものと言えば冷たい雪ですが、ここで降る雨は冷たくもないし、むしろ暖かい雨です。 例えばシュノーケルしてる時に雨が降ったとしてもどうせ海に入ってるんだから濡れたって関係ないし、天候は回復の方向に向かってるようなので、これからシュノーケルしてる時にまた凄い風が吹いたりして溺れることも無いだろうと思い、妻と「今日はトレジャーで遊べる最後の日だし、天気はイマイチだけどシュノーケルしよう」という事で合意しました。 でも、海にいる人はまばら・・・。本当に泳いでも大丈夫なのか、ちょっと不安でしたが、SENNSEは海に向かってズンズン進んでいきます。泳げない人とは思えないほど。 ライフジャケットとシュノーケルセットを装着し、昨日カヌーをした船着場近くをシュノーケルで泳ぎました。 これまではコテージ近くの足の届く場所(船着場とは反対側)を泳いだりしていたのですが、足の立たないジャンプ台付近まで泳いでいくと、とても綺麗なサンゴがあったりたくさんの魚たちが泳いでいました。 特にジャンプ台の真下あたりはたくさんの魚たちで賑わっていて、妻と二人で楽しく泳ぎました。 もし晴れていたらもっと綺麗なんだろうなぁ〜と、少し残念ではありましたが、こうやって妻と二人でテレビや本などでしか見たことのない南国の綺麗な海を泳いでいることがとても幸せでした。 子供たちがよく遊んでいるジャンプ台。行ってみたいと思っていたのですが、ちょっと深そうで「行こう!」とは言い出せませんでしたが、昨日カヌーで見た魚の多さとシュノーケルツアーでの自信で挑戦することにしました。なんと、ジャンプ台の下には、30センチ位の魚がうようよいます。目の前を大群が横切っていくのです。七色に輝く魚、縞々の魚、「うわーっ!」とSENNSEを探すと、もう遠くまで泳いでいます。子供たちがジャンプして遊んでいた下にはこんなに綺麗な光景があったのかと、雨の日の最終日に来たことを後悔しました。
しばらく二人で泳いでいましたが、妻は寒くなってきたのか陸に上がることになりました。 私はまだ全然足りなかったので、陸に上がった妻に見守られながら一人で泳いでいました。 ライフジャケットのおかげで足のつかない所を泳ぐことが出来るようになりましたが、例えば水深2mでも10mでも、足が立たないということでは同じです。これまでは水深2〜3m位の場所で泳いでいましたが、もっと深いところにも行ってみたくなりました。 足のフィンをバタバタさせ、私は沖のほうに向かいました。 だんだん水深が深くなり怖くなって、海岸のほうに戻ったり、また沖のほうに向かったりを何度か繰り返しているうちに、恐怖心がなくなってきました。沖の深いほうに向かうにつれて魚も大きなものが出てきたり、とても楽しくなって、更に沖に向かいました。 サンゴを見ていると、まるで海中にサンゴの山や断崖があって、自分はその上を飛んでいるような錯覚になりました。 とても不思議な気持ちでした。 自分は今まで生きてきた世界とは別の所にいて、しかも自由に空を飛んでいるような感じです。普段は重力のせいで体が重いけど、本当にフワフワと飛んでいるようでした。 更に沖に行くと、海底が見えないほどの水深のところに来ました。 透明度が高く透き通った海水の中で、海底が見えないというのはきっと水深にすれば30m位はあるのではないでしょうか?見えるのは単に青い色だけです。 もっと早くこういう場所に来られるようになっていれば、もっと楽しいシュノーケルの世界があったのではないでしょうか? しかし、青しか見えない海を泳いでいると、急にちょっと怖くなってきました。 これまでの、「足が付かない場所は溺れたら大変」という怖さではなく、「海底からジョーズかシャチが出てきて食べられたらどうしよう」という恐怖です。 海岸を見ると、妻がだいぶ小さく見え、けっこう沖まで来ていることがわかりました。 まさかサメが出るような場所でみんな泳がないだろうとは分かっていても、怖いものは怖いので、海底が見える程度の場所に移り楽しむことにしました。 すると、海の中から「カチカチ、カチカチ」と音が聞こえてきました。 私は耳栓を付けて泳いでいましたので、自分の体の筋か何かが鳴っているのかな?と最初思いましたが、その音はいつまでも聞こえ続けます。 何だろう?と海底をよく見たとき、その音の正体がわかりました。 それは、魚たちが海底でサンゴや石の表面に付いたコケか何かを食べている音でした。 魚の群れがみんな下を向き、コケか何かを食べているのです。 魚の口とサンゴなどが擦れあう音が「カチカチ」と聞こえてきているのでした。 とても感動的でした。 じっくり魚の口を観察すると、口の動きと音が重なり合い、どの魚が出している「カチカチ」なのかも分かるようになりました。 トレジャーアイランド最後のシュノーケルで、こんな素晴らしい体験が出来て、とても幸せな気持ちになりました。 10分位はその音を聞きながら魚たちを見ていたでしょうか。そろそろ私を見守っていた妻も飽きてきたかもしれないと思い、私は妻の待つ海岸に向かいました。 海辺で本を読みながら、時々溺れていないか見ていたのですが、大丈夫?って思うような沖のほうまで行っています。見るたびにあちこち移動していて、いつまでも陸に上がってきません。SENNSEの頭は小島のように見えます。やっとこちらへ向かってきて、興奮した様子で最初の言葉が「カチカチ言ってるー!」。その声を、イチャイチャしている白人カップルの「ブチュ〜」と言う音と一緒に聞きました。 よほど、綺麗な海に感激したようで、帰国してテレビなどで綺麗な海を紹介している番組を見ると「今度はここにしよう!」と、出発まで「どこでもいいよ・・・」と言っていた人とは思えません。今回の初海外旅行は大成功だったと実感しました。
妻は「もっと泳いでいても良かったのに」と言ってくれましたが、海から出たとたん、自分の体重がどっしりと重力によってかかり、とても自分が重たく、けっこう疲れているんだなと分かったので、「もう十分」と言い、二人でコテージに戻りました。 コテージに戻ると雨は少し降ったり止んだりというような状態で、ほぼ上がりかけている状態でした。 ここまであまり話しには出てきませんでしたが、コテージの周りには飛べない鳥、バンディド・レイルというのがたくさん生活しています。 10年ほど前に島の人が持ち込み繁殖した鳥のようですが、とても人懐っこく、私たちはトレジャーアイランドに来てからずっと餌付けをしていました。 その中に、口ばしの形が少し変形している一羽がいました。口ばしの先がうまく閉じないのです。餌付けの時にはパンをあげていたのですがパンが小さいとうまくつまめないし、乾燥していても滑るのかうまく口ばしでつまめないのです。私たちはこの一羽を「クチ バシ子」と名づけ、可愛がっていました。 コテージの周りにはバシ子のほかに10羽位の仲間がいます。(島全体にはかなりの数いると思われる) 玄関からパンを投げるとバシ子に混じり10羽位のバンディド・レイル達がどこからともなくやってきてパンを食べるのです。 ところが、この鳥たち、とても気性が荒く、ひとかけらのパンを巡りもの凄い抗争が起きます。パンをつかんだ奴を他の者が追い掛け回し口ばしで攻撃します。 狙われた者は大急ぎで逃げ回りましが攻撃を受けると「キーキー」「ギーギー」と鳴きながら走り回ります。 本当に仲の悪い鳥です。それに要領も悪い。もらったらすぐに食べれば良いのに、わざわざ遠くへ行って食べるのでその間に仲間に見つかり、いじめられます。強い鳥は、私たちの近くに他の鳥を寄せ付けません。 そんな気性の荒い生態を持つバンディド・レイルですが、仲間の中でバシ子はとても弱い一羽でした。 バシ子がパンを取りに行こうとしただけで他の奴がバシ子を追い掛け回します。バシ子は逃げ回りますが、そんな隙を突いてパンをゲットし食べていました。 しかし、バシ子は弱いせいか他の仲間よりも私たちにかなり近づいてパンをもらいます。 私たちが部屋の中にいると、玄関先までやってきて中を覗き込み「パンくれ!」と言う様な目で見つめているのは大抵バシ子でした。 そうすると妻は「ほれ、バシ子来てるよ」と私に言い、私はバシ子にパンをあげます。 「ほれ」ではなく、「ほら」です。「ほれ」は函館弁? だんだんバシ子と私の中に友情が芽生えてきて、バシ子は私の手からパンを取るようになりました。 パンを取った瞬間、バシ子は逃げて行き、私から少し離れた場所でパンを食べます。 そしてまた私のところにやってきてパンを取って行きます。 私はバシ子が大好きになってきました。私はバシ子以外にあまりパンをあげなくなり妻に注意されたくらいです。 バシ子たちが食べる餌の中には小さな虫なんかもいるのかもしれません。バシ子の口ばしでは小さなものは摘めないので、きっと食べていくのが大変なんだろうなぁ〜などと考えると、どうしてもバシ子にパンをあげたくなるのです。 後半、SENNSEはバシ子にしかパンをあげなくなりました。そうすると部屋から出たバシ子は他の鳥にいじめられるのです。なので、みんなに平等にパンをあげてほしいのですが、「バシ子〜、バシ子〜」と溺愛です。 そのうちバシ子は私たちのコテージに入ってくるようにまでなりました。 コテージの中に入ってきて私からパンをもらい出て行きます。外でパンを食べまた戻ってきます。 パンを取り外に出ると、強い仲間たちに追われて逃げ回っていました。 コテージの中で食べれば追われる事もないのに・・。と思いましたが、そこまで度胸は無いようでした。 ここまで4日間、毎日バシ子にパンをあげ、仲良くなって来ましたが、私はとても不安な気持ちにもなっていました。 私たちは明日の朝、ここを離れます。私たちが去った後、明日の夜にはまた違う人がここに泊まるのでしょうが、その人たちがバシ子を可愛がってくれるだろうか?という不安です。 もし鳥に興味ない人だったら・・。もしバシ子の特徴に気付かなかったら・・。 もしバシ子を見ていぢめるような人だったら・・・。 私は明日の朝バシ子と別れるのがとても寂しくなり、またバシ子の今後がとても心配になりました。 帰りも、日本に向かう飛行機の中でも「バシ子〜、バシ子〜」と言っていました。今度来る時までバシ子はたくましく生きていて欲しいと思います。 |
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
夜になりトレジャーアイランド最後のディナーに向かいました。 今日は最後という事で従業員の人が配慮してくれたのだと思うのですが、席は生バンドの演奏が行われるステージの一番前の特等席を用意してくれていました。 相変わらず凄いボリュームのディナーを食べながら、心地よいフィジアンミュージックを聞き、とても嬉しい最後のディナーになりました。 |
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
従業員の人たちの踊りフィジアンダンスが終わった後、今日はクラブレースという催し物が行われました。 クラブレースと言うのはヤドカリレースの事です。 ステージ前の少しのスペースを使うのですが、床にチョークで相撲の土俵のような直径2m位のサークルを書きます。 サークルの中央にヤドカリをたくさん置き、先にサークルの外に出たヤドカリが勝です。 ヤドカリは全部で14匹いて、それぞれ番号が書かれています。 そして、番号ごとに国籍と名前が付いています。 例えば1番は国籍が日本で名前が「タナカ」というヤドカリでした。 それぞれのヤドカリはオークションにかけられます。 最初5ドルからはじまります。誰かが手を挙げると10ドルになります。そしてまだ誰かが手を挙げると15ドルになります。そのようにして5ドルずつ値が上がっていき、最終的に手が挙がらなくなったときにそのヤドカリが落札されます。 1番、日本のタナカさんというヤドカリは、結局45ドルでカタタマさんの息子さんが落札しました。 1番から14番までのヤドカリがオークションにかけられ、集まったお金をかけてレースが行われます。勝ったヤドカリのオーナーに14匹の売れたお金の50パーセントが、2位には30パーセント、3位には20パーセントのお金が与えられると言う博打みたいなものです。 2番、3番とヤドカリがオークションにかけられるのですが、30ドル程度から一番高いのは120ドルで落札されたヤドカリもいました。 オーストラリア国籍のヤドカリがオークションにかけられた時、一番盛り上がっていたので、今日のお客さんはオーストラリア人が多いんだなと分かりました。 驚いたのは、落札するのが子供が多かったことです。1番を落札したのもカタタマさんの子供さんでしたし、最高値で落札された14番のヤドカリを落札したのも4,5歳の子供でした。 120ドルと言えば65円で換算しても7800円です。そんな高いお金、私たちにはとても出せませんし、3000円位でももったいないのに、ほとんど値段を気にせず手を挙げていく子供たちがとても多く、周りは金持ちばかりだなと思いました。 そう考えるとなんだか私たちがとても貧乏人に思えて、少しわびしくなりました。 14匹のヤドカリは大きさも活発さも違います。オークションにかけられる時に見ることが出来るのですが、1番の日本タカナさんは小さいものの活発に歩き回っていました。 中には殻に閉じこもり、まるでひきこもりのようなヤドカリもいれば、他より2回りくらい大きく、ノッソノッソと歩くヤドカリもいました。 いよいよレースが始まりました。私はカタタマさんの息子さんが落札した1番、日本タナカさんを応援することにしました。 14匹のヤドカリがサークルの中央に集められ、バケツをかぶせられます。バケツが外されレースが始まりました。 カタタマさんのヤドカリが一気にダッシュ!他のヤドカリも1番を追いかけます。 しかし、1番は勢いを緩めず、後を追う7番、ドイツのヤドカリを振り切りゴール! なんだかF1で佐藤琢磨がシューマッハを従えゴールしたように見えました。 |
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
見事カタタマさんの息子さんが落札した日本のヤドカリが優勝し、優勝賞金として15000円位をもらいました。 妻はカタタマさん家族に「おめでとうございまーす!」と嬉しそうに声をかけ、色々話していました。 私は「あぁ〜せっかくだったから日本のヤドカリ買っておけばよかった」と思ったりもしましたが、それよりもトレジャーアイランド最後の夜、最後のイベントを特等席で見ることが出来たことが嬉しかったです。 他のお客さんは立っていたりしゃがんでいたり、自分の席から離れてレースをするところまで見に来ていましたが、私たちは自分の席に座り、優雅にレースを見ることが出来ました。 コテージに戻り、寝ることにしました。明日トレジャーアイランドを離れると思うと少し悲しくなりました。 今夜もヤモリが天井でゲコゲコ鳴いていました。 夕食後、部屋に清算の紙が届いていました。この島で私たちが買った物、食べたものの全てが書かれているのですが、ミールパッケージで食事をしているのに初日の夕食代が99F$になっている・・・・。明日のチェックアウトの時、何と言うのか、ユミコさんはいるのか、不安な夜を過ごしました。 |
||||||||||||||||
前のページへ フィジー旅行記トップへ 次のページへ | ||||||||||||||||
![]() |