帰国

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とうとう帰国する朝を迎えました。朝起きてホテルのベランダから外を見ると、すごい快晴です。こんなに天気がいいならもうひと泳ぎしたいところですが、昼頃には飛行機が出るため、そうもいきません。
妻がさっさと荷造りしてホテルを出ました。

晴天の海を見て「泳ぎてーなー。帰りたくないな〜」としきりに言っていたSENNSE。でも荷造り終わりましたから。
フィジー最後の朝。快晴!

ホテルから空港までは10分か20分位で到着しましたが、なぜかもの凄い混雑ぶりでした。JTBの人の説明によると、1時間ほど自由時間が取れるので、そこでお土産の購入等をしたらいいということでしたが、出国手続きをする部屋に入るための列がすごい長さになっていました。
ヘビのようにクネクネした列の最後尾に並んで辺りを見回すと、別れを惜しんで泣いているインド人のオバサンとか、色んな人たちがいます。それぞれドラマがあるんだなぁ〜などと感心していると、私達の列の後にももの凄い列が続くようになり、出国手続きの部屋に入るまでの列はみるみる長さを増していきました。

そうしているうちに、私達の近くに不審なインド人数人組みがフラフラ歩いてきました。私達のすぐ近くで立ち止まり何か話しながら少しづつ近づいてきます。観察するとどうも、私達の列に横は入りを企んでいる感じです。
この旅ではインド人にカメラのCFカードを高い値段で買わされた恨みがあります。ちょっと怖かったけどそう簡単に横入りさせるわけにはいきません。
どんどん寄ってきて私の前に入りそうになるインド人を強引に跳ね除けました。
出国手続きの部屋に入るための列にはもう数十分並んでいて、それだけで相当疲れているのに、横入りは許せません。
私達のすぐ後ろに並んでいた白人夫婦と思われるオジサンとオバサンも、私が横入りインド人を跳ね除けたのを見て、「おぅ日本人、よくやった!」ってな感じで微笑まれました。

知らん顔でぐいぐい入ってくるインド人。SENNSEのお腹でブロック!!勝ちました。

30分以上並んだでしょうか、ようやく出国手続きの部屋に入ることが出来ました。しかし、目に入った光景は・・・。
出国手続きの部屋は満員状態!
100人以上の出国者が、たった4つか5つの手続きをする場所に、これでもか!と並んでいます。急に気が遠くなってきました。

しかも出国手続きをする係りの人を見ると、どの人もやる気なし。
面倒くさそうに手続きをしています。
なかなか列が進まず、イライラしてきたところに追い討ちをかけるように子供の泣き声が部屋中に響いています。
女の子が、ものすごい泣き方で泣いています。どうやったらこんなに大きな声で泣けるの?というくらい、腹の底から力をこめて泣いています。
今回の旅で、優しい人たちに触れ、少しおおらかな気持ちになっていましたが、やる気のない係りの人と泣く子供の前で、私の眉間には深いしわが刻まれたように思います。
泣く女の子とお父さんは親切な人に、順番を先にしてもらいいなくなりました。
相当の時間並んで、あと5人位の所まできました。もう少しで自分の番だと、少し嬉しくなって来たときに私の心を踏み潰す出来事が起こりました。
出国手続きに遅れ、もうすぐ飛行機が飛び立つ便に乗る予定の外人たちがわんさかやってきて、私達の前に横入りで並んできたのです。これには力が抜けました。
4,5列くらいある手続きを待つ列の、私たちが並んでいる列だけにたくさんの外人がやってきて、当たり前のように横入り。
「後に並べボケ!」と言いたかったんですけど、英語で何ていえばいいのかわからず、諦めてしまいました。
私の眉間のしわは、後頭部まで達していました。

私達より先に離陸する便に乗る人たちが横入り。せっかくインド人をブロックしたのに・・・。

並んでいる最中には放送で、日本行きの便に乗る人は早く来いというようなアナウンスも流れています。

さっきJTBの人は、1時間くらい自由時間が取れるからお土産でも買えばいいと言っていましたが、どこにそんな時間があるんでしょうか?
ただただ並んでいるしかありませんでした。

ようやく自分が出国審査を受ける番になりました。やる気のないインド人の担当者が面倒くさそうにパスポートを見たり、何かパソコンで打ち込んでいます。しかもキーボードは人差し指しか使わずに。
もう何に対しても腹が立ちます。キーボード打つ仕事してるなら、せめて3本くらいの指を使えよ!と言いたくても英語がわかりません。
私に出来ることは係りのインド人を睨み付けることくらいしかありませんでした。
しかし、私が睨んでいるのに私を見ずもせず、私に睨まれているとはちょっとも気づきもせず、係りの人は面倒くさそうに手続きをしてくれました。

免税店とかいろいろあって、買い物をしたかったけど早く来いと放送がかかっています。それでも頭にきていたので「遅れてもいいよ!何か買ってこう」と妻に言い、チョコレートをいくつか購入して飛行機に乗り込みました。

やっと買えたのが、チョコだけ・・・。出発の時成田の免税店で口紅を買っておいてよかった・・・。でもまだフィジードルがたくさん残っているよ。。。。

飛行機に乗ってみると、あのホワイトフェイスマザー家族もいました。

すぐに離陸しました。
とても楽しく、充実した旅で、帰りたくない気持ちが大きかったですが、トレジャーアイランドを去るときのような寂しさはありませんでした。
離陸直後の飛行機の窓から。島のように見える場所は多分珊瑚礁かなにかで、浅い水深になっていると思う。 こっちは小さな島々。それぞれの島に楽しいことがいっぱいあるはず。全部行きたかった。

日本までは行きより30分ほど時間がかかるということでした。約9時間の空の旅です。
行く時はまだこれからの楽しいことの為の時間だったから良かったけど、帰りたくないのにしょうがないから帰らなければならないという心境での空の旅9時間は苦痛でした。

でも、客室乗務員の女の人に缶ジュースをもらったりして面白いこともありました。

飛行機の中でSENNSEは英会話の本をずっと読んでいました。そして乗務員に「どんな飲み物があるの?」と英語で質問しています。行く時の「コーラって言っておいてね」よりずっとずっと国際人になりました。

また窓から下を見たら面白い地形が見えました。
陸の部分から浅瀬が続き、白っぽい曲線のように見えるのが波のように見える。こんなところでシュノーケルをしたらどれだけ楽しかっただろう?島の浜辺から浅瀬を泳いで白く波が立っているところまでどのくらいの距離があるだろうか?往復してみたい。白く波が立っている場所は陸になっているのだろうか?このような地形を環礁というらしい。

 飛行機の中はとても退屈で、ジュースを飲んだり眠ったり。でも席が狭くてあまりゆっくり眠れません。
 楽しみにしていた機内食も、思ったほど豪華ではありませんでした。
 旅行に出発する前、妻が「機内食はフィッシュ オア ビーフ?って聞かれるよ」と言っていたのですが、行きも帰りもフィッシュ オア チキンでした。しかもフィッシュは売り切れで、チキンオンリーでした。
機内食

 フィジーから東京までは、まっすぐ北西方向で、腕時計についている方位計も正に北西方向に進んでいることを示していました。
 日本の南東側はただ海があるだけで、高度11000mから見下ろしても海と雲しか見えません。しかも11000mからではもちろん船も見当たりません。
 飛行機が離陸してから4時間ほどでしょうか。ふと下を見ると島が見えました。海しかないと思っていた地域に何で島が見えるのか不思議でしたが、後で調べたらマーシャル諸島あたりであることがわかりました。
 このあたりもきっと珊瑚が美しい場所に違いありません。いつか是非行ってみたいと思いました。

 飛行機の苦痛からもう少しで開放されそうになる頃、そとは夕焼けになってきました。
高度11000mからの景色 高度も下がり到着直前。夕焼け

 そして遂に私達は日本に戻ってきました。
 フィジーに比べるとやはり寒いのですが、それは予想の範囲内で、やはり真冬の帯広から比べるとそれほど寒い印象は受けませんでした。
 成田空港第2ターミナルから第一ターミナルへモノレールみたいのを使って行きました。わずか1分位ですが、頻繁に往復しているようです。わずか1両の小さな乗り物でしたが、芸能人も乗っていたようです。私達は見つけられませんでしたが。

 成田で預けていたコートなどを受け取り、またバスで40分くらいかけて羽田空港のホテルに向かいました。
 夜ご飯はどうしてもカツカレーが食べたく、フィジーにいるときから「絶対帰国したらカツカレーね」って言っていたのですが、羽田空港内の食べる所どこを探してもカツカレーが売っているところが無く、仕方なく行列が出来ているラーメン屋に並びました。行列ができているのだからきっと美味しいと思ったのですが、何の特徴もないメリハリの無いラーメンでがっかりしました。
 ホテルは出来たばかりでとても綺麗でした。残念ながら滑走路側の部屋ではなく、飛行機を見ることは出来ませんでした。
 今日はただ飛行機に乗っていただけでしたが、それでもなんだか疲れて寝てしまいました。
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